【忠誠編】人の心を忘れないように●震災復興特別委員会が閉会 | 国政報告 おおさか佳巨 福島県[県中]の生活

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一昨日は衆議院東日本大震災復興特別委員会の最終日。

この委員会に属する東北の衆議院議員は、

理事 鎌田さゆり 議員(立憲民主党・宮城2区)

理事 馬場 雄基 議員(立憲民主党=東北比例区・福島2区落)

理事 早坂  敦 議員(日本維新の会=東北比例区・宮城3区落)

理事 庄子 賢一 議員(公明党=東北比例区単独)

委員 上杉謙太郎 議員(自由民主党=東北比例区・福島3区落)

委員 菅家 一郎 議員(自由民主党=東北比例区・福島4区落)

委員 冨樫 博之 議員(自由民主党・秋田1区)

委員 藤原  崇 議員(自由民主党・岩手3区)

委員 金子 恵美 議員(立憲民主党・福島1区)

委員 玄葉光一郎 議員(立憲民主党・福島3区)

委員 高橋千鶴子 議員(日本共産党=東北比例区単独)

の十一名である。

 

これだけ多いのは、東日本大震災のことであるから東北の議員が集中するのはわかるが、今国会の質疑に立ったのは、玄葉・金子・早坂・高橋の4委員。

 

陳情は、「東日本大震災及び東京電力福島第一原子力発電所事故に関する陳情書」の1件。地方自治法第99条に基づく意見書は、「福島の復興再生について中長期的な対応を求める意見書」他1件。

 

●閉会中審査に関する件

東日本大震災復興の総合的な対策に関する件について、議長に対し閉会中審査を申し入れることを全会一致で決定。閉会中審査案件が付託になった場合、委員派遣が必要の際は議長に対して委員派遣申請を行うこととし、「派遣の目的」「派遣委員」「派遣期間」「派遣地」等、所要の申請については委員長一任ということを全会一致で決定。

 

参考人招致により参考人から意見を聴取する場合には、参考人の出席を求めることとし、その日時・人選については委員長一任ということを全会一致で決定。

 

3月22日の同委員会では、玄葉光一郎元外相(立憲民主党・福島3区)が質疑に立った。答弁者は土屋品子復興大臣・福島原発事故再生総括担当、平沼正二郎復興大臣政務官である。

主な質疑事項は、

(1) 除染による除去土壌について

 ア 再生利用を進めるための方策

 イ 再生利用に当たってのインセンティブを検討していく必要性

 ウ 再生利用の進展に向け、総理大臣から知事会に協力を要請していく必要性

(2) 除染の範囲を柔軟に設定していく必要性

であった。

以下は回答。

(1) 除染による除去土壌について

 ア 再生利用を進めるための方策

【土屋復興相】

最も重要な課題は汚染土壌の最終処分と再生利用。安全性について伝わっていないため、どう伝えていくかというのかが重要。

ALPS処理水もIAEAが関わったことでかなり世界的にやはり安全性を示すことができた。再利用については、福島県内の再生利用実証事業の成果、IAEAからの助言も踏まえて、必要な基準類を2024年度中に取りまとめる。国民の理解・信頼の醸成につなげていけるかどうかというのが勝負どころ。

再生利用に関しては、地域の社会的受容性を向上させることも重要だが、一月に有識者検討会を設置して、対象地域とのコミュニケーションの在り方等について議論を開始した。これは環境省が中心になってやっているが、政府も一体となって、関係省庁の連携強化等によって体制整備に向けた取組を進める。

 

イ 再生利用に当たってのインセンティブを検討していく必要性

【土屋復興相】

インセンティブをつけるには、一つの選択肢としてしっかりと考えていく必要があるが、今の段階では、まず環境省が実験段階なので、その結果をしっかりと見極めながら、みんなで議論していく必要がある

 

ウ 再生利用の進展に向け、総理大臣から知事会に協力を要請していく必要性

【土屋復興相】

最終的に知事会との折衝も出てくるのではないかと思っているが、ありとあらゆる方法を考えながら、確実性を持って進めていきたい。

(2) 除染の範囲を柔軟に設定していく必要性

生活環境の線量低減を目的として、林縁部から20メートル、必要な範囲で堆積物の除去等の実施されている。その20メートルを超えたところで住民が身近に利用してきたものは、避難指示が解除された区域のうち、森林公園とか遊歩道に関しては、環境省、農林水産省等の関係機関と連携して除染や間伐等を行う里山再生事業というものがあり、それで行ってきている。20メートルだから全くいけないという状況ではない。

ただし、森林になってしまうと、除染土を排除した場合、台風とか雨とか、そういう状況の中では、泥がなくなったことによって大きな水が出る可能性もある。そういう所に関しては除染できない状況にある。

 

原発事故に伴う除染作業はまだ終わってはいない。浪江町の特定期間居住区域はこれからだ。

 

除染作業始まる 福島県浪江町の特定帰還居住区域(福島民報) - Yahoo!ニュース

 環境省は20日、東京電力福島第1原発事故に伴う帰還困難区域のうち、福島県浪江町の特定帰還居住区域の除染作業を開始し、報道陣に現場を公開した。改正福島復興再生特別措置法に基づき創設された同区域で除染が始まるのは大熊、双葉両町に続き3例目。

 今回の除染範囲は町内の特定帰還居住区域約710ヘクタールのうち52.6ヘクタール。家屋など71件も解体する。来年3月までに完了させる予定。残る地域は環境省が順次、除染を発注する。20日は羽附(はつけ)地区の水田で、作業員が伸びた草を除草し、バックホーで5センチほど表土を削り取った。

 環境省によると、町内の区域内の平均空間放射線量は、一部で国が避難指示解除基準の一つとしている年間積算線量20ミリシーベルト(毎時3・8マイクロシーベルト)を上回っている。放射線量が局所的に高い「ホットスポット」が存在する可能性もあり、一層の線量低減を進める。他に比べ山あいに囲まれた地域もあるため、作業の安全性も配慮する。

 同省福島地方環境事務所の関谷毅史所長は「住民の方々が一日でも早く帰還できるよう、着実に作業を進める」と述べた。

 

 

私も長らく除染作業には携わってきたが、作業員は全国から集められたものの、みなお金目当てだった。原子力発電所を建設したのもお金を稼ぐため、その事故によっての処理で集まった作業員もお金のため、もちろん震災・原発事故・津波という被害にさらされた福島県を助けようとして来た人もいた。

 

人間はどうして物質的なこと、金銭的なことなどに縛られるのだろうか。自分が被災地を助けると考えて行動している時の自分の気持ち、同じく作業している人の気持ち、これから帰ってくるであろう帰還者の方々の気持ち、などなど、もっと心の問題に気遣ってほしい。

 

人類、とくに先進国の人々はどこかで道を踏み外しているのではないか。

 

県の建設事務所で復興のための道路・河川・橋梁・鉄道などの施工計画のための発注者支援業務もやったことがあるが、人は仕事に夢中で、いったいそれが何のために行われているのか考えようとしていないのではないかといつも思っていた。

 

そのような場で、復興のためにやっているんだとか、人の命を大切にするために技術を利用しているんだとか言えば、ほとんどの人は「ああ、めんどくさいことを言っている」と思われ、まるで仕事に支障をきたすかのように言われたりすることもあるのだが、「それは立派な考えだね」言ってくれる人もいるにはいる。

 

ただ、人間は心というものを忘れてはいないか。

 

国会においても、先の拉致問題もそうだが、この東日本大震災の復興においても、政治家はそれでやってる感を出して次の選挙で勝ち上がりたいだけなのではないか。選挙で勝ち上がるということは支持をされるということだ。

 

支持をされるということは有権者の心がその候補者を信じているからなされるわけで、心もなく、ただ議席にしがみつきたいがゆえに口先だけで詭弁を述べている政治家を一掃したいところだ。

 

物は手段だ、心は目的だ。そのように考える。