一昨日は衆議院安全保障委員会で、浅川義治(維新の会)委員が質疑に立った。
この日は、
●国の安全保障に関する件
の一般質疑で、今話題の武器の海外移転についての集中審議なのであるが、一人だけ異才を放って質問していたのが浅川議員だ。彼は浜田靖一前防衛大臣を会長に、小泉進次郎衆議院安全保障委員会委員長を幹事長にして議連を結成した。
未確認飛行物体(UFO)などの未確認異常現象(UAP)を安全保障の観点で議論する超党派の議員連盟が6日、国会内で設立総会を開いた。米国がUAPを巡り国防総省に専門機関を設けたのを踏まえ、日本でも政府に同様の対応を求める。自民党の浜田靖一氏が会長に就任した。
浜田氏は「世の中にはわからないことがいっぱいある。それを解明できるだけの情報と議論にどう対処するかが重要だ」とあいさつした。未解明現象の調査に十分な予算が配分されていないと指摘した。
議連はUAPに特化した組織の新設を通じて、早くから情報収集を始めた米国との連携の深化をめざす。
浜田前防衛相が会長、そしてこの浅川議員が事務局長なのだが、幹事長である小泉進次郎氏にブーイングというか、バカ扱いが浴びせられているという。小泉氏はこの衆議院安全保障委員会では委員長である。そこで浅川委員より小泉委員長に深いお詫びが申し上げられていた。
さっそくSNSで国民から目を付けられたのは幹事長をつとめる小泉氏。《進次郎くん たぶん宇宙人だと思うんだよね、人間のコトバ 変だし…。》《シンジロー暇なのか?この国の敵は宇宙人の前に自民党だぞ。》《UFO議連か、小泉進次郎の意味不明な謎発言の数々はもしや宇宙人に。。》《小泉進次郎『わからないものを放置するのは安全保障上問題だ』 わからない裏金は放置でいいのか》などといった具合だ。
「超党派の議連ですが注目は小泉氏に。自民党の総理候補ランキングには毎回名前があがる政治家だけに、UFOよりも関係議員の処分でうやむやにされた裏金問題の実態解明が先ではないかと批判が集まると同時に、過去には“ポエム大臣”と揶揄されてきましたからSNSでは『やっていることが“宇宙人”』と皮肉の声で盛り上がっています。小泉氏を巡ってはネット上で『迷言』や『進次郎構文』をまとめたサイトが複数立っていますからね」(週刊誌記者)
というわけで小泉委員長は、とばっちりを受けている。
ところで、異星人のことを「宇宙人」と呼ぶのはおかしい。
地球人が異星人について宇宙人と呼ぶことは、日本人がアメリカ人について地球人と呼んでいることと同じだからだ。
宇宙というのは地球も含めて存在しているのだから、一般的に宇宙人と呼ばれるものは異星人と呼ぶことが適切である。
本題に戻ると、このUAP(未確認異常現象)というものは、異星人がやってくるための乗り物としての前提と考える人が多いのだが、必ずしもそうではない。
かつて米国はNASAなどの情報で、未確認飛行物体が発見されたとか、今でもごくたまに発表することがあるのだが、これには外交・軍事手段ということがありえている。つまり、旧ソ連や中国などが隠密裏に米国領域内に侵入しているということを米国政府はわかってはいるのだから、「これはもしかして異星人によるものなのかもしれない!」と世界にメッセージを送りつつ、腹の内では「ソ連よ、お前のやっていることは実はこっちですでに探知しているんだよ」ということを意味して発信しているというケースがある。
そういった意味では、地球外生命体に関することよりも、地球人同士の戦いに利用されているのである。「これは地球上の今の文明では考えられない科学技術だ!」などと言っても、秘密裏に敵国が開発しているものかもしれないし、それはあらゆることが考えられるわけで、この議連発足について荒唐無稽な議連だとして冷やかすべきものではない。
議連の浜田会長は、「世の中にはわからないことがいっぱいある。わからないものにしておくのは良くない。これまでずっとそのままにしていたから予算もつけていなかったけれども、これからはお金も使ってしっかりと議論を掘り下げていかなければいけない」と述べているそうだ。
これまでのUAPに関する情報について、文部科学省、国土交通省、農林水産省(水産庁)がいずれも答弁に立ってそのような情報はないとの回答であった。
文科省ではJAXAからも国立天文台からもない、国土交通省は航空局からもない、水産庁所属船舶においてもないとのことである。あったとしてもそういう情報を公開したところで白い目で見られるだろうから言わないのが常といったところか。当然に防衛省も同じくである。
浅川議員によれば、文科省所管のある研究所よりそのうち発表されるだろうと予告。また水産庁については、昔あった有名なUFO事件で、日経サイエンスに科学者が論文として寄稿している。
おそらくこれのことだろうと思われる。
「巨大なUFO(未確認飛行物体)が迫ってニアミス―。水産庁 ...
水産庁の調査船が、二度にわたってUFOと遭遇。
初回は大西洋南のフォークランド諸島付近。二回目はミッドウェー諸島の西側
つーか、UFOもののテレビ番組の右下のテロップは斜め書きで必ず「!」が入るのがなぜか決まりになっている。まあそれはどうでもいい。
このような現象も「宇宙人」のしわざにしてしまえば、ミステリー好きの人々のおしゃべりで終わるわけだが、実は米軍による新兵器の開発だったということになれば、話は別になる。
次に国土交通省関連では、有名な1986年日航ジャンボ機によるUFO遭遇事件についてである。
1986年のJAL貨物機「UFO遭遇」事件 目撃した機長の後輩が ...
これは墜落前にUFOと遭遇していたという問題で、当時でもテレビ・新聞・週刊誌でよく取り上げられていた。UFOが着陸したところまで機長が見たとのことで、すべてのレーダーなどの記録を米国航空宇宙局に取り上げられて記録はなくなり、そんな事件はなかったかのようになっているとのことである。
それは、先の記事で、
アラスカでの出来事は、「飛行船のような2つの物体が重なって自機に接近し、1時間近く付きまとわれた」というもので、その他にもかなり具体的な証言をされています。しかし、この件を会社に報告した機長は3か月ほど乗務停止となり、地上に降ろされてしまいました。メディアの取材に答えていたこともあり、会社としては「おかしなパイロット」がいると思われることを嫌ったのでしょう。
機長は極めて常識的な方ですし、身体検査でも何の問題もなかった。会社がこうした判断を下したことに、私も彼をよく知る人たちも大きな衝撃を受けました。
その一件以来、UFOを見たパイロットは管制に問い合わせすることはあっても、「会社や国交省に報告しない」という不文律ができてしまったのです。報告すれば乗務から外され、不利益を被りかねないから。
と言っていることからも、そんなことを述べればあいつは頭がおかしいと言われるので誰も言わなくなる。
なお、私も小学一年の頃まではUFOはよく見ていたし、思念を通じて、コントロールしたこともあるし、私の母はUFOを呼び、近所の人たちが五人ほどそれを一緒に見ている。ただ、これは集団催眠なのではないかとも思うし、よくわからないことは確かである。このよくわからないことを調べるための議連なのだから、それは批判されなくてもいいのではないと私は思う。
なお、立憲民主党の安全保障政策の卓越したスペシャリストである渡辺周議員は、この質疑の最中は全くもって聞く気がない感じで、かったるそうに横に座っていたようである。