【自由編】党議拘束する幹部と勇気なき若手 | 国政報告 おおさか佳巨 福島県[県中]の生活

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世の中に必要なものは必要になります。
例え、今は笑われてもです。
限界が来るものについては、捨てなければ生きていけないからです。

かつて民主党が政権にあった時、野党である自由民主党は、民主党には自由がないと揶揄した。民主党政権では、党内での多くの意見が殺され、封殺されていき、やがては離党者をたくさん生み出し、最終的には衆議院で過半数を割るまでに至った。

 

民主党政権は間違いではなかったなどと言っている立憲民主党の方々がおられるが、ではなぜあの時に大量の脱党者を出し、またその後は民主党の看板では戦えないと言い出し、ポスターには民主党公認の字をひた隠しにし、維新やみんなの党に逃げていった人がたくさんいたのか。あれは悪夢の政権で言われても仕方ないことをもう一度思い出さねば、次の政権交代を望めないし、国民が一時的な衝動で再び野党への政権を望んだとしても、さらなる悪夢の政権が生まれるだけだ。

 

民主党政権の最期は、TPPや消費増税など、一部の幹部が決めて、ほとんどの議員が反対しているのに押し通した。つまり民主主義もないし、自由な意見は殺された。だから自由なき民主党というわけだが、では今の自由民主党に自由があるだろうか。

 

小選挙区制で公認をもらえねば戦えないため、先の安倍派による政治資金裏金問題においても離党するのを嫌がってギリギリまで往生際悪く粘っていた政治家もいた。無所属で戦うことは不利である選挙制度になってしまったがゆえに、こうした見苦しい政治家を生んでいる。

 

そしてまた、党内でものを言えない雰囲気を漂わせており、30年前に政治改革が沸き起こった時には若手がこのままではいけないと上層部に反発をした。自由にものが言える政党であったが、今はみなダンマリを決め込むようになった。

 

日本国憲法には自由権が規定されている。政党を指導する国会議員にはこれは義務なのであるが、守られてはいない。法案や予算案の採決で、政府の方針通りにしなければ罰則を受ける。ひどいときには除名にあう。もちろんそれも自由だが、あまりにも自由がなさすぎる。米国の議会では、民主党大統領の政権で共和党議員が賛成することも、その逆もひんぱんにあるが、このようなクロス投票は当たり前である。党の前に国民に選ばれている意識があるのならば党議拘束などというのは憲法違反だろう。

 

つい最近ではLGBT法案の採決で参議院では三人ほどが退席したのであるが、それについての厳重注意はおかしいだろう。また、逆らう議員も堂々と着席のまま反対できる慣例を作っていかねば「自由は死せども、統制は死なず」になってしまう。

 

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