加藤勝信国務大臣から拉致問題をめぐる現状報告 | 国政報告 おおさか佳巨 福島県[県中]の生活

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世の中に必要なものは必要になります。
例え、今は笑われてもです。
限界が来るものについては、捨てなければ生きていけないからです。

拉致問題をめぐる現状について御報告申し上げます。

 北朝鮮による拉致問題は、我が国の主権及び国民の生命と安全にかかわる重大な問題であると同時に、拉致された方々の貴重な未来、多くの夢を断絶し、家族とのかけがえのない時間を引き裂く、人権、人道上のゆゆしき問題であります。

 拉致問題は安倍内閣の最重要課題であり、また政府の責任において最優先で取り組んでいくべき課題であります。対話と圧力、行動対行動の原則を貫き、認定の有無にかかわらず、全ての拉致被害者の安全確保と即時帰国、拉致に関する真相究明、拉致実行犯の引き渡しの実現のため、あらゆる努力を傾注してまいります。

 北朝鮮が特別調査委員会による調査を開始してから一年半以上が経過しても拉致問題に何ら進展がなく、甚だ遺憾な状態が続いております。

 このような中、北朝鮮は核実験を行い、その後さらに弾道ミサイルの発射を強行しました。これら一連の行為は、我が国の安全に対する直接的かつ重大な脅威であり、断じて容認できません。

 こうした状況を踏まえ、政府としては、拉致、核、ミサイルといった諸懸案の包括的な解決のために我が国がとるべき最も有効な手段は何かという観点から、我が国独自の対北朝鮮措置を決定しました。

 これに対して、北朝鮮が、特別調査委員会による日本人の調査を全面的に中止し、同委員会を解体すると宣言したことは、断じて受け入れることはできません。

 政府としては、拉致問題の解決に向けた対話を継続し、全ての拉致被害者の一日も早い帰国の実現に向け、全力を尽くしてまいります。

 拉致問題の解決のためには、国際社会との連携が重要です。

 国連を中心とした国際社会において、北朝鮮の人権状況の改善を求める機運はこれまでになく高まっています。国連総会では、安全保障理事会に対し、北朝鮮の事態を国際刑事裁判所に付託することの検討を通じ適切な行動をとることを促す厳しい内容の決議が、圧倒的な賛成多数で採択されています。安全保障理事会でも、拉致問題を含む北朝鮮の状況が二年連続で議論されております。

 そして、先般、北朝鮮に対する制裁を大幅に強化する新たな安保理決議が採択されましたが、同決議は、安全保障上の懸念とともに、国際社会の有する人道上の懸念に北朝鮮が対応する重要性を強調しており、この人道上の懸念には拉致問題も当然含まれております。

 私は、国連を中心とするこのような一連の動きを生み出すイニシアチブをとられてきたマルズキ・ダルスマン国連北朝鮮人権状況特別報告者と本年一月に面会し、拉致問題を初めとする北朝鮮の人権侵害問題の解決について、互いの協力を約しました。そして、今般、国連人権理事会において、同特別報告者の報告書を踏まえて我が国がEUと共同提出した、北朝鮮における人道に対する犯罪の責任追及を求める強い内容の決議が採択されました。