消費税引き上げ延期法案の質疑、討論、採決。
192-閣03 税と社会保障の抜本改革・消費税改正法の改正案
●御法川信英委員長(自由民主党・無所属の会) 9時 00分 01分
社会保障の安定財源の確保等を図る税制の抜本的な改革を行うための消費税法の一部を改正する等の法律等の一部を改正する法律案(192国会閣3)
●古川元久委員(民進党・無所属クラブ) 9時 00分 46分
消費税引き上げ延期法案に伴う議論のし直しを求めました。とりわけ軽減税率制度の不可解さについて指摘。
●宮本岳志委員(日本共産党) 9時 46分 46分
現在の個人消費が冷え込んだ社会で引き上げるべきではないが、逆進性があることからいつ引き上げたとしても問題があるとしました。
●丸山穂高委員(日本維新の会) 10時 32分 31分
2020年度までの財政健全化計画が消費税引き上げ延期によって厳しくなってきているが、その具体的対策について質問。前回の委員会での質疑では全く具体的でなかったと述べました。
●重徳和彦委員(民進党・無所属クラブ) 11時 03分 04分
法案についての反対討論。将来の社会保障体制確立のためには三党合意での消費税増税が必要であるが、それができないのはアベノミクスの効果がないことである。政策の失敗を認めていないので法案に反対する。
●宮本徹委員(日本共産党) 11時 07分 03分
法案についての反対討論。そもそも消費税の引上げに反対。
●丸山穂高委員(日本維新の会) 11時 10分 03分
法案についての反対討論。身を切る改革をせずしての法案に反対。
採決の結果、自由民主党・無所属の会、公明党が賛成。
民進党・無所属クラブ、日本共産党、日本維新の会が反対。
賛成多数により可決すべきものと決しました。
以上の法案は、根本的なことを考えれば、「消費税を上げれば社会保障の充実になる」という理念から成り立っており、まずそれはないということと、年金や介護保険の上に税負担を強いるのであれば、年金や保険はやめればよいということになります。
年金と保険の制度はプラス利子を前提とし、永遠の経済成長があることをその基盤としていますが、それは今後の近未来経済の価値観からするとありえない世の中になると考えます。
民進党が反対する理由は、アベノミクスがうまくいっていないから。
共産党・社民党が反対する理由は、消費税が貧困層を痛めつけるから。
維新の会が反対する理由は、政治や行政が身を切る改革をやっていないから。
というものでありますが、
アベノミクスであろうと民進党の経済政策であろうと、今後の安定的な経済成長は望めません。また、貧困層が苦しむのはこの経済成長がないからです。そして身を切る改革ができないのは身を切る改革をしてしまうと経済成長ができないからです。
したがって、年金制度・社会保障の保険制度は一切廃止し、これまで支払った年金・保険などは日銀の貨幣供給によりすべて返還する。その後、社会保障については、貨幣にマイナス機能を持たせて一年後にすべて償却するシステムをとり、日銀は毎年GDP分の貨幣を供給するという方式をとり、社会保障の財源はマイナス通貨でまかなう。マイナス通貨は市場で素早い流通速度で動くため、ゼロ成長で経済が維持発展できるという方式をとるべき立場から、この法案に反対します。
なくなってしまった年金をマネーサプライの増加によって返金するなどけしからんとか、それではハイパーインフレが起きてしまうとか、そういう意見があろうかと思いますが、それでは、国民が支払った年金は国家の債務ではないのかと言えます。日本銀行券は国民に対する債務ではないのかと言えます。だから同じことです。
現代の経済政策の問題はお金が動かないことです。支払われるべき年金や社会保障にマネーをつぎ込めば必ず動きます。