蒸れないブログ -281ページ目

多重存在 2-2 独白 ―小説

この世界と言う、たった一つしか認識できない空間の中に

俺と言う人間は何人いるだろう。

少なくとも俺の知る限り『『 』人も俺がいた。

その『 』人分の記憶が俺のと言う一人に刻まれている。

違う記憶が『 』人分あれば、当然視点も三人分ある。


異なる立場、

異なる行動、

異なる結果、

異なる想い。


故に『 』人の違うおれは、それぞれの正義の中にいたのだなと思う。

しかし、記憶が整理できない。

どこがどうつながっていたのだろうか。

時間の流れを追って、俺は一つ一つ思い出す。

順序を立てて思い出す。


何度も言うが、『俺』という存在は『 』人いた。


だが『 』人死に、『 』人死に、ついには俺『 』人が残って、『 』人目にすべてを押しつけられた。


お前の答えに俺はどう答えよう?


俺はお前の思いを知っている、けれどもお前は俺じゃない。


俺の決断はいつだってはじめから決まっているのだ。


問題は答え方だ・・・。



俺はこの後、彼女のために誰の側に立つべきか。

多重存在 2-1 未来 ―小説

THE EYES SHOW OUR FUTURE



俺の眼に映る幾通りもの世界。


世界の行く末は、この一本の世界樹の枝。


分け目のたびに広がる宇宙。

分け目のたびに広がる未来。



すべての可能性が俺の眼に映っている―それは多元宇宙。


だけどああ、俺の臨む未来はこうやって見えているのに、


そこにたどり着くことは千に一つか万に一つか、そんな甘い物ではない。


俺はこの眼をとじられない。


俺の愛する一人の女性・・・その死に様が俺の眼に焼き付いている。


ああ、だが彼女はまだ死んでいない。

俺のそばにいてくれる。


それが彼女の未来でも、それが絶対でないと言うのなら。


恒河沙、

阿僧祇、

那由他に一つ、


そんな幽かな未来であっても


俺はそこに導こう。



未来のため、彼女のため、世界のため



俺は、彼女を裏切るのだ。


小説 KuRU/KuRU 第二章 多重存在 

煉獄たる世界を楽しむには残虐を持って迎えればよい。


死は生を破壊し、故に苦悩からは解放されうるだろう。



その時、君はすべてから解き放たれ人を超えて怪物となる。