第三章 幸福在処 朝の風景 ―小説
と、いうわけで。
「お母さんは、現在こんな感じです。お父さん。」
ダイニングルームで新聞紙を広げながら、コーヒーを飲むお父さん。
わたしは、未だに布団にくるまってるお母さんを連れて、何とか階段を降り、朝食の支度の出来あがったリビングルームでお父さんに助けを求めました。
「大変です。お母さんが布団の誘惑に負けて、もしかしたら春ごろまで冬眠するかもしれません」
「いや、いくらなんでも、それはない。」
冷静に突っ込みながら、お父さんはコーヒーをもう一口。
あったかい、コーヒーからゆらゆら湯気が立ってます。
「誠一さんも、どうですか?あったかいですよ~」
お母さん!駄目です!お父さんまで出られなくなります!
「いや、まてまて、俺を知恵と一緒にするなよ」
そうよ~、誠一さんはしっかり者なんだから。
と、お母さん。
「お父さん、お母さんを助けないと、お母さん朝ご飯食べれません。」
うん、とうなずいてお父さんは新聞紙をぱさりと閉じた。
「わかった。知恵。でてきなさい。」
「出たいのはやまやまなんですけど」
「でないと、おれの作った朝飯抜きだから。」
・・・・・・
一度、もぞっ、と布団が沈み込んだかと思うと
ばばっ!
さっきよりもすごい勢いで布団が舞いました!
「じゃじゃ~ん!!」
お母さん脱出です!
「誠一さんの朝ごはんのためならこんなもの~!」
「布団ちゃんと小羽の部屋に戻しとけよ。」
「はいはい~」
と、お母さんは二階に上がっていきます。大丈夫かな~。また、布団に入らなきゃいいけど。
お母さんは、お布団にくるまることなくちゃんと戻ってきました。
白い壁紙に、フローリングの床、その日は、日差しがいっぱい入ってきて、朝でも部屋は明るかった。
床暖房は、足元でぬくぬくしてる。
そんな、中で我が家の朝食はいつものように始まります
昨日のご飯の鶏さんを使ったチキンサンドと、トマトサンドが並んでいます。
お父さんはコーヒー。
お母さんは紅茶。
わたしは牛乳。・・・むむむ、もう少し身長のばしてお母さんみたいな大人っぽい女性に。
・・・他にも色々。
「それで、みんなの今日の予定は?」
と、お父さん。
「今日は、弁護資料のまとめをして、その後は、いつも通り誠一さんとデートです。」
と、お母さん。
「わたしは、今日のお仕事を電話で瑠璃社長にもらって、午前は学校で、午後から
たぶん、お仕事であっちこっち行くと思います。」
と、わたし。
「小羽は、働き者さんね。まだ中学生なのに。」
「はい、でも私にしかできないことらしいので」
「前々から思ってたが、小羽の仕事って何なんだ?」
う~ん
どう言うべきだろう。
「世界を救います!・・・・て、瑠璃社長は言ってましたけど、よくわかりません。」
七夕の夜
今宵は七夕
天に架かる壮大な星の流れはミルクのように白く淡く
その境界で見つめ合う彦星と織姫
古くは―棚機
中国にいたっては―双七
と示したこの日に、雨が降れば二人の涙と称し、催涙雨(さいるいう)
竹の枝にその願いをしたためた符を呪に染めればその思いは叶うという。
広きは、東方にわたり
時に至れば、神代から現在に至るまで、そしておそらくは未来においても
これほど、夢と長いをしたためて、願いを空に送る日はないでしょう。
七月七日
この幻想の夜を
みんなの願いがかないますようにと祈りをこめて
新塵碕行が流す願いは
命の謳歌を世界に響かせること
今日、知り合ったある人へ
七夕の日―生まれた命に―おめでとう
この日に生まれた―あなたの宝は―きっと、人の願いを背負える人になるでしょう。
この夜のように・・・・
なんて・・・・・やりすぎかな?
