蒸れないブログ -135ページ目

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小説 『KuRU/KuRU Re; 』

それは2008年の12月

たった一ヶ月の間に起こった

世界の在り方を問いかけるための物語


章ごとにジャンルと主人公が変わりながらも

つなげて読むと一本の物語として完成する

全六章から成る 多目的エンターテイメント小説


世界は等しくやさしく残酷だ・・・・


キャラクター紹介  設定資料集   四コマ漫画


第一章 自己消失


現代には、科学使いがいるように当然魔法使いも存在する。


概要  京都駅にある喫茶店にて

深戒櫃代は依頼人を名乗る和装の美女と出会った。

彼女は事件に巻き込まれ、ふかかいに護衛を依頼する。

彼女が巻き込まれた事件とは

『警察が消して事件にできない連続殺人事件』

理解が追い付かない深戒に。彼女が見せた写メに映っていたのは

科学では説明のつかない

『溶けだした人間の死体だった』。


ジャンル 伝奇型ミステリー


殺人事件に殺意以上の理屈はいらない


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間章 1と2の境界 根源と呼ばれる日

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第二章 多重存在


煉獄たる世界を楽しむには残虐をもって迎えればよい

死は生を破壊し、故に苦悩からは解放されるだろう。

その時、君はすべてから解き放たれ人を越えて怪物となる。


概要  12月ともなると受験戦争も佳境を迎え、決戦まじかとなる中

罪罰ユダは、それに参戦することもなく、周囲との温度差に

ただただ黄昏ていた。

そんなある日、逢引をしようとした体育倉庫で

彼は、偶然にもグロテスクに『散らかされた』

クラスメイトの死体を発見してしまう。

第一発見者になることを嫌った彼はその場から立ち去るが

そのことを警察に密告されてしまった。

しかし、その密告者は

あろうことか『体育倉庫で死んでいたはずのクラスメイト』だった。


ジャンル サイキックサスペンス


愛なんて、狂っているからこそ愛おしい


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間章 2と3の境界 神への談義

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第三章 幸福在処


私たちは、不幸を知っているからこそ、幸福を知っている。

愛を知ればこそ憎みあい、その境界のただなかにいることで心震わし生きている。

私たちは、相反する概念の境に真実を知る生き物だ。


概要  瑠璃探偵社の正社員、天然少女春咲小羽は、

登校途中に小さな公園を発見する。そこには、咲かない桜と6歳の子供がいた。

その不思議な雰囲気をもった子供との邂逅

次第に仲を深めていく二人

その中で、子供は親に捨てられたことを明かす。

その小さな願いは、『帰郷』であった。


ジャンル 癒し系感動もの


優しさだけでは人は救えない、けど、優しさがないと人は救われない。


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外伝 『愛食家な彼女』

KuRU/KuRUの刑事、高柳啓司によるスピンオフ作品

若かりし高柳は今とは対照的に若々しく、古典刑事どころかインテリ系のエリート刑事だった!

そんな高柳が道を踏み外すことになった異常な事件

人食殺人事件は、まさに高柳の恋愛の始まりだった。


ジャンル サスペンス と見せかけて 恋愛小説 いえ、ホラーです

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あなざ~↓


Luna C-at 家 (各話完結型短編)

我が家に猫がやってきた!


幼い頃、誰もが一度は問われる質問 「あなたは猫派?それとも犬派?」


ばりっばりの熱帯魚派であり、そうでなければ一応猫派な

美形の双子―弟 正輝


どっちかっていうと、動物より可愛い女の子のほうがいい

美形の双子―兄 輝樹

の二人と

月から飛来した猫娘―みゃぁの三人がお送りする


カオスな日々!!?

本編へ ←近日公開


香港幻想Project


ええ!?小説なのに、マルチエンディングストーリー??

あなたの選んだ選択肢で、結末どころかジャンルさえ変わる

能動的参加型小説!


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香港幻影 ルート 香港幻影・狂騒譚その1

『香港幻影・狂騒譚』





地響きのような鉄の軋む大きな音と共に、一筋の光がこちらへと差し込んだ。


目に飛び込んできた刺激的な光―、同時に小さな影が揺らめいた。



「あのぉ・・・」


おずおずと入ってくる年のころ十五六歳の少女。
拙い英語と、おずおずとした様子で大体想像はつく―日本人だ。
黒服の男たちは、入ってきた少女に、何の反応もできなかった。
ただ茫然と少女のほうを、阿呆のように見つめている。

それもそうだろう。

取引場所に見張りの一つも立てない間の抜けたマフィアはいない。
ならば、この少女は、あのおどおどした挙動で、震える子犬のような拙い足元で、どういうわけか見張りを突破してこの修羅の巣窟に踏み込んできたことになる。



「あのぉ、ここに運び屋さんがいるんですよねぇ?」



どうやら、俺たちのことらしい。



「みなさん、運び屋さんなんですか?すごい!こんな大所帯だとは思ってもみませんでした!」


その時点で、黒服たちは、俺とチョンのほうに視線を向けた。どうやら、少女は俺たちの仲間だと思われたようだ。
まてまて、黒服、あんな無害そうな少女が俺たちみたいな不良の仲間であるはずはないじゃないか?
そう答えようとした瞬間―。


「へっへ~いッ!オレッチだよ!オレッチこそ、君の探すメガっさ運び屋!チョン・リーベンだよ~!あ、ついでにこいつら、みんな悪者!助けてくれ~、友達だろ~?」


アイヤ、アイヤと騒ぎたてながら少女に助けを求めるチョン―いいから、もう黙れ!


「プリーズ!俺っち日本大好きだよ!週に三度は不法入国するくらい大好きだ!だから、助けて!何でもするよ!警察呼んで!ね、頼みま~す!」
断崖絶壁のから自由落下を続ける物体の如く、現在進行形でチョンの株が大暴落だ・・・。
俺は何でこいつを友達にしたんだっけ?命の危険にさらされてるいたいけな少女にしがみついてまでおまえは助かりたいか!?この野郎!!!
ふつふつと湧き上がるものが、いまにも口から吐露しそうだった。
だが、幸運にも(不幸にも?)、黒服たちが先に動いた。


「黙れ!」の言葉と共に銃口がチョンへと向けられる。


「助けて~」


黒服としても、多弁にしゃべるこいつに心底ムカついたのだろう。上等な判断だ。


「そのままそいつ殺していいよ」
「冗談にしてはひでぇな!」


なかば本気が八割を超えるものを、冗談と呼ぶべきだろうか?
だが、次の瞬間、俺のこめかみにも同じものが同じようにあてられる。
なるほど、いろいろ最低だ。




「えと、そこの人がチョンさん。で、運び屋さん?他の人たちは悪者、ああ、大体わかりました。困ったなぁ、大ピンチですよね?」




少女は何事もないかのように、チョンの馬鹿の話を冷静に消化している。
その時点で気付くべきだったのかもしれない、この少女は、どこか『違っている』。




「ああ、えっと、一応、自己紹介です。吉田蓮っていいます。日本人です。あ~と、ディテクティブ?よくわかんないですけど、怪異とか専門のもめごと処理的なものを・・」



黒服の男たちは、ついに少女にも手を出そうと銃を突き付けながら近づいて行った。



「行ったり、魔法使い相手にドンパちしたり、突然降ってきた猫型ロボットに世界の命運をかけて闘ったり―」



少女は、自己紹介をしだしてから、何も変わらず妄言を続けている、そのおしゃべりひたすら続く



「おい、日本人。黙ってうつぶせになれ、娼婦にしてやる」


ついに、少女の額に銃口がゼロ距離の位置で固定された。



「あるいは、宇宙大戦に参戦して未来の世界を変えて、悲願のかなたに変っていく世界のありようを描くそんな感じでもなければ、京都の警察署でひたすら殺人鬼に恋をする刑事のどうでもいい話を語ってみたり―」



だが、少女は黒服の忠告を聞いて、そのしゃべりを終えるどころか、どんどんと加速していく。

なんだ?誰もが少女の奇妙の行動に不思議な気持ち悪さを覚え始めていた。



「うるせぇ!黙れ!」


黒服の男は、こぶしを振り上げ、暴力で少女の口を止めようとする。

「―ッ!!」

俺は声にならない悲鳴を上げて、目をつむった。
だが、目を瞑って作り上げた暗闇の世界で、彼女の呪文は止まることなく続いていたのだ。
俺は目を開いた。
その瞳に最初に飛び込んできた映像が少年の目に焼きついた。
少女が男の『握り拳』を『握り潰している』―
異常な光景。
とたん、発狂しそうなほどの悲鳴が少女を殴ろうとした黒服の男から発せられた。
つづいて、ここまで届くようなグロテスクな骨を砕く音がこんなところにまで聞こえてくる。
ああ、砕くというのはこういうことを指すのだろう・・・・。
生々しい肉の音、ごつごつとした骨の音、みずみずしくも無骨な壊音。
少女にはどう聞こえているのだろうか?この快音を・・・耳を切り落としたくなるようなこの音を。




「ましてや、天使のような女の子をひたすら思い続ける少年だったち、その天使な女の子と家族になろうと必死になる若い夫婦の話だったり、嘘しか就けない少年の嘘の人格や嘘の記憶や、嘘の言葉にほんろうされる少女だったりの話とは無関係でな、何かといえば、やっぱり探偵業的なことをやってたりは―」



少女にはそんな音など形として成り立っていないのかもしれない―単純に彼女の音は、彼女の呪文そのものだ―それが証拠に彼女の呂律は回り続ける。




「『してません』」



止まった。少女の言葉がやっと止まった。
少女の呪文は、完成してしまった。

黒服たちは息をのんだ。
次に何が起こる?
俺がそんな怖いもの見たさのような感情を持ちだしたとき、黒服たちは恐らく恐怖に支配されていたのだろう。
訳のわからない少女に、訳のわからない言葉を吐き捨てられて、半ばの手が訳のわからない力を持って粉砕された。

だからこそ、俺たちに向けられた拳銃を含めたすべての拳銃が少女に向けられた。



「あれれ?皆さん、どうして怒ってるんですか?あ、大丈夫ですか?手が粉々につぶれちゃってますよ?修復不可能じゃないですか?」



少女は、突然さっきの調子に戻って、自らが握りつぶした黒服の男にそう問いかける。



「!」

少女のその態度に逆上した黒服の男の一人が発砲した!
乾いた音が響く。
倒れたのは―少女ではない―男のほうだ。

気づけば、少女の手には拳銃が握られており、その銃口からは柔らかな紫煙が立ち上っている。



「黙るのはお前だ。エテ公・・・」



少女の声が、信じられないほど低く響いた。握られていたのは、FBIなどがよく持っているプラスチック樹脂のグリップを持つけん銃ベレッタ。
つか、エテ公ってなんだ?おまえだって黄色人種だろ?


「そこの間抜けにつかまってる二人に用があるんだ。おまえら黙って、その二人をよこせ」
「なんだと!?お前何もんだ?」
そう、叫んだ男が今度は有無も言わさず撃ち殺された。
「何言ってんだ?私、さっきちゃんと自己紹介したよなぁ?あん?ちがったかぁ?ちゃんと聞けよぉ、先生二度と言わないぞぉ?」



そう言って、けらけらと笑いだす少女。そこには、もはや最初の無害そうなかよわい子どもの面影はなかった。狂っている。異常すぎる。圧倒的すぎる。

なんだ?この状況?簡単に人が死にすぎる。

俺は、状況についていくこともできず、だらだらと冷や汗が流れてきた。
チョンでなくても、すがりついて助けを求めたくなった。
チョン―そう、チョンは・・・?
拳銃を突きつけられた時点であれほどの大騒ぎをしていたチョンが、何も騒がずじっとしている。
そうか、きっと言葉にすらできない恐怖が彼を襲っているのだろう。俺だって、そうだ。
そうチョンを心配してみてみるとー
きゅ~
気絶してた・・・、駄目だ。おまえの株は世界恐慌だよ、チョン。紙くず同然だ。いや、クズだ。



「やろうっ!」



男の怒号で、俺は再び少女のほうに振り返った。
男たちが一斉に発砲する。だが、少女は三人ほど黒服たちを瞬時に撃ち殺して積荷の影に飛び込んだ。
「たった一人でッ!」
黒服たちが、銃を一斉に構えなおす―・・・て、おい!
俺はこの倉庫に収められた荷物のことを思い出して、一瞬で血の気が引いた。



「まてまてまてッ!!!!」



俺の声に、黒服の男たちが動きを止める。
「お前ら、その荷の中身何か忘れてないか!!?」
そう、中身は見た目こそ宝石だが、衝撃を与えるだけで散布される毒ガスなのだ。
黒服たちもようやく思い出したらしく青ざめる。
だが、それがよくなかった。
再び黒服が俺たちに銃口を突き付ける。


「そこから出て来い!さもないと、お前の仲間を殺すぞ!」


俺たちは、髪の毛を引っ張り上げられ、今度は口の中に銃を突っ込まれる。
情けない―俺は、俺の歯にカチカチと硬いものが触れる。
先ほど発砲したばかりの銃口は、思いのほか熱かった。
鼻の裏側から嗅ぐ未体験の火薬の匂い。
―死ぬ・・・。
覚悟するほかになかった。


「・・・~・・・・」


少女は俺たちに用があると言っていたが、それ自体が、自分の身を危険にさらして俺たちを助ける理由になるとは思えない。
少なくとも、あれほど簡単に人に引き金を引ける人間が、この状況下で人質にそれほどの価値観を持ってくれるとは思えなかった。
だが、予想に反して少女は物陰からゆっくりっと出てきた。
両手をあげているその行動とは裏腹に、その視線はどこか挑発的だ。


「OK!わかった。了解。出てこよう。」


だが、出てきてどうするというのだ?それは的になっただけでは?


「おい、そこのメス餓鬼を撃ち殺せ!」
一斉に黒服たちの照準が少女に集まった。
それよりも早く、カチャリと、少女の銃が毒ガス満載の荷に合わさった。


「おいおい、ひでぇなシナ野郎。

私は公正な取引の場に出てきただけだぜ?

それがおじゃんになるなら、ああ、手の震えで、撃っちまいそうだよ。

マリファナの十倍ハッピーになれるらしいじゃないか?みんなで仲良く吸うか?」


「正気か?お前も死ぬぞ?」
俺たちに銃を向けている男の手が震えている。俺の口の中で硬いものがカチカチ鳴っている。冗談ではない・・・間違ってもその勢いで俺を殺すなよ・・・。
そんな愚痴ををこぼしたくなった。


「あん?なんだ?お前たち、まだ私が『まとも』で、『まっとう』なカワイコちゃんに見えてるのか?」


女のほうは、もう完全に目がイッてる。クレイジーにも程がある。こいつなら、本当に撃ちかねない・・・・。
と、そこで気がついた。


銃口こそこっちに向いているが、全員が全員、あの少女の異様な空気にのまれている。
もう、意識を失ったチョン以外、あの少女から視線を外せない・・・これは、チャンスだ。
今なら、抜け出せる。
そうときまれば、体は自然と動いた。
全身に、力を入れなおす。俺は黒服の男の拳銃のハンマーを指で押さえ、下から男の腕を足で固定してねじり上げた。
自然と体制の崩れる黒服、次に拳銃を奪ってそこらに放り投げた。
一斉に、黒服たちの視線がこちらに集まる。
すべての視線が俺へと移っていく中。
少女の顔だけが、不敵に笑っていた。
そのあとの、少女の行動に俺は叫びそうになった。

少女が、毒ガスに向けた砲口が、火を噴いた。



「本気で撃ちやがった!」


一瞬思考が混乱する。


―なんだ、この女何しやがった

―死ぬぞ

―毒ガス?

―NBC兵器

―普通じゃない

―クレイジーすぎる

―キチガイ

―けた違い

―ぶっ飛んでる?

―俺が?―やつが?

―あの女が?

―どうやって助かれってんだ?

―チョンはどうする?今から走れば

―そうだ、息―吸っちゃだめだ

―手遅れか?

―そうだ、そうだそうだ

―あの女ならやりかねない

―死

―死

―死

―死神

―何であの女笑ってんだ?




少女は、スカートからガスマスクを取り出し、こっちに走ってきた。


いや、ただこっちに来るだけじゃない。



目にもとまらぬ早業で死体を量産していく。
毒ガスの煙。
赤い火花。
飛び出るあでやかな血流。
叫び声。
嘆き声。
命の音。
消えるすべて。

その中で少女は踊るようにこちらにやってくる。




ここは―彼女の世界だ・・・・。




そして、少女が顔が俺の鼻先まで寄った。



―面白いな、お前―



一瞬そうつぶやかれたかと思った。




瞬間―俺は宙を舞っていた。
チョンも同様である。俺たちは、そのまま窓に激突し、外へと放り出された。




―助かった。




何が何だか分からなかったが、それだけはわかった。
後から冷静になって考えれば―信じられないが―あの少女が、俺達男二人を、数メートルぶんなげたということなのだろう。
「つぅ―」
どうやら、少し首の後ろを、浅く切ったようだ。
首筋をさすると、手に血が付いた。
とにかく、ここから離れる必要があった。
ふと、あたりを見回すと、黒服たちが倒れている。
おそらく、あの少女がここに来るまでに殺した連中だろう。

黒服たちの生き残りが、倉庫から飛び出してきた。
そのまま、倒れた俺たちに目もくれず逃げ出す。
そこへ、ゆっくりと、少女が倉庫から出てきた。



「なんだこれ・・・情報と違うじゃないか・・・・」



残念そうに、少女は毒ガスの煙が漏れ出るその中でガスマスクを脱いだ。
―て、
「おい!」
俺は、少女に駆け寄り、無理やりガスマスクを少女の口に押し付けた。
「ふぎゅッ!」
と、思いのほか可愛い悲鳴をあげた。
「死ぬきか!?お前!!」
少女は、目をぱちくりさせると、冷たい目でこっちを見上げる。
「なら、お前は死ぬきなんだな?」
「え?」
一瞬あっけにとられた。
言われてみれば、毒ガスが漏れ出る中にいるのはセイロンも同じだ。
本来なら、少女に近づいた時点で、自分も毒ガスを吸って死んでいるはずである。
少女は、セイロンの抑えたガスマスクをはたき落して、あたりを見回した。


「ち・・・何人か、逃したか」


そういって、拳銃をスカートの下のホルスターに収める。

???

一方俺はというと、何が起こったかわからずにいた。
何でおれは死なないんだ?
と、あちこち体の様子を確認してみる。
その様子に少女は大きなため息をついて、倉庫の方に顎をついっと、動かした。


「あれ、囮だ。おまえら、ガセ握らされてんぞ、まぁ、私もだけど」
すると、荷は例の毒ガスではなかったということか?
しかし、偽情報をアピールするには、配置につく人数が多すぎたような気もする。
まぁ、結果が出ているので、そんな疑問など何の意味も持たないが―。
「けっ」
少女は、よっぽど気に食わなかったのか、倉庫につばを吐きつけて、「マルボロねぇ?」とか聞いてくる。
どう考えても、お前は吸っちゃいけない年齢だろ―という、突っ込みは置いとき。
俺は、「すまない、俺は吸わない人間なんで・・・」
と言っておいた。
少女は、マジかよ、つまんねぇ、クソッとか、汚い言葉を一通り発すると、首のストレッチをしてから、目を閉じてすぅ―と、大きく深呼吸した。
次に、目を開けた時、少女は倉庫に入ってきたときの普通の目になっていた。
そうして、突然、礼儀正しくペコリとお辞儀する。



「おはようございます・・ええと、にぃはぉ?カルデラ商会から咆哮会に雇われました吉田蓮といいます。バカ息子とその友人のお守および回収に来ましたぁ」

てへ、と舌を出す、少女。



おれは、「はぁ」とあっけにとられてまともな返事もできなかった。

後ろで、漸く意識の戻ったチョンが「お!激マブ(死語)!」とか言ってるのが聞こえた。


それを聞いてよけいにどっと疲れた。

俺もあの時意識を失っていれば、気楽にこの眩しい笑顔を受け入れられたのに・・・。



つづく・・・・