2018-3-21追記・修正
昔からよく言われていた「○○をすれば背が伸びる」が本当に正しいのかをまとめてみました。
身長が伸びるウソ?!ホント?!
Q1.牛乳や煮干しを食べると背が伸びる?
A1.牛乳はカルシウムが豊富で背が伸びると思われていますが、実は煮干しの方がすごいんです。煮干しには牛乳の約20倍のカルシウムが含まれています。しかもタンパク質を多く含んでいて身長を伸ばす理想の食材です。
ただし、煮干しには塩分も多く含まれているので食べすぎには注意しましょう。
煮干しを食べるときにはクエン酸とビタミンC、Dを多く含む食材を一緒に食べるとカルシウムの吸収率が7倍近く上がります。
クエン酸:柑橘類、梅干し、キウイ、イチゴ、パイナップルなど
ビタミンC:パプリカ、柿、レモン、ブロッコリー、イチゴなど
ビタミンD:カワハギ、鮭、しらす干し、うなぎ、きくらげ、まいたけなど
では牛乳も理想的かというと問題点があります。
牛乳には脂質を多く含み乳糖という糖質も含まれています。背が伸びると言われて牛乳を飲みすぎると肥満の原因となることも。しかも満腹感からメインの食事量が抑えられて成長に必要な栄養素を十分に摂れなくなることがあります。
牛乳は成長期に必要な食品ではありますが牛乳ばかりたくさん飲むのは逆効果となることもあります。
Q2.筋肉をつけると背が伸びない?
A2.「筋肉をつけると骨が抑えられて身長が伸びなくなる」というのを聞いたことがありませんか?
これは間違いであって、筋肉が抑える力よりも骨が成長する力の方がはるかに強いという研究結果が出されています。むしろ適度なトレーニングは成長ホルモンの分泌を促進させて身長を伸ばすのに効果があります。
ただし、過度な筋トレは骨や関節に負担をかけ骨端軟骨を損傷させてしまう危険性があります。特に小学生には筋トレよりも瞬発力やバランス感覚などの運動能力を高めるようなトレーニングが適しています。
オーバーワークは筋肉や骨、関節などを痛める原因となり逆効果です。
年齢や体格に合ったトレーニングを行いましょう。
Q3.成長期は一旦太ってから伸びる?
A3.そんなことはありません。
身長が高い人は成長期に必ず太っていたことになります。
幼少期に太り気味の子どもは栄養が十分にあるため早熟傾向にあり身長も高いためこのような印象に残っているのです。
太ることは成長ホルモンの働きを弱めてしまいます。
成長ホルモンは筋肉や骨を成長させる働きの他に脂肪を分解する役割もあります。
太っている=体内に脂肪が多いので成長ホルモンは脂肪の分解に多く働いてしまい、骨を成長させる働きが減少してしまいます。
成長ホルモンを骨の成長のために十分働けるよう太らないような生活習慣を身に付けましょう。
Q4.夜10時ごろに成長ホルモンが出る?
A4.「夜10時ごろから成長ホルモンが出るので22時から1時までが睡眠のゴールデンタイム」と言われていました。
昔はゲームやスマホが無く、「8時だよ!全員集合」を見たら歯を磨いて9時に寝ていました(笑)成長ホルモンが多く分泌されるのが寝付いた後の1時間くらいと思われていたのでちょうど夜10時ごろの計算になります。
しかし現在は成長ホルモンが多く分泌されるのに時間は関係ないということが分かってきました。
就寝時間よりも大切なことは「深い眠りに入る睡眠をとること」です。
睡眠には「浅い眠り(レム睡眠)」と「深い眠り(ノンレム睡眠)」の2種類があり、約90分の周期で繰り返されています。
この周期の中で特に深い眠りとなるのが就寝して最初に訪れるノンレム睡眠です。
(時間帯にすると入眠後30分~1時間の時間帯のことで徐波睡眠と言います)
この時間帯が成長ホルモンが最も多く分泌されるタイミングです。
就寝時間は20時でも23時でも関係なく、この徐波睡眠が重要です。深い眠りにつけるように部屋の電気を真っ暗にしたり、食事やお風呂を早めに済ませたりするようにしましょう。
Q5.ジャンプをすれば伸びる?
A5.ジャンプをすると身長が伸びるのはホントです。というのはジャンプに限らず身長を伸ばすのに運動が必要だということです。
ジャンプの動作で身長が伸びるという根拠はありませんが、成長ホルモンの指令元である脳下垂体と骨端線に刺激を与えること、人間の筋肉の中で一番大きな筋肉である太ももの大腿筋を使うことで効率よく体温を上げ血流を良くしてくれることなどで身長の伸びにプラスになると考えられます。
成長期にはジャンプに限らず、体を動かして基礎代謝を上げることで肥満を防ぎ、身長を伸ばすための有効な手段となります。
Q6.朝起きたら伸びている?
A6.背が伸びている時期は寝て次の朝起きたら伸びているという話を聞きます。
身長が一晩で何cmも伸びるなんてことがあるのでしょうか?
確かに成長ホルモンは睡眠中に多く分泌されますが一晩でそんなに伸びることはありません。
人間の身長は朝と夜で平均すると約2cmほど違っていて、朝起きた時が一番高くなっています。これは日中に活動することで背骨にある椎間板が潰されて縮むことが原因です。
潰されて縮んだ椎間板は寝ているときに重力から解放されて元の厚さに戻ります。これが朝起きた時に身長が伸びているように錯覚してしまう仕組みです。
家で身長を測るときには毎日同じ時間に測るようにすると実際の身長の伸びが分かります。
Q7.足が長い子はまだ伸びる?
A7.背が伸びるのは骨の両端の軟骨組織(骨端線)が成長して伸びていきます。
骨端線は全身の骨にありますが身長の伸びに関係するのは大腿骨(だいたいこつ、膝と骨盤の間)や脛骨(けいこつ、膝と足首の間)、背骨です。
この骨端線が成長していくには栄養素やホルモンの働きの他に運動によって刺激を受けると活発に骨を作っていきます。また骨端線が過度の運動や衝撃などで損傷を受けると伸びにくくなったりします。
骨が伸びるのは足の骨だけではありません。足がいくら長くても骨端線が閉じてしまえば身長は伸びません。
モデルの人はみなさん足が長いですが身長は止まっていますよね。
Q8.親が小さいから子どもも小さい?
A8.身長の遺伝は確かにありますが身長の伸びに対する遺伝の割合は20%~30%ほどです。残りは毎日の生活習慣で違ってきます。
周りを見てみると背が高い両親でも子どもの背が低かったり、その逆の人もたくさんいます。
背の小さい両親が普段から少食で子どもにも少食の習慣が身についたりすると同じように背が小さくなったりします。
睡眠、栄養、運動の生活習慣を改善することで身長の伸びは変わってきます。
Q9.ぶらさがり健康器具で背が伸びる?
A9.ぶら下がり健康器具で背が伸びることはありません。
身長が伸びるのは骨が伸びることです。骨を伸ばすには全身運動や縦方向への運動です。ぶら下がるだけでは縦方向の運動になりません。
猫背の人がぶら下がることで背筋が真っ直ぐになり背が伸びたようにみえます。
でもこれは本来の身長であって実際に背が伸びたわけではありません。
ぶら下がり健康器具を使うよりもウォーキングやジョギング、ストレッチなどを行うほうが成長ホルモンの分泌を促し身長を伸ばすのに効果的です。
Q10.生理が始まったら伸びが止まる?
A10.女子の身長は生理が始まったら(初潮が来たら)伸びが止まると思われていますが、実は生理が始まってからでも平均約6cm位伸びています。(個人差があります)
女子の成長は10歳頃をピークとして徐々に緩やかになっていきます。初潮を迎える平均年齢が12歳ですので、ぐんぐん伸びた後に生理が始まりその後は緩やかな伸びを経て骨端線が閉じてしまいます。
「生理が来たからもう伸びない」ではなく「初潮からの3~4年がラストスパート」なんです。この間に質の良い睡眠をしっかりとり、栄養素をたくさん摂りいれるようにしましょう。
女子は中高生くらいから筋肉量が増えたり、身長が高くなると鉄分が不足がちになります。貧血で倒れたり月経が来なくなったりと体調を崩しやすいのでひじきやほうれん草など鉄分の多い食品を摂ることも忘れないでください。
まとめ
いかがでしたか。
昔からよく聞く話を検証してまとめてみました。
やはり、昔と現在では生活環境が大きく変化し、今では誤った情報になっているものがあります。
お子さんの身長を伸ばすためには現時点での正しい情報を実践していくことがとても重要です。







