無住心剣術の最強の使い手 真里谷円四郎(まりやえんしろう) | シン・けん。のブログ

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繊細でか弱い武術修行者の拙い気づきを綴っていきたいと思います。気が向いたらお付き合い願えれば幸いです。

無住心剣流というのは、江戸時代初期に創設された剣術流派です。
その術理は心法と呼ばれるもので、心で剣を使うことを求める、禅問答のような特殊な剣術と言われています。

真里谷円四郎は無住心剣術の使い手にして、他流試合を千回も行い、ただの一度も不覚を取らなかった最強の剣豪と呼ばれた人物です。全盛時には門弟がなんと一万人を超えたとも伝えられています。


円四郎が門弟に伝えた無住心剣術の極意とは、
「生まれついたままの純粋な赤子の心(心法)でもって種々の分別を離れ、外面に捉われることなく、ただ刀を引き上げて自然の感ずるところ、落ちるべきところへ刀を落とすのみ。」

とい言うものですが、実際の所、普通の人にはあまりにも難解な内容であったため、直系の後継者はついに輩出される事はなかったと言われています。


それにしても、当時、数多ある剣術流派の中で、他流との勝負を実に千回も行い、その全てに勝利する事によって、一世を風靡したって、どれだけ強かったのって言う話ですよね。

しかもやる事と言えば、何も考えないで刀を引き上げて振り下ろすだけですから。


以上、真里谷円四郎について、広く知られている事を書かせて頂きました。

とまあここからが本題となるべきところなのかもしれませんが、もとより自分如きが、円四郎と無住心剣術を掘り下げて語れるわけがございません。

こんな人がいたんだあという驚嘆につきます。

古の武術の世界には人間技とはとても思えないエピソードがある人物がほんとうに多くいます。

そしてその根底には、現代の日本人の身体感と古の人々の身体感の間には、大きな違いが間違いなく存在する事を思わざるを得ません。


お読み頂きありがとうございました。


筆者註:無住心剣流(無住心剣術)についての記載は、あくまでもひとつの解釈にすぎません。内容的に至らない部分があればご勘弁下さい。さらに先鋭された解説も世に出ています。どうぞ宜しくお願い致します。