目標を定めると硬直してしまう。 | シン・けん。のブログ

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繊細でか弱い武術修行者の拙い気づきを綴っていきたいと思います。気が向いたらお付き合い願えれば幸いです。

剣術で剣尖を目標に最速で飛ばすには、どういう身体の使い方をしたらよいか、考えた事がありました。
以前は肘と腕をコンパクトにたたんで、身体をコマのように回転させて、刀を目標まで最短距離で飛ばすのが一番よいと思っていました。

しかしある時、先生から、そういう加速度的な動きは武術の動きではないと、ご指導を受けることになります。

では、どういう動きが武術の動きなのか。
それは、何も考えずに、等速度で動く、ということです。
この何も考えずにには、目標を定める(狙いを絞ってというイメージです)事をしないという意味も含まれます。
つまり、目標をガッチリとロックオンして狙いを絞って、いっきに解き放つ、とやると実は、身体に力が入り、かえって動きが鈍くなるということなんですね。

武術では居着くという状態を嫌います。
居着くとは、身体がその場で固まって動けなくなってしまうことをいいます。
どうしよう、こうしようと、いろいろ考えているうちに、迷って動きが鈍くなって、そこを相手にやられてしまうような展開です。

そういう意味で、私がやっていた事は、スタート時点で居着いていたわけなんですね。


世間一般的には、目標や目的を定め、ブレずにそこに邁進していくのは、よい事のように言われていると思います。
私もその事を頭から否定する気持ちはありません。しかし、目標、目的に固執して居着いてしまうのも避けたいものです。

筆者注:記載させて頂いている術理については、あくまでも私の個人的な見解です。正論として主張するものではございません。ご理解ご了承頂ければ幸いです。

お読み頂きありがとうございました。