おはようございます
あきです
5月の風が心地よい日に国立劇場に行ってきました
メトロ半蔵門駅から歩いて5分余り
永田町駅からも大して変わりません
播磨明石藩松平家の屋敷の跡地に1966年竣工の堂々たる建築
正倉院の校倉造りを模しているのだそう
竹中工務店設計・建築です
今回の観劇は夫がどこかからいただいてきたチケットでこちらの演目
前進座の歌舞伎
魚屋宗五郎 新皿屋舗月雨暈
風薫隼町賑 舞踊かっぽれ
2023年5月前進座国立劇場公演 (zenshinza.com)
前進座
夫は歌舞伎の演目だというのですが、全然知らずでして
お恥ずかしながら、ちょっと調べてみました
Wikipediaによると、歌舞伎の門閥制度から袂を分かった歌舞伎劇団なのですね
二代目市川猿之助が松竹を脱退して旗揚げした劇団が前身だったとか
中村梅雀さんもいらした劇団だったのですね
さてさて、一幕目の魚屋宗五郎
前進座伝統の演目だそうです
第一場と第二場に分かれていて
前半、魚屋宗五郎の妹のおつた、旗本の磯部主計之介の側室なのですが、可愛がっていた猫を探しているうちに不義の疑いをかけられるような事件が起きてしまい、無実にもかかわらず哀れ手打ちにされてしまいます
この不義の疑いを掛けられるその場面、お芝居なのに、いかにも歌舞伎の台詞回しなのに
妙に生々しく、見てはいけないものを見てしまってドキドキするような臨場感
帯をほどいてクルクル回ってあ~れ~!な場面と言えばお分かりいただけるでしょうか
全然暗くないのに、真っ暗闇の中を相手の動きを探りつつ追っては逃げ、逃げては追い、という演技に息を止めて見てしまう
圧倒されてあっという間に第二幕へ
後半は、妹を手打ちにされ悲しみに包まれる宗五郎の家に見舞いの酒をいただいた宗五郎
禁酒をしているにもかかわらず、その悲しみを癒すためと一杯だけと飲んでしまったが最後…
哀れなのに笑いを誘ってしまう、それも大笑い
本物のお酒なんて一滴も出てきてないのにね
鳥肌が立つほどの演技なんですよ
ホンモノって凄い…
舞台が終わってもしばらく立ち上がれずでした
そして
幕間でぐるりと劇場を回ってみて驚きました
ここの2階、3階のフロアってこんな感じになっていて
周りがぐるりと日本画の大カンバスが劇場を飾っています
写真撮影は個人利用だけとのこと
一応、個々の写真の掲載は避けておきますが、その作家名のそうそうたる名前に驚きます
東山魁夷、鏑木清方、伊藤深水、川端龍子…
国立劇場が2日間だけ「美術館」に! 平櫛田中の「鏡獅子」だけじゃない 鏑木清方、東山魁夷、朝倉文夫などの作品も – 美術展ナビ (artexhibition.jp)
素晴らしい作品の数々がこんなところに!
幕間にジックリ見るにはあまりに時間が足りない…
この国立劇場
無料休憩所など沢山の飲食スペースが用意されていて
レストランも併設されていますが
自分でお弁当を用意して幕間に食べることも可能
しかもその無料休憩所にも大家たちの作品がぞろりぞろり
惜しげもなく飾られているのですから
彫刻家、朝倉文夫の作品には撮影禁止但し書きが無かったからちょっとだけ
初代市川左團次
五代目尾上菊五郎
九代目市川團十郎
この国立劇場、実は今年建て替えで閉館してしまうんですよね
1966年に建立された国立劇場
既に55年以上の月日が流れ、老朽化は免れません
2029年に新劇場がお目見えするとのことですよ
ふとこの校倉造りの(ような)建物
上から見たらどうなのかしら?と思い、グーグルマップさんにお世話になってみましたが
真四角で意外に普通でしたw
さてさて、これらの絵や彫刻が建て替え後の劇場でどのように飾られていくのか楽しみになりました
この前庭は千鳥ヶ淵の桜と同様、桜の名所とか
この季節は木々の緑で建物が見えませんw
桜の季節にまた訪れたいな
そうそう、この裏の国立演芸場一階・演芸資料展示室では8月20日まで
こんな展示が無料で見られるようですよ
フライヤーより
この時は時間が無くて残念だったのですが
また近くに行く用事があったら寄ってみようと思ったのでした^^
実はこの翌日、友人とこの前を通りかかりました
この話はまた次回に
昨日までちょっと肌寒くて気分も下がり気味
体調もすぐれずでしたが
今日からまた精力的に動こうと思います
皆様もお健やかにお過ごしくださいませ♡
口絵挿絵でたどる演芸速記本 企画展