アコギなやっちゃなぁ~~~ 初めての能 | ワクワクしよう~癒されよう~! Feel Freeにアキのふらっとアレコレ♪

ワクワクしよう~癒されよう~! Feel Freeにアキのふらっとアレコレ♪

二人の娘の子育てほぼ終了!

引っ越し、海を跨いで11回
いろんな価値観に触れて揉まれて
世界は無限に広がっていて
こうあるべきは一つもないと

これからも柔らかな心で、導かれるように、ワクワクしながら歩いていきたい

皆様とご一緒できたらhappyです♪

おはようございます

あきです

 

 

芸術の秋到来ということで

能の舞台を見てきました

 

ひょんなことから能楽師の方とのご縁を得て

その舞台を拝見することに

 

能…遥か昔の学生時代に学校行事で行った覚えがあり

確か青山の通りをずっと行ったところ

と思い出して調べると、青山には銕仙会能楽研修所があるのね

解散後の楽しみの方が大きかったかな

とりあえず行けと言われたから行った的なところがあります

覚えがないのですが、間違いなく寝ていただろうな…

 

 

お能には流派が大きく5つに分かれていて、それぞれ

観世流

宝生流

金春流派

金剛流

喜多流

があって、それぞれ謳い方や演奏法、その雰囲気が違うようです

 

今回、事前にYouTubeや本を少し見たり読んだりして観劇に臨んだのですが

やはり雰囲気が全然違うことに気が付き、流派の違いになるほどと合点がいきました

今回拝見したのは観世流です

 

実は義弟が若い頃からの古典芸能好き

大学では歌舞伎研究会に所属し、今も月に数回は能や文楽の舞台に通うお方

いわゆる愛好者

だったら、聞けばいいじゃない、というところなのですが

これがなかなか…

一度聞いたら簡単な質問だとしても一時間では済まないでしょう

真の愛好者なんですよね

先日も、能の舞台3本立てを見て来たそうなのですが、それぞれ40点、90点、70点と厳しく点を付けていましたっけwww

 

なので、初心者は陰でこっそり、コソ勉します

 

今回お邪魔したのは銀座シックス地下3階にある観世能楽堂

美しく清潔、席にも余裕があり、お着物を召した方も少なからずいらして

顔見知りなのでしょう、方々で静かに挨拶を交わす姿も見られました

 

 

 

江ノ電の長谷駅から歩いてほどない所にある鎌倉能舞台に能とは別のイベントでお邪魔したことがあるのですが

こちらはもっと鄙びた感じの素朴な能楽堂 

いかにも長く地域の人々に愛されてきた感がありました

 

 

 

あとは熱海のMOA美術館のピカピカな能楽堂

 


  

今回ご縁を得て見てきたのは

「夕顔」と「阿漕(あこぎ)」

両方とも幽霊もの

 

「夕顔」は源氏物語に出てくる中流階級の素朴で可愛らしいイメージ

光源氏と逢瀬を重ねることにより、嫉妬に狂った六条御息所の生霊らしきものに源氏の目の前で殺されてしまうという薄幸の女性ですが

その夕顔の幽霊が成仏できずにいるのを、旅の僧がお経を唱えることで成仏していくというお話

 

幽霊として出てきた夕顔の能装束の唐織が秋の季節を思わせる萩と女郎花の紅白の段代わり(石畳文)の素晴らしいもので

 

イメージとしてはこんな感じ

 

 

画像お借りしています

 

後ろ姿の着物の美しさは別格でした

 

幽霊となって出てきた時も白地に金の摺箔(すりはく)の能装束で幻想的

 

 

面も優し気で儚げなイメージの若い女性の面、だったのですが

実際に舞っているのがかなり高齢?(失礼)の方なのかな?

面の中で声がくぐもり、ほとんど台詞が聞き取れなかったのが残念

こういうのは雰囲気だけ味わうのかしらね

 

でも最後に消えゆく場面は笛と鼓の音が静かに響く中で幽玄そのものでした

 

 

「阿漕」も幽霊もの

 

 

こんな老人の面を付けています

 

三重県にある阿漕ヶ浦という伊勢神宮に捧げる海産物を取る漁場で

禁じられていた漁を重ねる漁師が

ついに罪に問われて沈められてしまうのですが

生まれながらにして殺生を続けなければならない業(ごう)に悩み

生活のために続けなければならない漁という職業に悩み

そして殺されたその悲しみに幽霊となって現れるのです

 

 

そこを訪れた僧がお経をあげるも、その声も空しくまた海に沈んでいく

そんな悲しい物語です

 

こちらも、その業の苦しみを力強く舞う姿に心打たれ、そして海にまた消えていくその姿の悲しみに寄り添えた

そんな感覚でした

 

何しろずっと、謡いと鼓や笛の、破調でありながらリズミカルな音にすっかり雰囲気をのまれ

意識を失うこと一、二回、、、

それでもそぎ落とされた美の世界をたっぷりと4時間(解説と休憩あり)堪能してきました

 

 

ところでこの阿漕(あこぎ)

強欲で悪いことを重ねる人のことを「あこぎな人」と言いますけれど

こちらの能から来ているのですってね

実際どんなところ?と思ってちょっと調べてみると・・・

 

 

伊勢神宮近くに阿漕ヶ浦海岸があり、そのそばに阿漕塚があるのね

 

 

 

なんと、、、親孝行の漁師、平治が病気の親のために矢柄という魚を夜な夜な禁猟区で取って食べさせていたところ、とうとう捕まって沈められてしまったとのこと

地元では、アコギなんていうあまり聞こえ良くない言葉の源となってしまい、本当は親孝行の息子の霊を弔う塚なのだと静かに憤っているらしいです

 

 

 

会の始まりに、その日の流れを解説していただいたのですが、

今回の御題目はなかなクロウト好みの内容なのだとか

初心者には少し難しいかもという話でしたが

 

鼓たたく二人の息の合い具合に驚き

能装束の美しさを楽しみ

鍛え抜かれた美声に聞き惚れ

「茶壷」という狂言に笑い

紋付き袴の美男子の力強い舞に見惚れ

丁寧な解説書をいただき

広く綺麗で明るい座席でのメモも楽でしたし

なかなか楽しい時間でした

 

次回はもう少し華やかな舞台も拝見したいなという欲も芽生えてきましたw

こちらはあまりお勉強に走らず、ゆったり雰囲気を楽しみたいと思います

そのうち少しずつ詳しくなれたらいいかな

 

 

そういえば能に関する文章を昔読んだような…

と思い出したのが

小林秀雄の評論「当麻」

ちょっと引っ張り出してこよう♪

 

 

なんて書いているうちに

ご縁のあった能楽師様より、その日の能装束は実は舞台直前に蔵の水洩れで使えなくなってしまい、急拵えのものだったと教えられました

 

あれれ?…唐織の萩と女郎花は秋

でも夕顔の季語は夏???となんとなく腑に落ちなかったのよね

 

出会いが夏で亡くなったのが秋

なのかな?^ ^

 

こんなこともあるのですねぇ

でも素晴らしかったですよ

 

 

9月は私の誕生月

娘達がお祝いしてくれました

 

 

たいして飲めない私のために、ちょっとだけ飲めるワイングラス

そしてレトロチックな刺繍のカードケース

 

 

夫は男所帯だったからか

実家が誕生日を祝う家でなかったらしく

とてもとても淡白笑

 

まだ嬉しいの?と

うーむ、、、感覚の違いですな

 

 

 

5年ごとの結婚記念日はキチンと光り物をくれるので良しとしましょう

 

台風が近づいているみたいですね

熱帯低気圧に変化するとのことですが、雨風の強さは油断しない方がよさそうです

皆様もお気をつけてお過ごしください!