今日は溜まりに溜まった有休を消化するため、午後はお休みということで、更新。
随分前になりますが、教育テレビで山田さんが日フィルと昨年行った柴田南雄の作品をとりあげた演奏会の放送がされていました。

一定の年齢より上の方は(私も含めて)、テレビでの解説やLPやCDの解説、評論などでもお世話になった方は多いのではないでしょうか?
他方で、作曲家としての評価はどうなのかしら?
そもそも、日本人では武満氏の作品が例外的に割と取り上げられる機会はあろうかと思いますが、柴田氏の作品ともなると、ほとんど聴く機会はないですよね。
今回、氏の傑作「ゆく河の流れは絶えずして」を聴いて、頻繁に演奏されないにしても、やはり素晴らしい作品だなぁと感心しました。
ご存知のように、氏は音大出身ではなく、東京帝国大学卒という、戦前では超のつく言わば知的エリート。
氏の著作を読むと、その該博さには驚かされます。
音楽以外の知識もほんとうにすごい。
「音楽バカ」というと言葉は悪いですが、そういうところが全くなく、東京帝国大学卒というのは伊達ではないなぁと感じます。
他方で、氏の著作を読むと、芸大の前身の東京音楽学校のオーケストラの演奏会にも、子供の頃から足繁く訪れていたようで、環境的にはかなり恵まれていたことが伺えます。
(スコアを見ながら蓄音機を聴いていたというのですから、大正生まれにしては、きっとかなり裕福なご家庭だったかと推察します)
この人は、いわゆる前衛の音楽もやるかと思えば、日本の土俗的・民俗学的な音楽を取り入れたアプローチも試みたりと、単なるいわゆる現代音楽家とは一括りにできない多様性をもった作曲家だと思います。
概して前衛の、そして左翼系の多い現代音楽の作曲家は、そうした民族固有の土着の音楽を、封建制の残滓、あるいは因習として、どちらかというと拒もうとするところがありますが、氏は前衛を咀嚼しつつも、バルトークやコダーイのように日本各地の音楽や伝承をフィールドワークとして精力的に収集しており、これは非常に高く評価されるべきだと思います。
なかなか聴く機会のない氏の作品をまとめて取り上げたこのコンサートは、ほんとうに素晴らしい企画だと思います。
九州では……
無理だろうなぁ(苦笑)
それにしても、昨今の尾高賞の作品は、聴衆に聴いて貰おうという発想はあまりないのかしら?
もちろん、聴衆におもねる必要はないけど、ただでさえ難解なイメージのある現音をますます縁遠いものにしてしまっている気がするのですが…
さて、間もなく熊本地震から一年になりますね。
福岡だと、福岡西方沖地震以来の揺れで、しかも当初の本震が実は予震だったみたいな前代未聞なものでしたので、余計に驚きました。
福岡ですらこうですから、熊本はさぞかしかと思います。
日本で安全な所はどこにもないと感じました。