金曜日は、今年度最初の九響の定期演奏会に行ってきました。


演目は以下の通り


シーズンのオープニングということもあり、客の入りも9割近くあったと思います(^-^)

メインは小泉監督時代に入り続いているリヒャルト・シュトラウスのシリーズ。

今回は、曲頭だけはクラシックファン以外にも知られた「ツァラトゥストラ」の登場。

クラシックを知らない人に聴かせると、「ハリウッド音楽だと思ってた」という返答がしばしば。

あの映画はかなり罪作りな映画ですね(笑)


そう言えば、某ビール会社のCMに使われてる音楽も、もはや若い人は「第三の男」という往年の名作映画の音楽ということも知らないというのと同じですね。


以前にも書きましたが、九響のホームグラウンドである福岡のアクロス福岡シンフォニーホールには、パイプオルガンがありません。
なので、この曲も含めて、パイプオルガンの登場する作品は、電子オルガンで対応。

クラシックファンとしてはパイプオルガンは欲しかったですが、他方でこのホールは私企業や個人の篤志家の造ったホールではなく、公的な機関のホールなので、ある程度説明責任が求められ、福岡の音楽事情からして、パイプオルガンを設置したところで、やはり費用対効果では明らかに無理があるので、その意味でパイプオルガンを設置しなかったという選択はやむを得なかったと思います。


今回の演奏会も含めて、やはり天から音が降ってくるという本来のパイプオルガンの音響を期待することはできませんが、そこは割りきって聴きました。

それにしても、今回の九響の演奏は相変わらずの高水準。
実は少し前に、北ドイツ放送響がやはりここで同じ作品を演奏しているんですが、終演後のロビーでは、「あのときよりも良かった」という声があちこちで聞かれました。

地元ゆえの身びいきもあるとは言え、やはりレベルは高い演奏だったことが窺えます。

この曲は、管楽器の活躍は言うまでもないことですが、弦楽器もプルトごとに細かく分けて書かれていて、可視的にも(もちろんハーモニー的にも)とても楽しめる作品です。
特に今回は事前にスコアとにらめっこして予習ていった甲斐がありました。

小泉さんは、たとえばショルティなんかがやりそうなバカでかい音を出すことに主眼を置くのではなく(ショルティ・ファンのかたゴメンナサイ)、各パートが他の(特に金管の)轟音に掻き消されないように、かなり入念なコントロールをしていたように見受けられました。

こういうのは、やはり各パートの首席を筆頭に、オケのレベルが上がっていることが大いに貢献してるのでしょうね。

奇しくも今月付けで、芸大出身の新しいVn奏者が入団されましたし、良い意味で世代交代が進み、レベルアップしているようです。

次回の定期は、シューマンの「ライン」をメインにしたプログラムです。

学生時代に、学生オケのポンコツ指揮者として苦戦した懐かしい作品です(苦笑)



おまけ


先日の3億8000万円強盗事件の現場。

因みに九響定期の会場のアクロス福岡シンフォニーホールは、このお隣(苦笑)

この間の日曜日は、こちらに行ってきました


彼女の福岡公演は、初来日の折りの公演以来、13年ぶりとのこと。
因みに13年前も行きました(^^)

今回の来日公演は、東京となぜか福岡のみという不思議なもの。
たいてい、東京と大阪だと思うんですが、何故に福岡?

もちろんありがたい話ではあります(^-^)

そういうわけで、普段のアクロスとは客層が明らかに違い、おめかしした人や、関西弁などが聞こえてきて、けっこう遠方からいらしているお客さんが多かったようです。

客席は7割ほどの埋まり具合。

福岡には、室内楽やリーダーアーベント向きの絶好のホールがないので、どうしてもオーケストラホールになってしまうんですよね。

ほんとうは1000人を切るようなホールがあれば、演者側もありがたいのかも知れません。


programは以下の通り


というわけで、前半はドイツ物、後半は彼女のお国のフランス物という構成。

リサイタルのタイトルに「女たちのポートレート」とあるように、すべて女性に因んだ作品が揃ってます。


モーツァルトの2つのアリアは、カサールがそれぞれK545のピアノ・ソナタとK488のピアノ協奏曲の第2楽章のメロディを序奏に使うという粋なもの☆

「魔笛」は、彼女の元々の持ち役である夜の女王ではなく、パミーナのアリアでした。

彼女は、ウィーンでの活躍も長かったし、私も何度かウィーンで聴いてましたが、ドイツ語のディクションに関しても、問題なくクリアしていたと思います。

ことにシューベルトの「ズライカ」や「グレートヒェン」の表現はお見事!

そして、なにより嬉しいのは、プフィッツナーの「アルテ・ヴァイゼン」がプログラムに入っていたこと!!

プフィッツナーのマニアとしては、ありがたい限りです。
プフィッツナーの作品は、日本では殆ど取り上げられないし、海外でもドイツ系の歌手が、それも限られた歌手が取り上げるだけです。

プフィッツナーのリートのなかでも特に白眉のこの作品は、私はエルナ・ベルガーの録音でよく聴いてきましたが、もちろん生では初めて。
ていうか、聴衆のみなさんも初めてだったと思います。

これを聴くとやはりプフィッツナーの和声は、生きた時代にしては保守的だけど、とっても美しい。
そして自身が優れたピアノ奏者だったということもあり、伴奏もよく出来ていると感じました。


後半は、もはや彼女のお国の作品揃いなので、エンジンも絶好調(^-^)

ビゼーの作品は正直初めてでしたが、これは絶品ですね☆
フランス語の語感もありますが、デセイのソット・ヴォーチェの美しいこと!

そしてグノーの「ファウスト」から、宝石の歌。

これを聴くと、なんでオペラの舞台からは引退してしまったのかが解せないくらい、ほんとうに勿体ないと思います。

確かに彼女がかつて得意としたコロラトゥーラの役は、加齢ともに見た目的にも困難になるし、そのことは彼女も言及しています。
また、彼女が度々発声障害で苦しんできたことは、恐らくこういう役の負担の大きさが一因かも知れません。

しかし、たぶん彼女は歌おうと思えば今でもラクメやツェルビネッタなんかを楽々と、そして今をときめく若手よりも素晴らしく歌えるのではと、そんな風に感じさせられました。

聴衆もやんやの喝采!


アンコールは以下の通り



ドリーブのこの作品は、CDにも録音をしてますし、彼女の十八番のひとつですね。
スペイン情緒たっぷりに聴かせてくれました。


終演後には200人近くは待っていたであろう聴衆へのサイン会。

私も前回の公演に続きゲット(^-^)



次は何年後になるか分からないけど、また福岡にいらして欲しいです((o(^∇^)o))
昨日は熊本地震から一年。

東日本大震災よりも、犠牲者の数や範囲の違いもあってか、マスコミなんかの報道の仕方も随分とお粗末なものでしたが…

私の場合は、隣県に住んでいるので、それなりに激しい揺れに見舞われたため、東日本大震災はどこか他人事というか、遠くの国での出来事かのように感じましたが、熊本地震はリアルに生命の危険を感じました。

昨日は、九響のメンバーを中心に全国のプロオケのメンバーやウィーン・フィルのメンバーによるマーラーの「復活」が熊本で演奏されたとのこと。

物的・心的な復活はまだ遠いかも知れませんが、少しでも前に進めればと、ささやかながら応援したいと思います。



さて過日中古CD市をやっていたので、売却CDもあったついでに寄ってきました。


戦果の一部を


ケンペン&ドレスデン・フィルの録音集


1934年から1942年までドレスデン・フィルの首席指揮者を務めたファン・ケンペンのDGへの商業録音を集めたもの。

曲目は…

・ベルリオーズ 「ローマの謝肉祭」
・ベートーヴェン 「運命」
・シューベルト 「未完成」
・チャイコフスキー 「くるみ割り人形」(抜粋)

1940年頃の録音。

ケンペンのこの時期の録音は、かつてTahraが少しだけ復刻してCD化してくれましたが、未だにCD化されていないものが大半なので、有りがたい。




トスカニーニ&NBC響によるシュトラウス録音集。

曲目は「英雄の生涯」、「ドン・ファン」、「ティル」。

「英雄の生涯」だけは商業録音をしてなかったのでは?

シュトラウスが「サロメ」の初演をトスカニーニに依頼した際に、「音楽家としてのシュトラウスには、私は脱帽する。人間としてのシュトラウスには、帽子を12かぶる」と応じて断ったという逸話があまりに有名ですね。

まぁ、そう言われちゃうシュトラウスの人間性にも問題アリですが、それを本人に面と向かって言ってしまうトスカニーニの人間性もなかなかのものだと思いますw

ザルツブルクでもフルトヴェングラーに面と向かって「ナチ」と吐き捨ててしまうような人ですし。

良くも悪くも裏表が無い人だったんでしょうね(^^)


お次は


マルケヴィチ&フランス国立管によるヴェルディのレクイエムと、ベルリン・フィルとの「展覧会の絵」


ヴェルディのレクイエムは苦手なので、興味なし(笑)
楽しみは1953年のベルリン・フィルとの「展覧会の絵」。

当時のシェフであるフルトヴェングラーが絶対に取り上げるような作品ではないので、オケがどう弾くか。

マルケヴィチはこの年にベルリン・フィルに客演で登場し、その後は1955年が最後のようです。

フルトヴェングラーの後任のカラヤンとの不仲がよく取り沙汰されてましたね。


そして


カザルス&マールボロ祝祭管によるシューマンの第2交響曲とシューベルトの「未完成」。

シューマンの方は1991年に初登場した音源だったかと記憶します。
長らく買いそびれてました。

解説によると、指揮者カザルスの唯一のシューマンの交響曲の録音とのこと。
普通なら第4番だけ、とかいう指揮者はいますが、よりによってこの一番渋く難しい交響曲を残すとは。

もっとも誰も見向きもしなかったバッハの無伴奏をコンサート曲にまで高めたカザルスですから、こういう世間にはあまり受けない作品に陽を当てたかったのかも。

ちなみにシューマンのチェロ協奏曲はどれくらい録音が残っているのかしら?

カザルスには詳しくないもので(^-^;)