連休はみなさまいかがお過ごしでしょうか?


先日、クレンペラー指揮による「幻想交響曲」の未発見の音源が日の目を見ました


1965年のストックホルムでのストックホルム・フィルとの録音。

有名なEMIへのフィルハーモニア管との録音がこの2年前、長らく海賊盤では知られていたものの正規盤で数年前に発売されたフィルハーモニア管とのライブは、このストックホルム盤の翌年のもの。


というわけで、比較的近接した時期に録音されているので、解釈に大きな差異はありません。

いわゆる「幻想交響曲」とは正反対の、あくまでも交響曲として捉えた解釈で、通常のこの曲の演奏のイメージとは全く相容れない、巨匠やりたい放題と言ってもいいかも(^^)

ただ、やはり客演したオケ相手なので、フィルハーモニア管とのようにはいかず、随所でミスが聞かれます。

そういうのを嫌う方には向かない録音かも知れません。

また同時期に発売されたケルン放送響とのベートーヴェンの録音がステレオなのに対して、こちらはモノラルなのも残念です。


とは言え、クレンペラー・ファンとしては、どんな音源でもwelcomeです♪
昼休みに更新(^^)


「伝説の」というと、すこしオーバーかも知れませんが




(1)ベートーヴェン:ヴァイオリン協奏曲
(2)プロコフィエフ:ヴァイオリン協奏曲第1番
(3)シベリウス:ヴァイオリン協奏曲
(4)メンデルスゾーン:ヴァイオリン協奏曲

【演奏】
エディト・パイネマン(ヴァイオリン)

(1)ジョージ・セル(指揮)ケルン放送交響楽団
1964年6月11日ビスマルクザール

(2)ギュンター・ヴァント(指揮)ケルン放送交響楽団
録音:1975年10月10日ビスマルクザール

(3)ヨーゼフ・カイルベルト(指揮)ケルン放送交響楽団
録音:1967年10月27日ビスマルクザール

(4)ヨーゼフ・カイルベルト(指揮)ケルン放送交響楽団
録音:1960年5月6日ビスマルクザール

美貌の天才ヴァイオリニストとして高名なパイネマンの未発表ライヴ録音が一気にリリース。その高名に比して録音は極めて少なく、DGへのCD1枚分が全てでしょうか。マニアは、ハウシルトとのレーガーのヴァイオリン協奏曲の録音を知ることでしょう。

1937年にドイツ・マインツに生れたパイネマンは、4歳で同地のオケのコンサートマスターであった父からヴァイオリンを学びます。さらにハインツ・スタンシュケ、マックス・ロスタルに師事。19歳でドイツ放送局(ARD)主催のコンクールで第1位となり,国際的な活動を開始します。アメリカでは、特に大指揮者ジョージ・セルがパイネマンを高く評価したために、1965年のクリーヴランド管のニューヨーク・カーネギーホール公演にもソリストとして起用されます。以降、共演した指揮者にはミュンシュ、ショルティ、カラヤン、カイルベルト、クリップス、バルビローリ、クーベリック、テンシュテット、マルティノン等が挙げられます。1972年にはミュンヘンフィル初来日公演にソリストとして参加。1970年代以降は教育活動に重きを置いたために、演奏家として録音に恵まれなかったのかも知れません。それ故に協奏曲の名曲、名演を集めた当企画は長年の渇きを癒すリリースと申せましょう。芸風は典雅にして高潔。無駄な効果を狙った演奏とは無縁です。

ベートーヴェンの伴奏は、パイネマンが「あらゆるジャンルの音楽に精通する真の天才」と称賛する巨匠セル。上記のカーネギーホール公演に先立つ意欲溢れる超名演。正に崇高、高貴な音楽を両者が展開します。プロコフィエフの第1番は、何とヴァント共演。現代音楽にも鋭く切り込むヴァントならではの見事な伴奏との会話が聞きもの。

カイルベルトとも縁が深かったようで、「プフィッツナーの協奏曲を勉強しろ」との指示に従い、パイネマンは、ベルリンフィル・デビューをこの曲で飾りました。当盤では、想像もつかないカイルベルトのシベリウスが聴けます。豪快で堂々とした見事な名演。メンデルスゾーンもドイツのリリシズムの極みといった感のある、感傷が懐かしくも感動的です。


以上は代理店のコメントですが、書かれているように、パイネマンの正規の録音は極めて少なく、ライブ録音も海賊盤の類いを除いては希少です。


ご本人はなお健在のようで、このCDにもこれらの共演した指揮者について語っています。

これを読むと、いかにセルが彼女のことを高く評価していたか、あの完璧主義者のセルがです。

また、カイルベルトはやはり世間で言われているように、人のいい人だったみたいで、同世代の指揮者とあまり親交を結ばなかったカラヤンと上手くやっていたのも頷けます。

そしてヴァントの人間としてはそのクズっぷりがよく判ります(笑)


カイルベルトに関しては、そもそもシベリウスの作品の録音が無かったはずなので、その意味でも貴重です☆

今日は早上がりの日なので、この時間に更新(^^)



今では、カルロスの父と紹介したほうが話の早いエーリヒ・クライバーの録音をかき集めたBOX


戦前のDGやテレフンケンへのSP録音から、亡命中のブエノスアイレスでの録音、数少ないアメリカでの録音、戦後のドイツ帰国後のドイツでの録音、そしてDeccaへの商業録音など、ごった煮です。
(いずれも権利切れなので、こういうBOXができるんでしょう)



改めて興味深く感じたのは、昔から名盤とされるDeccaへのベートーヴェンの交響曲の録音以外にも、ドイツの放送オケと繰り返し録音をしていること。

他方で、この巨匠時代のドイツの指揮者にしては珍しく、ブルックナーはおろか、ブラームスの交響曲の録音が無いこと。

私はクライバーには詳しくないのでよく分かりませんが、存在するのかしら?

あとは、さすが自身が一大騒動となった初演を手がけただけあり、「ヴォツェック」の抜粋の録音があるのは、有りがたいこと。

また、NBC響とはボロディンの第2交響曲の録音を残しています。
今でこそ、それなりに演奏される機会はありますが、この時代に、しかもドイツ語圏の指揮者が振っていたというのは、本当に珍しいです。


しかし、こうして見てみると、息子のカルロスのレパートリーと見事に被りますね。

カルロスには「ヴォツェック」の全曲のライブもありますし、ボロディンの第2交響曲の録音もあります。

またこのBOXには含まれていませんが、父クライバーがウィーン・フィルと残した「ばらの騎士」の全曲録音は、同曲屈指の名盤ですが、やはり息子のカルロスの十八番でもありましたよね。

また、このBOXの後半には戦前のベルリン国立歌劇場音楽総監督時代に残したワルツの録音が含まれてますが、これも息子が得意としてましたね。


エーリヒは、1954年に約20年ぶりにベルリン国立歌劇場の音楽総監督に復帰しますが、ご存知のように東ドイツ政権と衝突し、翌年には辞任してます。

この短い期間の録音も含まれてます。

「新世界」の録音なんかは、ベルリン国立歌劇場のオケがかなり下手なのには驚きました(苦笑)

正直1929年に同じオケと録音したSP録音のほうが、音質はともかく、内容としては充実しています。


あまりに有名なベルリンのイタリア大使館での写真。
左からワルター、トスカニーニ、クライバー、クレンペラー、フルトヴェングラー。
神々の集うワルハラのよう(^^)



まぁ、ヒストリカルファン向けの商品であることは否めませんが、コスパは悪くないと思います。

但し、解説などは一切有りませんので、その点は要注意です。