〖英国〗BOE政策金利の事後考察 ポンド相場の見通しについて | ファンダメンタルなアウトローのFX

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イングランド銀行(英中央銀行)は9日、政策金利を6会合連続で5.25%に据え置いた。ベイリー総裁は「状況が正しい方向に進んでいると楽観している」と表明。利下げ票を投じた委員も2人に増え、2020年3月以来の利下げに一歩近づいた。

据え置きは7対2で決定。前回利下げ票を投じたディングラ委員に加え、ラムスデン副総裁も0.25%ポイント利下げ支持に回った。

(引用:ロイター)

 

 

 

「今後数四半期にわたって金利を引き下げ、予想対象期間中に金融政策による景気抑制をいくらか緩和することが必要になる公算が大きい」と予想した。「現在市場が織り込んでいる以上」の可能性もあると付け加えた。

(引用:ブルームバーグ)

 

 

ハト派だったBOE(英中銀) 

 

 

 

今回、政策金利は据え置きでした。しかし、内容はハトは言って良いでしょう。据え置きへの反対票が2人いて(どちらも0.25%利下げを主張)、今後のハト派を予感させる内容です。ベイリーBOE総裁も会見で「あなた方(マーケット)が思っている以上に金融政策は弱含みの可能性」と、強めのハト派論調でした。

 

 

 

そもそも、今回の利下げ予想もある程度あった中で据え置きだったことから、発表直後のポンド相場は強さを保っていましたが、対ドルでは3月以降に軟調となっています。これはドルの強さに対して相対的にポンドが弱い(=利下げは英国が先になりそう)という意図があるようです。

 

 

 

弱かった5月に入っての経済指標 

 

 

経済指標(CPI)

英国のファンダメンタルは軟調に推移しているようです。消費は去年夏頃から弱含んだままですし、失業率こそ低いものの若年層の失業率は上昇傾向で、雇用のミスマッチが顕著になっていると示唆する経済レポートが存在します。英国第2の都市バーミンガム市の経営破綻をはじめ、ほころびが見えます。

 

ユーロ圏離脱から数年がたち、そろそろ離脱の影響が経済へ現れる。そのような時期に差し掛かってもいます。

 

 

 

 

消費者物価指数は、明らかに下がっています。夏にかけて3%台へ突入すれば、2024年に数回の利下げがおこなわれる可能性がでてくるでしょう。利下げ1回(0.25%)があるたびに、ポンド/円は5円くらい下がるでしょうから、もし3回の利下げがあったならばポンド/円は年内に170円台まで下がるとも想定できます。

 

今後の英ファンダメンタルには注目です。

 

 

 

BOE政策金利の日程

 

当面は6/12が注目され、おそらく0.25%の利下げがおこなわれるでしょう。これを織り込むようにポンドは値動きする可能性が高いです。それを確認する5/14雇用統計、5/22CPIが注目されるはずです。ここで利下げの確度が上がれば、ポンドは一斉に売られるでしょう。

 

その程度によっては、7月以降の利下げも考慮されるようになります。

 

 

 

相場観を見通す 

 

 

 

5/10時点で言えることは5つ

 

1. 6/20に0.25%の利下げ実施確率はかなり高い

2. 7月以降に2回程度の利下げをする可能性もある

3. 5/22のCPI発表後にポンドが乱高下する可能性

4. 将来的にポンド/円は20円くらい下がる可能性がある

5. ポンド/ドルはそれ以上に下がる可能性がある

 

 

特に重要なのは2つめです。

要人発言や経済指標が、7月以降の利下げ可能性を裏づけるようであれば、ポンドは容赦なく売られるでしょう。ポンド/円は瞬間的に200を付け、現在も194円あたりの高値圏です。日銀と相対的にBOEがハト派になれば売られるでしょうから、その確認が取れた後は大変なチャートが見られると想定されます。もし、日銀がタカ派姿勢を見せれば更に凄いことになるでしょう。

 

FRBもタカ派姿勢を見せていますから対ドルでもポンドは下げるはずです。現時点では対ドルの方が安定したダウントレンドが見られそうです。

 

いずれにせよ、BOEはECBと並んで先進国では最もハト派姿勢を示しました。そのことは、いずれかのタイミングで強いポンド売りを誘発することを示唆しています

 

 

記事は以上です。

2024/5/10

 

 

 

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