前営業日の米国市場の総括です。
為替を知るには株式市場、長期金利、商品市場の知識が必要になります。
相場の何故?を知ることで、トレードは優位になります。
たとえば米国株が値動きした理由を知る事で、明日のドル相場のヒントが得られるでしょう。
〖項目〗
1. 米長期金利/国債市場
2. 米株式
3. 米原油先物(オイル市況)
4. 米金先物(ゴールド市況)
5. 米為替市場 NY時間の為替概況
※他市場を知っていただきたいため、為替概況は最後に載せています
〔米長期金利/国債市場〕
1日の米国債券相場で長期ゾーンは大幅続落。表面利率4.000%の10年物国債利回りは前営業日比0.11%高い(価格は安い)4.31%で終えた。前週末にパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長が「利下げを急ぐ必要はない」と述べたことを受けて売りが先行。3月米ISM製造業景況指数が予想を上回ったことも相場の重しとなり、利回りは一時4.3331%前後と3月19日以来の高水準を付けた。
【終値】
米2年債利回り:4.7115(0.0915)
米10年債利回り:4.3191(0.1188)
米30年債利回り:4.4562(0.1135)
終値の利回りと上記文章の利回りは異なる場合があります。
〔米株式〕
1日の米国株式市場でダウ工業株30種平均は3営業日ぶりに反落。終値は前営業日比240.52ドル安の39566.85ドルとなった。多くの機関投資家が運用指標とするS&P500種株価指数も反落した。前週に史上最高値を更新していただけに利益確定目的の売りが出た。前週末のパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の発言や本日の3月米ISM製造業景況指数を受けて、FRBが利下げを急がないとの観測が高まったことも相場の重し。
一方、ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は小反発し、同17.37ポイント高の16396.83で取引を終えた。
〔米原油先物(オイル市況)〕
1日のニューヨーク原油先物相場は続伸した。ニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)のウエスト・テキサス・インターミディエート(WTI)で5月限の終値は前営業日比0.54ドル高の1バレル=83.71ドルとなった。
時間外では売り戻し先行もニューヨーク勢の参入後に切り返し、84ドル半ばまで上昇する場面があった。3月米ISM製造業景況指数が予想を上回り、経済の活発化からエネルギー需要の拡大を期待した買いが強まった。一巡後は持ち高調整で水準を切り下げたがOPECプラスの減産方針が意識されて下押し幅も限られた。
〔米金先物(ゴールド市況)〕
1日のニューヨーク金先物相場は5日続伸した。ニューヨーク商品取引所(COMEX)で取引の中心となる6月限は前営業日比18.7ドル高の1トロイオンス=2257.1ドルとなった。
中国の経済指標が上振れし、同国の景気回復が金需要拡大に繋がるとの見方が浮上。時間外から買いが強まると、2286ドル台まで上値を伸ばした。ニューヨーク勢参入後は米長期金利の上昇や為替のドル高が金の売り戻しに繋がったものの、下値での買い意欲は強いままだった。この日も清算値ベースで史上最高値を更新している。
〔為替(ニューヨーク時間)〕
1日のニューヨーク外国為替市場でユーロドルは下落。終値は1.0743ドルと前営業日NY終値(1.0790ドル)と比べて0.0047ドル程度のユーロ安水準だった。3月米ISM製造業景況指数が50.3と予想の48.4を上回ったことが伝わると米長期金利の上昇とともに全般ドル買いが先行。前週末の安値1.0768ドルを下抜けて一時1.0731ドルと2月15日以来の安値を付けた。主要通貨に対するドルの値動きを示すドルインデックスは一時105.08と昨年11月14日以来の高水準を記録した。
なお、米長期金利の指標となる米10年債利回りは一時4.3331%前後と3月19日以来の高水準を更新した。
ドル円は反発。終値は151.65円と前営業日NY終値(151.35円)と比べて30銭程度のドル高水準だった。前週末にパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長が「利下げを急ぐ必要はない」と述べたことや米ISM製造業景況指数の上振れをきっかけに、全般ドル買いが進行。0時過ぎに一時151.77円と日通し高値を付けた。
ただ、政府・日銀による為替介入への警戒感が根強い中、3月27日に付けた34年ぶりの高値151.97円やノックアウトオプションが観測されている152.00円がレジスタンスとして意識されると若干伸び悩んだ。
ユーロ円は反落。終値は162.92円と前営業日NY終値(163.30円)と比べて38銭程度のユーロ安水準。ユーロドルの下落につれた売りが出たほか、ダウ平均の下落に伴うリスク回避の円買いが入ると一時162.79円と本日安値を更新した。
ユーロ円以外のクロス円も軟調だった。ポンド円は一時190.18円、豪ドル円は98.27円、NZドル円は90.11円、カナダドル円は111.59円、スイスフラン円は167.48円、メキシコペソ円は9.10円まで値を下げた。
為替相場を理解するには、「株式市場」「長期金利」「商品市況」などを知る必要がでてきます。チャートだけでなく「なぜ、為替相場は動くのか?」という理由を知りたければ、Fundalia(ファンダリア)のコンテンツが役に立つでしょう。
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