日銀利上げ論❷ ついに日銀が動いたと言えるだろうか? | ファンダメンタルなアウトローのFX

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12月6日

 

12月7日

 

 

 

日銀首脳が連日の爆弾投下

 

12/6に氷見野BOJ副総裁が「出口」という言葉を使った時、少し色めき立ちましたが、それでも注目度は低かったです。しかし、12/7に植田BOJ総裁が「(出口戦略へ)チャレンジング」という言葉を使ったことで、一気に日銀が想像以上にタカ派になっていることが意識されました。

 

その結果が、このチャートです。

147円前後でフラフラと動意薄だったドル/円は、一気に下方へ離れて瞬間的に141円70銭まで暴落。なおチャート2時すぎの急落は恐らく「フラッシュ・クラッシュ」です。これは円買い要因が強すぎ、円を売りに対する円買いが飽和して起こったと見られます。

 

 

12/7 ドル/円(10分足)

 

 

12/6発言で「おや?」と思わせ、12/7発言で「これは変わった!」と信じ、マーケットはポジションを動かしました。また円売りポジションを積み上げていた(シカゴの為替先物市場にて)中で痛烈なカウンターとなり、あわててポジション調整(損切り)が行われたのでしょう。

 

パニックに陥ったプロ投資家が相場を動かし、これを見て個人投資家がパニックになって追随。5円60銭もの暴落になりました。日銀による爆弾投下でした。

 

 

植田BOJ総裁は、先週まで「物価や賃金が安定して上がるまで粘り強く緩和」と言っていたばかりです。騙された(梯子が外された)と感じる投資家も多かったかもしれません。

 

 

 

日銀には動機があった!

 

 

12/4に載せたブログ記事をlinkしておきます。

この記事で述べた要点は、「来年春(2024年4月頃)にYCC&マイナス金利の解除」というシナリオを紹介しています。このシナリオを基準に考えると、円相場は分かりやすくなると考えたため記事にしました。

 

もし2024年4月に利上げがあるとしましょう。

日銀(日本銀行)は慎重に事を進めますから、突然に利上げすることはありません。必ず地ならしをしてショックを緩和する動きをするでしょう。マーケットに利上げを認知させるため、数カ月を要します。

 

すると、12月序盤は「最初の地ならしが、十分にあり得る時期」となります。

新材料として登場した要人発言が効きすぎた為、5円も円高が進んだ。12/7の急落はそうした状況で生じたのでしょう。

 

 

 

 

今後も円高は続くのか?

 

今後のドル/円を考えてみましょう。

ここで重要なのは、「植田BOJ総裁の発言が効きすぎた」ことです。

 

もしかすると12/19BOJ政策金利では、ケロリとハト派発言に終始するかも知れません。そしてハト派に逆戻りして失望を買うシナリオもあり得ます。地ならしの時期には、押したり引いたりしながら、調節され織り込まれていきます。

 

効きすぎたと日銀が思えば、一部を打ち消す発言をしてバランスを取ることもあるでしょう。進み過ぎた円高を是正するため、「賃金が安定して上昇するまで緩和を継続」とこれまでのハト派表現を再表明するパターンが想定できます。すると値崩れしたドル/円は息を吹き返します。147円近くまで戻ることもあるかも知れません。

 

どうなるかは12/19に分かります。

 

ただし、2024年春以降に利上げをおこなう可能性はあります。さらにFRBが利上げに動く可能性が高くなっているため、長期で考えると円高は避けられないでしょう。これを踏まえ、12/19に短期的な円安になる事も考えておくべきです。

 

日銀は先日述べた通り、春闘が終わるまで何もしません。

春闘で賃金状況を把握して、それを資料に意思決定をおこなうと述べていました。ゆえに曖昧な動きになりやすく、このまま無抵抗に円高になる事は考えにくいでしょう。ゆえに日銀がタカ派に動いたとは、まだ言えません。

 

 

 

2023/12/8 

Fundalia(ファンダリア)

蝦夷守