米・小売売上高が発表されます。ファンダメンタル分析の側面で事前考察しました。
ドル相場に関しても、見通しを書いていますので、参考にどうぞ。
投資判断は、ご自身の責任で行ってください。
Fundalia(ファンダリア)
背景
すでにFRBの利上げは、最後が見えてきた状況にあります。その中で、小売売上高が発表されます。アメリカの消費を探るうえで最重要データの1つ。消費は景気やインフレの上流にあるため、データには価値があります。
インフレ率と金利と為替の関係
為替相場はインフレ率の関係を説明すると次の通りになります。
インフレ率が上昇するには、消費パワーが必須になります。その意味で、ファンダメンタル情報に属する経済指標の中でも上位にくるほど、小売売上高は重要な意味を持ちます。
金利差理論の理論モデル
〖補足〗矢印の下は「ファンダメンタル情報」とファンダメンタル投資では呼ぶ。雇用統計や小売売上高、ISM製造業景況指数等の指標は、最終的にインフレ率にどう影響を与えるのか?そういう視点に立って分析されなければなりません。この図を私は、金利差理論(金利ロジック)を呼んで為替予測の基礎に置いています。
アメリカの消費者物価指数(CPI)は、すでに明確な鈍化傾向を示しています。CPIの上流に当たるPPIも悪化していました。生産現場も弱含みという事は、生産現場は消費が弱まっていると判断している可能性があります。状況的に合理的に考察すれば、小売売上高は弱いデータが出てくるべきでしょう。つまり、インフレ鈍化の裏付けをとれるかが論点になるはずです。
下記サイトが便利です。米国・欧州のタブへ進み、10年債利回りの動きを見ればドルの動きも把握しやすくなります。
ドル相場への影響
小売売上高は、すでに弱いデータになると織り込まれています。ゆえに、弱いデータがでてもドル売りは限られるでしょう。ドル売りしている投資家の利益確定があるためです。ただし斜め下の非常に弱いデータがでてきて、FRBの利上げが近い、あるいは5/3FOMCの利上げも無くなるだろうとの思惑が台頭したならば、ドル急落はあり得ます。
データの強弱が重要です。
一方、小売売上高が強ければサプライズです。先述した通り、これまでのロジック的には小売売上高が弱いデータになるべきです。しかし、必ず弱いデータになるとは限りません。天候や企業による販売促進といった、ミクロな動きで一時的に盛り返す可能性はあり得ます。この場合、驚いたマーケットは、慌ててドル売りを修正するでしょう。
非常に弱気になっているため、かなり買われる可能性があります。
これまでのCPIとは読み方が全く異なります。
ご参考になさってください。
少し将来に想定される「インフレ再燃リスク」を取り上げたブログ記事です。コロナ後のインフレは確かに終わりました。しかし、別要因でインフレが発生した場合、また別の計算用紙が必要になるでしょう。「食糧インフレ」は起こり得る身近なリスクだと考えています。
宜しければ、併せてお読みください。
なお、今夜のデータとは関係御座いません!
個人投資家には、ファンダメンタル分析が必要だ!
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