〔米国〕今夜発表の消費者物価指数 【事前見解】 | ファンダメンタルなアウトローのFX

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今夜、米・消費者物価指数(CPI)が発表されます。

年8.5%まで急騰したインフレ率(物価)が、落ち着くのか注目されます。既に米国ではインフレがピークアウトする可能性が論じられており、それが証明されるデータになればFOMCの利上げプランやドル相場に甚大な影響を与えるでしょう。ただ一方で、原油価格が100ドル超になるなど、ウクライナ戦争による商品価格高騰、サプライチェーンの混乱などもあるため、どのようなデータになるか注目されます。

 

 

米CPI(前年比) 比較グラフ

 

 

今回、インフレがピークアウトして弱めのデータになる理由がいくつかあります。

 

1つめは数字上のトリックで、上記図にあるように比較対象にある前データが異なるため、その影響を受けてデータがブレるというものです。去年3月と4月のデータは、かなり大きな差がありました。2022年4月のデータが膨らみにくいという事情があります。去年のデータも見比べて判断しなければならず、それをする投資家は多くない為、数字上のトリックのように見えるでしょう。

 

2つめは、世界経済の減速です。

4月にIMFは世界経済見通しを発表しました。IMFは世界経済の大規模な成長減速を示唆しています。インフレ高騰や各国の利上げにより、経済の勢いは止められ、さらにウクライナ戦争の影響等も踏まえて経済が悪くなると試算しました。経済が悪くなれば、インフレ率は鈍化します。

 

3つめは、中国ロックダウンの影響です。

上海市がロックダウンし、かなり長い期間になりました。中国での物流停滞はインフレ要因にも働きますが、経済減速によるインフレ率鈍化要因にもなります。

 

4つ目は、利上げの影響です。

FOMCでの利上げは、当然ながらインフレ率を押し下げる効果があります。インフレ率を下げるためにやっているのですから。米国では住宅価格高騰に加え、利上げにより住宅ローン金利が跳ねあがっています。すると、家を買う意欲は減衰するでしょう。買い手が減ればインフレも落ち着くのです。すでに住宅販売は急減していて、住宅価格が下がり始める兆しは見えつつあります。住宅に限らず、経済のあらゆるところで利上げの影響がでつつあるようです。

 

 

確かにエネルギー価格が高騰したことによって、供給不安によるインフレ上昇は今でも残ります。その一方で、景気減速などにより買い手の購買意欲が減衰して、需要不安によるインフレ後退の可能性が大きくなりました。これら全体を勘案すると、インフレ率そのものは高いままでも、上昇力には歯止めが価格のではないか?そのように考えることができます。

もちろん、極めて高値圏で推移するエネルギー価格が、それらを押し潰して強いインフレを誇示するかも知れません。

 

 

今夜は、それを確認できるでしょう。

その結果、ドル相場や株式市場、長期金利などは乱高下すると想定されます。非常に注目の発表です。

 

 

 

Fundalia(ファンダリア)

 

 

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