■トルコ中銀四半期ごとの物価報告(インフレリポート)
「中期的なインフレ期待は前回から改善している」
「物価の下落が経常収支の改善を支援」
「商業用融資はペースを失ったが、依然として強い」
「2020年の石油価格予想は1バレル=41.6ドル(前回は32.6ドル)」
「年末のインフレ予測は8.9%(前回は7.4%)」
トルコ中銀(TCMB)はインフレレポートで、年末のインフレ率予測を+8.9%に引き上げました。前月のインフレ率が12%超と強まったことも一因と思われます。トルコ中銀(TCMB)が設定するインフレターゲットは5%ですから、インフレ率は想定より高止まりするという事です。
このことは、もしかすると更なる利下げを誘発するかもしれません。あるいは、利下げをしたいが出来なくなったかも知れません。インフレ高騰の中で利下げを実行してきたトルコ特有の金融政策のため、読みにくくなっています。
中銀が金融政策への示唆をした時、大きな動きになるでしょう。要人発言等の材料提供が待たれます。現時点のトルコリラは、新興国経済への不安感から投資引き揚げが進んでいるようです。トルコリラ/円は15円割れを実現しました。