私は日本の神社仏閣や建築に関心が薄い。が、そんな私にも気になる日本の建築物というのが少しはあって、その一つが、ブルーノ・タウトが絶賛したことでも知られる「桂離宮」である。
宮内庁管轄で、参観は完全予約制のガイドツアーのみ。突発的な出来心で見に行ける場所ではないが、往復はがきで申し込むしかなかった時代と違い、今では公式サイトから予約できる。人数制限がある分、現地が観光客でごったがえす心配がないのもありがたい。
ということで、暑くなりすぎる前の時期を狙って予約し、かねてよりの憧れの場所に行ってきたのだが。
……桂離宮の唯一最大の欠点は、現地の素晴らしさがまるで写真に反映されないことだ。私の写真撮影の腕がお粗末なのは認めるが、無料パンフレットの写真だって私の写真に負けず劣らずぱっとしない。現地は、どこをとってもめちゃくちゃかっこいいのに。ガイドさんに説明されなきゃ見過ごすこと間違いなしな、こだわりの装飾もいっぱい詰まっているのに。それがなぜか、写真に撮った途端、冴えまくった意匠も驚異の造園もまるで映えない。ぐぬぬぬぬ。
逆に言うと、だからこそ桂離宮の美を味わうには現地に行くしかない、ということでもある。なので、興味はあるけどまだ行ったことはない、という方は是非おためしあれ。ちょっと行きづらいロケーションだけど、一見の価値は大アリですぞ?