逆カルチャーショック:日本の幼稚園大変 | 海外で 前に進む・振り返る

海外で 前に進む・振り返る

海外在住歴約17年、現在は家族5人で在クアラルンプール。
歳を重ねて感じるあれこれ、海外生活、子どものこと。
前に進みながらも振り返る日々を綴ります。

日本の幼稚園の洗礼

こんにちは。

やらなければならないと思いながらなかなか手を付けられないことの一つに、子ども達の写真の整理があります。

最近は写真の数もかなり減りましたが、小さな頃の写真の数って、相当ですよね。3人いると×3で、ものすごいことに。

先日、少しだけ写真を整理しようか?という気分になったので、名前のついていないフォルダーをあけてみると、日本の幼稚園での写真で、何だか色々思い出しました。

 

1年ちょっとで2つの園を経験

現在住地に来る前の赴任国から日本帰国。

半年弱ほど日本勤務でその後現在住地、という予定でした。

下2人は幼稚園の年齢。

半年弱でも保育園か幼稚園には入れないと親が動けません。

日本の保育園・幼稚園事情、知っていたのは、

  1. 認可保育園に入るのは競争率が高く難しい
  2. 非認可保育園は高額かつ敷地が狭いところが多い
  3. 幼稚園は何かと親の参加が求められることが多い
  4. 最近保育園と幼稚園の中間的なこども園というのができた
  5. 保育料無償化制度が導入され始めている
これくらいの乏しい知識のみ。
それでも、認可保育園に入れたらいいな。。。照れ
なんて今思えばとても能天気な希望をぼんやり持って、役場に相談に行きました。
そこで非常にあっさりとそんな希望は消え、私立幼稚園一択、という状況を理解しました。
  • 認可保育園は全て相当な順番待ち+よくわからない点数制
  • 非認可保育園も認可保育園待ちの子どもさん達で満杯で、空きがあるという話は聞かない
  • こども園はその地域では1つだけで家からすごく遠い
  • 公立幼稚園は空きなし
私立幼稚園のリストを渡され
「空きがあるかどうかを一つずつ電話で確認してみてください」
 
という流れになりました。
 

選択肢が少ない

家から無理なく通える範囲で幼稚園に電話をしていきましたが、途中入園は受付ていません、もう一杯です、というお返事ばかりでしたが、唯一、「入れます」という園がありました。

選択肢がないので、見学に行って同時に入園手続き。

 

その園は、通常保育時間の前後、有料の預かり保育を基本的には毎日やっていて、有料預かりを利用すれば、朝は8時から、夜は最終18時がお迎え。

18時お迎えには職場から直行すればなんとか間に合うのでそこは助かりました。

定時で仕事をあがる以外の選択肢なし。(それはそれでいいのですが知らんぷり

週に2日は仕出弁当給食、3日はお弁当持参。週に3日は否応なく早起き決定。

 

海外現地私立幼稚園事情

子ども達は日本に帰国する前の国では、現地の私立幼稚園に通っていました。

日本のように、保育園と幼稚園の区別はなかったので、日本のこども園がどんななのかわかりませんが、似たような感じかなと勝手に思ってます。

 

朝8時から18時まで。朝到着したら、食堂に直行して、まずは朝ごはん。11時半にランチ。お昼寝をして、ちょっとしたスナックがあり、そして5時に夕飯。

18時のお迎え時にはお腹も満たされていて、帰宅後は寝るのみ。

勉強用のクラスルームもあり、決まった時間に英語と現地語の授業があったようです。

希望者には少額有料で、男子はテコンドー、女子は体操の特別クラスもあり、少額なので期待していなかったところ、結構本気なクラスで娘は泣いて嫌がっていました泣き笑い

幼稚園行事は、クリスマス、母の日、卒業式、というような節目の発表会のみで、親が駆り出されるというようなことはありません。

この発表会は歌とダンス、詩などの暗唱、ですが、華やかで皆可愛らしくて、とても楽しみなイベントでしたニコニコ

お迎えの時間も18時最終ですが、みんな都合の良い時間にバラバラと迎えにくるので、お母さん・お父さんの交流なんていうのも皆無。誰が誰のお母さんなのか、さっぱりわからない状態で終わりました。

お昼寝しますが、布団持参とかそういうこともなく、全て園で準備されています。

この現地私立幼稚園のシステムが本当に有難かったですし、先生方もたくさんいたので、心配もなく、子ども達も毎日楽しんで通園することができました。

 

逆カルチャーショック

日本の幼稚園。

私立幼稚園は特に方針も雰囲気も園によってさまざまなようですし、既に数年経過しているので日本の幼稚園も変わったかもしれません。なのでこれは単なる経験談です。

 

いや~、色々驚きました。

多分日本のお母さん方は、色々事前に周りから話を聞いたり、情報収集をされて、事前情報があるのかなと思いますが、私はそういう情報収集していなかったところに、いきなり仕事持ちで私立幼稚園に子供を通わせることになったので驚きの連発でした。

例えば。。

  • 途中入園と同時にお母さん達のLINEグループに入る
  • 体操服バッグやお弁当巾着、サブバッグなどなど全て細かなサイズ指定でお手製想定。お弁当箱の種類などまで決められている
  • 入園と同時に謝恩会の役割が親に振り分けられる(1人は年長への途中入園)
  • 毎日連絡帳に先生から個別にその日にあったことなどのメッセージ
  • 発表会の衣装は、先生方の手作り
  • 預かり保育用のスナックの持参方法(小袋に入れて園バッグには入れないなど)や数も決まっている
  • 毎月担任の先生の手書きのA4両面の「〇月号お便り」。細かな字と手書きのイラストあり装飾ありで努力が滲み出ている
  • 冬にコートやジャンバーを着てきた場合は、園に入る時に親が持ち帰る
  • 行事の度に親の協力が求められる
などなど、挙げていけばキリがないほどたくさんありました。
スナックの数やお弁当は包むのではなく巾着で、というような先生方が大人数を一度にみるときに揃っていないと大変だからだな、という納得せざるを得ない決まりもあれば、体操服の巾着がひもは両側で絞るのではなく片側絞りのもの、とかサイズまで決まっていて、作らざるを得ない仕様になっているのはどうして??体操服が無理なく普通に入ればそれでよくないですか?
という謎もありました。
 
そして、先生方がなんと大変なことか。
毎日のメッセージも毎月の手書き〇月号お便りも園での様子が色々とわかって有難いです。 
でも、私自身はそこまで幼稚園に求めていなかったですし、〇月号お便りはボリュームありすぎていつも途中で何かあって中断し、きちんと読めなかった(ごめんなさい)。
発表会の衣装に至っては、これ全部先生方が!?というレベルの凝った衣装に被り物。
これは先生、残業相当な時間ですよね、、、と申し訳なくなります。色だけ合わせて各家庭に頼んで、被り物は工作の時間に作る、みたいなことはできないものなのかな??
 

本当に困ったルール。。

そして私が辟易したのが、謝恩会準備と上着持ち帰りルール。
まず、幼稚園で謝恩会、というものがあるのに驚愕しました。
謝恩会って、大学卒業時だけだと思ってました💦
その準備が、入園した時には既に佳境に入っていて、各サブチームのリーダーから、「〇月〇日の午前10時に打合せをします、全員絶対参加です」って指令が入ります。
平日の午前中に絶対参加、ってすごく無理があります。
強制感になんかもう絶望的な気分になったのを覚えてます。。
結局、仕事なので行けないですごめんなさい、という連絡をしてOKをもらうのですが、そのプロセスもすごくしんどい。
出し物班は、幼稚園の思い出を走馬灯的に寸劇で表現、というようなことを準備していて、園児のお母さん達、本当に大変すぎでした。
 
あと、上着を親が持ち帰るルール。
バス通園の場合は、バスに乗る時に親が持ち帰ります。
徒歩や自転車通園の場合は、園の入口で親が持ち帰ります。
我が家は徒歩20分通園でした。
家が駅から遠く、園が駅に近いので、園に子供を送ったら、私はそのまま駅に向かって出勤です。
家に帰っていては間に合いません。
交渉してみましたが、「園の決まりで、お母さんだけ特別というわけにはいかないんです」というお返事悲しい 
1人OKすると、なし崩し的になりますもんね、わかります。。
寒い日は子供のジャンバー2枚入りの手提げバッグをもって出勤、そのまままたお迎えの時に持っていきます。
通勤電車で邪魔になる手提げバッグを持っているとそれだけで毎日心が荒む気がしました。。大袈裟でしょうかね、💦
今日はちょっと立ち寄りたいところがあるから、主人に代わりにお迎えお願い!としたいところ、主人も職場から直行なので、あ、子ども達のジャンバーがない、、となったりもあり。
 

転園

当初の予定では、日本勤務は半年弱だったのが、コロナ禍に突入し、日本勤務が伸びました。
1人は何とか謝恩会も終わり無事卒園しましたが、もう1人残ってます。
どれだけ日本勤務が伸びるかわからない中、この園に残す?
4月からだと途中入園もまだしやすいということもあり、今度は選択肢が広がったので、我が家の状況や考え方に合いそうなところを探して、転園しました。
結果的にはその転園した園も途中退園して、コロナ禍途中で日本勤務は終了することになったのですが、こちらの園は先生達が年配の方が多く、ゆったりしていました。
あまり細かな決まりはなく、仕出弁当は週ごとに事前注文ができ、お母さんのLINEグループもなく、親の協力を求められたのは運動会の当日の椅子の運搬だけでした。
子どものジャンパー持ち帰りルールもありませんでした泣き笑い
私も前の園で強烈な逆カルチャーショックを受けていたのでその免疫もついていて、いちいち驚かなくなった、というのもあるかもしれません。
 

日本で働くお母さん

短い期間でしたが、日本で園児の働く母をやってみて、日本社会で幸せに働きながら子育ても楽しむって、ほんっとうに色々と越えなければならないハードルがあると実感しました。
少子化対策って取り組んでいるんだと思いますが、この状況だと厳しいですよね。
刷り込まれた概念を変えるって難しいとは思います。
前の国で子ども達が通っていた私立幼稚園がとても楽で良かったと書きましたが、最初は随分と罪悪感があったものです。
朝ごはんから夕ご飯まで×週5日!!?? 
朝ごはんは重要だし、夕ご飯まで幼稚園で食べてくるって、子ども達が家のご飯の味を忘れるんでは!?
なんて。
長年の思い込みというのはなかなか厄介です。
でもその環境に入れてみると、子ども達はなんの問題もなかったですし、私もしばらくしたら楽さが勝って、罪悪感なんてなくなってしまいました笑い泣き
よく言われることですけど、お母さんができるところで楽をして子ども達にその分にこやかに接してあげれるとそっちの方が良い。その通りだと思いました。
日本の幼稚園体験、特に最初の園では、全くの逆!
先生達の身を削っての頑張りも謝恩会準備のお母さん達の運営準備もしんどい感じがものすごく漂っていました。
 
日本を離れてまた3年以上経ってますので、少しこういう状況が変わって、頑張る働くお母さん達と先生達も楽になっていけるようになっていくと良いなと願いますニコニコ
 

読んでくださってありがとうございました照れ

 

海外生活約17年の会社員。

現在家族5人で東南アジア在住。

体調の悩みも増えてきた

団塊ジュニア世代です。