血糖値測定器の種類と正しい使用方法 -3ページ目

無痛血糖値測定器の技術と開発

血糖値測定器の技術というのは、日々進化しています。
指を乗せるだけで測定できる装置、血液以外の組織液で測定する装置などの開発が、日々進んでいると言われていますが、実用化にはまだ至っていません。
多少なりとも痛みを伴う血糖値測定器での自己測定に、日々励む人達にとっては、先月とても嬉しいニュースが飛び込んできました。

採血しなくても測定できる装置の実用化の目途が立ったというニュースです。
長崎工業技術センターが開発しているレーザー光を利用した測定器です。
レーザー光を肌に当てることで、反射した光の波長で血糖値が測定できると言いますから、針を刺して採血するという痛みとも手間ともおさらばです。
もちろん、数値結果も、採血して測定する装置のデータとほんど変わらないということで、正確性も立証されて、販売化に向けて期待がされます。

また、従来の血糖値測定器の煩わしさである「痛み」と同様、使い捨て消耗品に対するコストもばかにはなりませんでした。
年間通してみると、10万円程かかると言われている、採血での測定装置でしたが、レーザー光を使った装置であれば、針や、センサー(チップ)の交換をする必要がありません。
よって、10万円程の経費が浮くのですから、自己測定をする者にとってはとてもありがたい話しです。

また、コスト面とともに、衛生面的にも影響が大きかった「針」ですから、それらの危険も無くなるということでも大きな効果が見られます。
実用化、販売化される日が遠くないことを願うばかりです。

測定器によるレンタルサービスの利便性

血糖値測定器を利用した自己管理というのは、治療を行う上で、とても有効的なものであることは、理解されている方も多くいると思います。
しかし、やはり病院で人に採血してもらって測定して・・・というのに比べ、自宅で自分で測定する・・・というのは、少々不安もあります。
しかも、それなりにコストがかかってしまうのは、当然避けられませんし、購入してしまったけれど、何だか使い勝手が自分に合わず使いにくい・・・・となると、継続して測定するのが困難に思えてしまうでしょう。

そこで提案するのが、血糖値測定器のレンタルです。
携帯電話会社である「ソフトバンク」が運営している「ライフキャリア」で、血糖値測定器をレンタルできます。
もちろん、レンタルだけのサービスではなく、血糖値を総合的に管理してくれるサービスの一つとして、血糖値測定器のレンタルがあるのです。

基本サービスは、計測データの管理と、専門家による健康相談です。
それに、測定器のレンタルを加えても、月々3,000円程でできます。

サービスの流れとしては、レンタルした測定器で血糖値を測り、その結果を送信します。
データ管理システムが、送信されてきた結果を全て管理してくれていますから、集計された結果を元に改善に向けたアドバイスを受けたり、そのデータを元に自分で不安に思える部分があったら専門家に相談したりすることができます。
自分ひとりでは不安な部分をカバーしてくれるサービスが付いているのは、とても心強く、測定の継続に繋がります。
このようなサービスを利用してみても良いかもしれません。

血糖値を測定する補助用品の機能とは!?

血糖値測定器で自己測定する場合には、本体だけでは測定できない、と言う事は、充分に理解いただいていると思います。
測定器本体以外にも、採血に必要な穿刺針、そして採血したものを付着させるセンサー(チップ)、この3セットが、測定に最低限、必要な物であることはいうまでもないと思います。
では、それ以外に必要とされるものはあるのでしょうか?

ここでは、血糖値測定のための補助用品として、用意しておくと便利なもの、役立つものを挙げてみたいと思います。
血糖値測定には、「採血」が不可欠です。
体に針を刺す行為をするのですから、清潔な手で作業することはとても大切です。
最近では、病院でも院内感染などの配慮から、消毒剤を設置してある所がとても多いです。
目に見えない細菌から身を守るためには、やはり消毒して清潔な状態を作ってあげることです。
そのため、血糖値測定器を使用する際には、手指消毒剤で、手をきれいにしてから作業をはじめることをお薦めします。
速乾性の物があるので、消毒後すぐに作業を進めることができるため、手間をかけずに手をキレイにすることができます。

また、作業する手ばかりをキレイするのではなく、針を刺す部位もきちんと消毒してあげましょう。
一度の測定に使用する分だけが一包みになった消毒綿もあるので、測定器を携帯することが多い人はこのタイプの消毒綿を使うと便利です。

採血終了後に針を刺した部位を衛生的に保つためのパッドも用意されています。
測定にあたっては、衛生面に配慮する必要が大きいので、このような補助用品を利用することをお薦めします。

FX

測定器における正しい使用方法

血糖値測定器で自己測定を始めると、測定に慣れるまでというのは、少し時間がかかってしまうかもしれません。
測定器で正確な測定値が出せなければ、測定する意味がありませんから、ミスのないように、正確な値を出すように注意を払いましょう。

今回は、血糖値測定器の正しい使い方を、簡単に挙げていきたいと思います。
まず、正しい測定をするためには、本体に合った血液の量が必要となります。
血液の量が少ないと、実際の血糖値よりも低い値が出てしまいます。
針を刺す前に、その部位を揉んでほぐしておいたり、温めておくと、血が出やすくなるため、充分な採血量を得ることができます。
血の出が悪かったと言って、無理に絞り出したりすると、血液以外の組織液が混ざってしまいます。
これも、正確な値を出せない原因になってしまうので、決して搾り出さないようにしましょう。

また、採血の量は十分でも、センサーに付着させる分の血液が少なかった場合、これも血糖値が低く出てしまいます。
センサーに十分な量が吸引されるまで離さないようにしましょう。

これ以外にも、測定前に行う消毒の液が乾いていないと、血液に消毒液が混じってしまうことがあります。
これでも測定値に誤差が生じてしまうので、消毒した手はしっかり乾かして測定をはじめましょう。

後、忘れてならないのが、センサーには使用期限があるということです。
まとめ買いをしても構いませんが、必ず使用期限内で使いきれる分を考えて購入しましょう。
使用期限が切れてしまったセンサーでは、正しい測定はできません。

レーシック

血糖値の異常による見極め方について

血糖値測定器で自己測定を続けていけば、自分のコントロール状況を把握することができるようになります。
もしも血糖値が高く出てしまったら、その要因を追求して改善に役立たせましょう。

ただし、血糖値というのは、状況、環境、体調などにより変化し続けていることも、必ず頭に入れておかなければなりません。
血糖値測定器で体の異常を知るには、血糖値の異常状態を見極めることも必要になりますので、その判断材料をよく把握しておきましょう。

まず、血糖値は、就寝中は低く、起きる時間が近づくにつれ高くなり始めます。
そのため、就寝前の測定値より、起床後の値が高くなっているのは当然のことです。

食事に関して言えば、食事の前よりも後の方が血糖値が高くなるのは当然のことです。
しかし、インスリン療法をしている人に限ってはこの定義が当てはまらない場合があります。
それは、超即効型のインスリンを使用している人に起こりがちですが、食べ物の吸収よりも早くインスリンの効果が出てしまう場合です。

血糖値を左右さる要因として、運動があります。
適度な運動はもちろん血糖値を下げる効果があるのですが、体調が思わしくない状況での運動や、過度の運動は逆に血糖値を上げてしまうことがあります。
運動したのに血糖値が上がってしまっている場合には、無理をしすぎないことと、運動量を見直す必要があります。

それ以外にも、ストレスによっても血糖値は左右されます。
極度の緊張状態やストレスを溜め込んでしまうと、血糖値は上がります。
そのような状況での測定と、それが解消された状況での測定では差が生じて当然です。

血糖値測定器での結果がこのような場合に当てはまらないのに、異常な数値が出た場合は、主治医に相談して治療法を検討する必要がありそうです。

医療事務