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舘野泉さんは1936年東京生まれフィンランド在住のピアニストです。
2002年、フィンランドでのリサイタル中に脳溢血で倒れ、その後遺症として右半身に麻痺が残り右手が不自由のままでしたが、その後、左手の演奏家として甦るのです。
私はお元気な頃からぜひ生演奏を聞いてみたいと思っておりましたがタイミングが合わず、今日のこの日を迎えました。
今回は高蔵寺中日文化センター開講40周年記念の企画。
トークとコンサートを浦久俊彦さんがナビゲーターとして進めていく二部構成。
一部は一曲演奏の後、泉さんの人生を振り返るようなお写真を拝見しながらのお話でした。
シベリウスの家でピアノを弾いているところ、大きな湖のほとりにある別荘、ご両親や若い頃の思い出などさまざまなエピソードが語られました。
一時は舌がもつれて話すのも不自由だったと伺っていましたが、何の不安も感じさせないむしろゆったりリラックスできる話し方でした。
大病され辛いリハビリもあったのに苦労話はひとつも出てきません。
常に優しい笑顔が素敵でした。
二部は曲と曲の間にお話をはさむ形。
スクリャービンの「二つの小品」。
森林、青空、さまざまな自然の風景がうかんできます。
私はオーラをみるのはそんなに得意ではないのですが、彼のオーラはあたたかいオレンジ色でした。
さらにその外にゴールドの輪郭の白がみえました。
ひとつひとつの音が5本の生きている指から生まれでて、命がふきこまれていくのです。
そして音たちは天へとのぼっていくのでした。
光永浩一郎氏作曲の「サムライ」
光永さんは泉さんが「左手だけでもっと集中できる」とテレビで語ったことばに感動して、この曲を作曲したのだとか。
吉松隆氏作曲の「遊びをせんとや」、「海鳴り」はNHK大河ドラマ「平清盛」に使われていたそうです。
アンコールはウルマス・シサスクというエストニアの作曲家の「惑星たち」でした。
この人は太陽系の惑星の軌道計算に基づいた音階を編み出していて、それがなんと日本の古典音階と一緒だというのです!
とめどなく涙があふれてきました。
人の人生にはピークがあるように考えられています。
でも、私はピークなどなく、さまざまなライフステージでいつも最高に生きることが可能であると思います。
それには諦めないこと。
そんな人生を送りたいと感じました。
舘野泉さんはたくさんのCDや書籍を出されているので、よかったらその世界にふれてみてください。
最後までお読みいただきありがとうございました。