二酸化炭素の状態図を読み取ろう~昇華~ 目標は超臨界流体 その3 | Strange Chameleonの頭の中

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塾の講師という職業から、中高生にも知ってほしい雑学やニュースを上げていきたいと思います。
何か疑問に思うこと、詳しく知りたいことがあればコメントを残してください。そのことをテーマに記事を書いていきたいと思います。

第三回になりました。
過去の記事はこちらです→ 状態変化とは??   状態図を読もう

状態図の応用編です。

昇華(固体→気体に変化)する物質の状態図はどうなっているんでしょうか??

二酸化炭素の状態図


また、1気圧(大気圧)のところの点線を追っていきましょう。
今度はオレンジ線と-78.5℃のところでぶつかります。
このオレンジ線は固体と気体の領域を区切っていますね??

つまり、オレンジ線を超えると固体→気体 となる。
昇華するというjことなんです。

ちなみに、このオレンジ線昇華曲線と呼びます。
緑線は固体、液体の境なので融解曲線といいます。
黒線蒸気圧曲線です。


水の状態図と何が違うか??
それは三重点の位置なんです。

三重点
とは気体、液体、固体が共存している点です。
この点は物質固有の値を持ちます。

水は 0.01℃ 0.006気圧 
二酸化炭素は -56.6℃ 5.2気圧

です。

二酸化炭素は三重点が大気圧(1気圧)より低いところにあるので昇華するわけです。

液体の二酸化炭素が欲しければ、5.2気圧以上の圧力をかければ得られることになります。

市販の二酸化炭素ボンベ内の圧力は 57気圧となっていて液体になっています。

私たちの暮らしている環境が1気圧だから昇華するんですね。
もし、地球上がもっと高い圧力だったら液体二酸化炭素は普通に存在していたわけです。