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01ボラ参加の動機(Enjoyゴルボラ!のトップ記事)

 

【Enjoyゴルボラ!】の目次

 

 

 

Ⅳ.ボランティア業務の種類

 

 5.マーシャル(ギャラリー整理)

 

  ・「マーシャル」という言葉、いつの間にか

   違和感なく使用していましたが、そもそも

   何を意味する言葉でしょうか。

 

 

 

   英語で「marshal」と書き、辞書には「元帥」

   「保安官」「消防・警察署長」「整理する」

   「まとめる」「案内する」など、名詞・他動詞・

   自動詞の意味があります。

   ではゴルフの世界ではどうでしょうか。

   一般的に思い出すのは、ラウンドをしている

   時に「MARSHAL」と書かれたカートに乗って

   やって来る係員ですね。

 

 

 

   プレーが遅く前組との間が空いてしまうと

   「プレーファースト」を促されます。

   かつて「バンカー均しをしておくので早く

   プレーしてください。」などと手伝ってくれる

   光景も見たことがあります。

   しかし、ゴルフトーナメントでゴルフ

   ボランティアが担当する「マーシャル」は、

   少し意味が違います。

   「整理する」「まとめる」「案内する」の意味が

   正しいと思います。

   日本語では、「ギャラリー整理」という言葉が

   一番よく業務を表していると思います。

 

  ・マーシャル業務には、以下の2つの形態が

   あります。

 

    A.固定マーシャル(固定ギャラリー整理)

     ・ある特定の場所でギャラリー整理を

      行う業務です。

     ・ホールマーシャルと呼ぶ場合も

      ありますが、ここでは固定マーシャル

      に統一して表現します。

 

    B.移動マーシャル(移動ギャラリー整理)

     ・担当する組について18ホールを

      移動しながらギャラリー整理を行う

      業務です。

 

 

  [A] ゴルフ知識の必要度

   A固定:{不要}

   B移動:{必要}(ルールを知っておく必要は

       ありませんが、コースをラウンド

       するというプレーの流れを理解して

       おきましょう。)

 

 

  [B] 主たる業務

   ①観戦するギャラリーの安全確保。

    通常、ギャラリーの観戦エリアは

    ローピングで仕切られていて、選手の

    プレーエリアと区別されています。

    そのようなローピングでも、跨いだり

    くぐったりして中に入ることができます。

    また、規模の小さい大会では、

    ローピングがなかったり、最小限の範囲で

    張られている場合があります。

 

 

 

    そのような状況で、選手がショットする

    際に打球事故などが発生しないよう、

    ギャラリーには正しい場所で観戦して

    もらうよう誘導しましょう。

    ローピングの外にボールが飛んでくる

    場合もありますが、そこからのショットの

    際にギャラリーには通常の観戦エリアから

    さらに外側(または前後)に待避してもらう

    必要があります。選手やキャディが空けて

    ほしい場所を言ってくれる場合はそれに

    従ってギャラリーの移動を促しましょう。

 

   ②選手がプレーしやすい環境作り。

    「静かにプレーを見る。」ことはゴルフ観戦の

    大きなマナーの一つです。

    しかし、そのマナーを知らずに歩き(動き)

    続けたり、話をしたりなどざわつく

    人たちがいます。

    また、選手がプレーしていることに

    気づかない人もいます。

    そのような人たちに対して、選手が

    プレールーチンに入るまでに静粛にして

    もらう業務です。

    「お静かにボード」や手を使い、場合に

    よっては声を出して静かにしてもらいます。

    「お静かにボード」にはさまざまな種類が

    あります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

    空気で膨らませて使うビニル製のものは、

    持ち運びに便利な使い捨てでしたが、

    新型コロナウィルスまん延で使われる

    ことはなくなりました。

 

   ③マーシャルリーダー。

    全ての試合で採用されているわけでは

    ありませんが、1~3ホールに一人マーシャル

    リーダーが専任されることがあります。

    マーシャルリーダーは、担当ホールを巡回

    しながら固定マーシャルのバックアップや

    各固定マーシャル間の調整を行います。

    具体的には、固定マーシャルの食事やトイレの

    間に交替してあげたり、固定マーシャルの要望や

    トラブルの状況を確認してボランティア本部の

    スタッフと調整する連絡係でもあります。

    また、固定マーシャル間の意思疎通のための

    事前調整は大切な業務です。

    例えば、富士フイルム・スタジオアリス女子

    オープンが開催される花屋敷GCよかわCの18番を

    担当する固定マーシャルは少し大変です。

    18番グリーン手前のクロスウェイを担当する固定

    マーシャル兼池ポチャ確認フォアキャディは、

    池を挟んで高い位置にある2nd地点が

    見えません。

    そのため、2nd地点の固定マーシャルの

    「2nd打ったよ。」のサインがなければ、ボールを

    追うタイミングがわかりません。

    しかもこの合図が見えるのは、クロスウェイ

    右側の人だけですから、クロスウェイ左右間の

    連携も必要です。

 

 

 

    このようなチーム連携のやり方をそれそれの

    固定マーシャル担当に事前に話をしてスタンバイ

    してもらう役目です。

    プレーが進行する中で調整案件の問題が発覚する

    こともありますが、マーシャルリーダーは

    各固定マーシャル間を往復しながら調整を始める

    わけです。

    マーシャルリーダー制がある試合でも全ての

    ホールをカバーするのではなく、ギャラリーが

    多いとか、プレー上のトラブルが発生しやすいと

    思われるホールに限定して配置されますね。

 

 

 

   (1)固定マーシャルの業務の流れ

 

   ・定点で業務を行いますが、それは以下の

    ような場所があります。

    ティーイングエリア・クロスウェイ・2ndや

    3rdショット地点・グリーン周辺です。

 

   ①ボランティア本部で担当する場所と現着

    時刻を告げられ、その場所でのギャラリー

    整理業務のポイントを教えてくれます。

    現着時刻に遅れないようボランティア本部を

    出発しましょう。

    コースに不慣れな場合にはペアリングの

    裏のコースレイアウトを見ながら早めに

    出発しましょう。

    同じ場所で業務を行う人がいれば、一緒に

    現地に向かうのもよいでしょう。

    当該ホールに選手がやって来る時刻は、

    「タイムパー」という資料を見れば予定時刻を

    把握することができます。

    スタッフが伝える現着時刻は、

    「タイムパー」の時刻をもとにしています

    しかしこの資料がボランティアに配布される

    ことはほとんどありませんし、選手の

    プレーが早くなることもありますから、

    余裕を持って現地に向かいましょう。

    少なくとも選手がやってくる30分前には

    現着しておきたいものです。

    携帯品は「お静かにボード」ですが、

    ない場合もありますので、その際は

    手(腕)を使います。

    その他、貴重品やイス、天候により雨具を

    持参します。

    イスは基本的にボランティア本部のものが

    使えますが、個人のものを持参することも

    可能です。

    「お静かにボード」がある場合は、

    ボランティア本部で受け取ってから現地に

    向かいましょう。

 

    ※「タイムパー」はコースの難易度に

     合わせて全18ホールの標準プレー時刻を

     決めています。

     例えば、パー3なら10分強、パー4なら

     十数分、パー5なら20分弱などです。

     同じパー4でもホールにより時間は

     異なりますし、ピンの位置が変われば

     日によって標準時刻は変わります。

     雨予報でも変わってくるのでは

     ないでしょうか。

 

 

 

     タイムパーの資料がなくても「4ホールで

     約1時間」を目安にし、少しマージンを

     設けて現地に向かえばよいと思います。

 

   ②現地でスタンバイします。

    固定マーシャル業務でも(指定された現着

    時刻に合わせて)フィールド担当の

    スタッフや希に競技委員がやって来る

    ことがあります。現地での補足説明を

    するためです。

    自分のイスや荷物の配置などスタンバイ

    するのにより良い場所を決めます。

    その際に、周囲から自分の位置が

    どのように見えるか見えないかを確認して

    おくことをお勧めします。

    例えば、ティーイングエリアの固定

    マーシャルを担当する場合に、

    ギャラリー通路の位置やギャラリーの動線、

    選手の通路、選手の飛球線後方でないか

    などです。

    ギャラリーの観戦を遮ることなく

    「お静かに」を知ってもらえる自分の場所、

    選手のプレーの邪魔にもならない場所など

    です。

    自分の荷物はギャラリーの手の届かない

    ローピングの中がお勧めです。

 

 

 

    適切な自分のポジションは、業務を

    行いながら最適な場所を見つけて

    いきましょう。

    場合によっては、選手の動線確保する

    場所、ショット時のお静かにをする場所

    など、自分の守備範囲を毎回動きながら

    業務する必要もあるかもしれません。

 

   ③各組の選手がやって来る都度、費用に

    応じて選手の動線確保を行います。

    また、ショット・パット時は、選手が

    プレールーチンに入る前までに周囲の

    静寂を作り上げましょう。

 

   ④ギャラリーからの問合せには親切に

    応えましょう。

    簡易トイレの場所やクラブハウス周辺に

    戻るルート、応援する選手の現在プレー

    ホールなどがよく聞かれる内容です。

    ペアリングの裏のコースマップを事前に

    熟知し、簡易トイレの場所やギャラリー

    通路を把握しておきましょう。

 

 

 

    また、プレー所要時間については、

    「4ホールで約1時間」を目安にスタート

    時刻から計算してあげるのも良いですし、

    ネット上でリアルタイムスコアを見る

    ことができればそれを伝えてあげるのも

    よいですね。

 

   ⑤最終組が自分の守備範囲を通過すれば

    業務終了です。

 

   ⑥ボランティア本部で「お静かにボード」や

    椅子の返却をしましょう。

 

 

 

   (2)移動マーシャルの業務の流れ

 

   ・移動マーシャルは全組につくわけでは

    ありません。

    多くのギャラリーが移動観戦するであろう

    人気選手がいる組に限定されます。

 

   ・1組に1名~3名の移動マーシャルが配置

    されます。

    石川遼選手がいる組など有名人気選手が

    いる組には、運営会社のスタッフや

    アルバイトスタッフも加わり、移動

    マーシャルのチームが編成されます。

    運営スタッフやアルバイトの移動

    マーシャルは無線機を携帯しており、

    連携してギャラリー整理を行いますが、

    ボランティアの移動マーシャルは、

    チーム内の人の動きを見ながら自分の

    適正な位置を常に考えながら業務を

    行います。

 

   ①移動マーシャルがつく組と人数は

    あらかじめ決められていますから、

    どの組を担当するかを個人の要望と

    じゃんけん、または抽選で決めます。

    ボランティア本部で「お静かにボード」を

    受け取り業務開始です。

    「お静かにボード」がない場合は、

    ご自分の「手・腕」がその重要な役割を

    することになります。

 

   ②担当する組が決まれば、チーム内で

    役割分担を決めます。

    もし自分一人であれば、最も最適と

    思われる位置を自分が考えて歩きましょう。

    2人以上でチームを組む場合は、一般的に

    前衛・中衛・後衛に分かれて位置取りします。

    チームの人数に合わせて最も望ましい

    配置で業務を行いましょう。

 

     前衛:選手よりも前方のギャラリー整理。

        ボールの落下地点やクロスウェイの

        遮断などギャラリーの安全確保など

        担当する組の選手からかなり遠くの

        業務もありますが、これらの業務が

        必要な場合はアルバイトスタッフが

        担当することが多いです。

 

     中衛:選手と同じくらいの位置の

        ギャラリー整理。

 

     後衛:選手よりも後方のギャラリー整理。

        選手について移動するギャラリー

        数が多いほど、次のショット地点

        まで追いつけない人たちが出て

        きます。

        後衛マーシャルはそのような人

        たちをいち早く静止できるよう

        自分の位置取りを調整しましょう。

 

   ③スタート前は、パッティンググリーンなど

    からスタートティまでの動線確保から

    始まります。

    同一組の選手でもバラバラにスタート

    ホールにやって来ることがあります。

    ギャラリー通路を通る場合には、選手・

    キャディが歩く動線を確保して

    あげましょう。

 

   ④スタートホールから最終ホールまで

    各固定・移動マーシャルと連携して、

    選手がプレーし易い環境、ギャラリーが

    観戦し易いような環境作りに努めましょう。

 

   ⑤最終ホールのプレーが終了すれば、選手は

    アテスト会場に向かいます。

    アテスト会場が最終ホール近くに設置

    されていたり、クラブハウス内で

    あったりと、大会によってさまざまです。

    最終ホールからアテスト会場へに選手の

    動線確保を行いましょう。

 

 

 

    選手がアテスト会場に入れば、

    移動マーシャルの業務は終了です。

    アテスト会場がクラブハウスから離れて

    いる場合、運営スタッフの指示があれば、

    アテスト会場からクラブハウスまでの

    動線確保も担当しましょう。この業務が

    必要な場合は通常アルバイトスタッフ

    などが対応しています。

 

   ⑥ボランティア本部に戻ったら、

    「お静かにボード」を指定場所に返却

    しましょう。

 

   ※スコアラーやキャリングボード担当は

    スタート前に選手とあいさつを

    交わしますが、通常スタート前の

    あいさつはしないと思います。

    個人的には、移動マーシャルが担当する

    選手へのあいさつはしない方がいいのでは

    ないかと漠然と思っています。

    選手のスコアリングに関係する業務では

    ありませんし、あまり多くのボランティアが

    スタート前の選手に接触するのは

    いかがなものか。という印象ですね。

    ただ中日クラウンズの1番ホールでは、

    スコアラー・キャリングボード・移動

    マーシャルが並んで待ち受ける所へ、入場

    してくる選手やキャディとあいさつを

    するという(ある種)儀式がありますね。

    移動マーシャルの自分は、この時も周辺で

    業務スタンバイしていて「並んで選手を待つ」

    ことはできませんでしたね。

    最初のあいさつはしませんでしたが、

    山内日菜子プロのように自分の組について

    いる移動マーシャルのボランティア数を

    しっかり把握してくれている選手も

    いますね。

 

          

 

    2019(H31)年のスタジオアリス女子

    オープンのアテスト会場、スコアラーを

    していた自分に「移動の人、3人でしたよね。」

    とサイン入り缶バッヂを5個渡して

    くれました。スコアラーの自分と

    キャリングボード担当を含めた5人分です。

    あちこちに固定マーシャルがいる中、

    自分の組の移動マーシャルをちゃんと

    把握してくれていたことに感激したことを

    覚えています。

 

 

 

  [C] コツ・気をつけること・面白み

   A固定・B移動マーシャル共通

 

    ①ギャラリーとのトラブル回避。

     業務の主な目的が、結果的に

     「ギャラリーの行動制限」になって

     しまいますから、静止を促しても

     止まってくれる保証もなく、トラブルに

     発展する恐れがあります。

     もし止まってくれなくても穏やかに

     静止の合図を続けましょう。

     にらみつけたり、静止の言葉を大声で

     発することはやめましょう。

 

 

 

    ②マーシャル同士が近い場所に集まって

     しまわないこと。

     マーシャルが複数いる場合は、必ず

     分散して適正な位置取りをするように

     しましょう。

     ギャラリーが1箇所に集まって観戦して

     くれるとは限りません。むしろ分散して

     観戦する場合が多いです。

     なるべくそれに対応できるよう

     マーシャルも適正な位置に分散して

     業務を行いましょう。

 

    ③ギャラリーになってしまわないこと。

     マーシャルは「お静かにボード」を

     掲げるだけの業務ではありません。

     動いている人やおしゃべりを続けて

     いる人に立ち止まったり静かにして

     もらい選手がプレーし易い環境を作る

     ことが目的です。

     選手のプレーを見ることに夢中になって

     しまうとマーシャル業務はできません。

     「動いている人(または動きそうな人)は

     いないか」「おしゃべりしている人は

     いないか」「選手のプレールーチンに

     気づかない人はいないか」を確かめるには、

     ギャラリー側を見ていなければ

     いけません。

     そして静止の「お静かにボード」を

     上げるときには、「止まってほしい」

     「静かにしてほしい」の思いが伝わるように

     してください。

     選手に背を向けていても、ショットの音は

     聞こえますから手を下ろすタイミングは

     わかります。

     グリーン上のパットでも静かな状態で

     あればパターのコンタクトの音は

     わかります。

     もしパッティングの音がわかり

     にくければ、首と体をひねってプレーを

     見ればよいです。

     「静かにしてほしい」を伝える3つの

     ポイントがあります。

 

      a.体をギャラリーに向ける。

       静かにしてほしい人の方を見るのは

       当然のことですね。

       業務場所によっては、選手方向に

       ギャラリーがいる場合や少人数

       ギャラリーの時もありますが、

       少なくとも自分の胸を選手の方向に

       向けるのは避けましょう。選手の

       方を真正面に向いてしまうと

       「観戦してます感満載」になって

       しまいます。少しでも(たとえ30度

       でも構いません)体の向きを変える

       ことでマーシャルらしく見えると

       思います。

 

      b.両手を上げて「お静かに」を

       しましょう。

       片方の手が何かで塞がっている場合は

       仕方ないですが、両手を上げることで

       「静かにしてほしい」気持ちの

       伝わり方が格段に違うと思います。

       片方の手をポケットに突っ込んだり、

       ブラブラ遊んでいるマーシャルの

       「お静かに」は説得力がありません。

 

      c.止まってほしい人やおしゃべりを

       やめてほしい人には、「あなたに

       静かにしてほしい。」という優しい

       アイコンタクトを送りましょう。

       近距離の人には有効だと

       思われますが、トラブルにつながる

       恐れもありますから、心配な方は

       無理に行わなくてもよいと思います。

 

    ④選手のプレーに気づかないギャラリーの

     目の代わりを務める。

     「ギャラリー通路を曲がったら、

     すぐそこで選手がプレーしていた。」と

     いったケースは決して少なくは

     ありません。

     特にティにさしかかる付近ではこの

     ような地形になっている場合があります。

     コースを知らない人が悪気なく選手の

     プレーを中断させてしまうことも

     あります。

     ボランティアはそういった状況を防ぐ

     ことができます。

     選手がプレーする場所から少し離れた

     キーとなる場所で、選手に気づかない

     ギャラリーに止まってもらう。

     選手のプレーに気づかないギャラリーの

     目の代わりをする役目、そしてそれが

     できる場所を見つけましょう。

 

    ⑤かけ声は必要最小限に。

     ボランティアの「プレーに入ります。」や

     「止まってください。」のかけ声はできれば

     やめた方がいいと思っています。

     声を出さずにプレールーチンに入る前

     からギャラリーの動きに目を配り、

     必要であればその人(たち)にポイント

     絞って早めに静止できれば理想的では

     ないでしょうか。

     キャディさんに「プレーに入ります。」と

     言わせないようにギャラリー整理できたら

     いいですね。

     間もなくプレーに入るのに多くの人が

     ザワザワしている状況では、かけ声を

     かけることも仕方ないと思いますが、

     プレールーチンに入る前に止まって

     もらえるよう早めの声かけが必要です。

     ボランティアのかけ声が選手のプレーの

     邪魔をしてはいけませんから。

     それから、選手への「ナイスショット」の

     かけ声もやめましょう。

       →コラム16-01

        「ボラのかけ声」

 

    ⑥軽く会釈をしましょう。

     「お静かに」の手を上げたら、こちらの方を

     見て止まってくれる人たちや無視して

     行く人などさまざまな反応があります。

     観戦慣れしているかどうかがわかる

     瞬間でもありますね。

     あまり観戦に慣れていない人たちは、

     こちらを見て慌てて止まってくれる人も

     いますし、不満げな顔をして止まって

     くれる人もいます。

     どちらにしてもボランティアの

     「お静かに」で止まってくれた人たちには、

     プレー後に手を下ろす際に合わせて

     (お礼の意味を込めて)軽く会釈をしては

     どうでしょうか。

 

 

 

    ⑦選手動線の確保。

     プレー中の選手は基本的にローピングの

     中ですから、ギャラリーに紛れることは

     ありません。

     しかし、クラブハウスとスタートティ間や

     最終ホールアウト後、各ホール間では

     選手動線の確保が必要です。

     少ないギャラリー数では、選手もあまり

     気にしないかもしれませんが、人気選手の

     組に大勢のギャラリーがついている

     場合は、選手が移動することもできない

     くらいです。

     こういった状況になる前に、固定

     マーシャルや移動マーシャルは連携して

     選手動線の確保をしましょう。

     3(4)人の選手が一緒に移動するとは

     限りませんから、最初にカップインした

     選手の動向も見ながら各マーシャルと

     自分の最適ポジションをキープ

     しましょう。

 

 

 

 

   A固定マーシャル

 

    ①適正な業務場所を見つける。

     運営スタッフから固定マーシャルの

     配置ホールの指示を受け、その場所での

     ギャラリー整理のポイントを説明

     されます。

     現地に到着したらまず、どの辺りで

     業務を行うことが最も望ましいかを

     シミュレーションしましょう。

     ギャラリーの流れを想定し、お静かに

     業務が効率よくできる場所を選びます。

     実際にプレーが始まり、ギャラリー数や

     その流れによってスタンバイ場所を

     変更してもよいでしょう。

     固定マーシャルの自分が、選手の

     プレーの邪魔にならない場所でかつ

     観戦の邪魔にもならない、そして効果的に

     ギャラリー整理ができる場所を見つけて

     ください。

 

    ②クロスウェイの固定マーシャル。

     クロスウェイは、ギャラリーがコースを

     横切るために設けられた通路です。

     その左右両端はローピングの開閉が

     できるようになっていて、その役目を

     固定マーシャルが行います。

     選手のプレーへの影響がない時間帯は、

     ローピングはオープンにしておきます。

     ローピングで遮断するケースはその

     クロスウェイの場所にもよりますが、

     以下のとおりです。

 

      a.ティショットの際のティ前クロス

       ウェイや2nd地点のクロスウェイ。

 

      b.2ndショットの際の2nd地点や3rd地点の

       クロスウェイ。

 

      c.パッティングを行う際の2nd地点や

       3rd地点、グリーン前クロスウェイ。

 

      d.各ショット時に落下地点となる

       縦クロスウェイ。

       「縦クロスウェイ」とは、コースの

       両サイドのどちらかにカート道を

       ギャラリー通路としている場合が

       多く、コース内に入り込んでいる

       場合に安全確保のために遮断する

       必要があります。

       長い縦クロスウェイの遮断の

       タイミングは難しい場合があります。

 

 

 

     ローピングを閉めるタイミングは、

     クロスウェイの長さやギャラリーの

     多さとその年齢層で変わります。

     選手のプレールーチンが始まる前に

     ギャラリーが渡りきってしまえるかどうか

     です。

     クロスウェイが長かったり、高齢者や

     幼児がいれば渡りきるのに時間が

     かかります。

     また、ギャラリー数が多いほど早めに

     遮断すべきでしょう。

     それでは、ローピングを開ける

     タイミングはどうでしょうか。

     「選手・キャディ・移動業務の

     ボランティアがクロスウェイを通り

     過ぎたら開けましょう。」と説明を

     受けるかもしれませんが、個人的には

     少し違います。

     選手たちがクロスウェイを通り過ぎる前に

     ローピングを開けた方がよいと思って

     います。

     ギャラリーと選手たちが交錯しない

     タイミングでなるべく早く通して

     あげたいと考えます。

     ギャラリー数にもよりますが、例えば

     ティ前のクロスウェイを通り過ぎる選手

     よりも長い距離を歩いて2nd地点に

     向かうのはギャラリーです。

     2ndショットまでに追いつかない

     ギャラリーは歩き続けますから、選手の

     プレーへの影響も出かねません。

     観戦慣れしていないギャラリーは、

     「早く2nd地点に行かなければ。」と

     思ってもいない人も多いとは思いますが、

     コロナ渦も明けた今、問題のない範囲で

     選手に近づいてもらってもいいのでは

     ないかと思います。

     なるべく早く2nd地点に向かって

     もらえるよう配慮してあげてもいいのでは

     ないかと考えます。

     クロスウェイ開放中の白ロープは通路に

     はみ出さないようにまとめて

     おきましょう。

     ギャラリーなどが白ロープに足を取られて

     ケガをしないように、そして美観的にも

     必要なことですね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

   B移動マーシャル

 

    ①自分の立ち位置を常にチェックする。

     選手に帯同しながら行う業務のうちで

     個人的に最も疲れるのがこの移動

     マーシャル業務です。

     それは業務中に自分の立ち位置を常に

     考えながら歩かなければいけない

     ためです。

     考慮したいことは以下の5点です。

 

      a.選手のプレーの邪魔にならない位置。

 

      b.観戦の邪魔にならない位置。

 

      c.移動マーシャル同士の間隔を適正に

       保つ位置。

 

      d.固定マーシャルとの間隔を適正に

       保つ位置。

 

      e.ギャラリー整理が効果的に行える

       位置。

 

     そのためには、各選手の位置、

     各ボランティアの位置、ギャラリーの

     多さや分散具合(ギャラリーの重心)、

     次ホールへの動線などを見ながら歩く

     必要があります。

     移動マーシャルがまとまって業務をする

     姿はとても見苦しいと感じます。

 

 

 

  [D] 余裕があれば(必要に応じて)して

     ほしい業務

 

   A固定・B移動マーシャル共通

 

    ①ローピングや杭を抜くことと復旧。

     2nd地点やグリーンでは、選手が打った

     ボールがローピング周辺に落下することが

     あります。

     ローピングや杭がショットの邪魔になる

     場合には、選手は無罰でローピングを

     排除することができます。

     マーシャルは、いち早くショットが

     できるよう、杭やローピングを撤去

     しましょう。

     その際は、杭やロープが絶対にボールの

     触れないようにしてください。

     もしボールに触れる恐れがある場合は、

     自分たちで処置するのではなく選手が

     やって来るのを待ちましょう。

     それまでは本来業務であるギャラリー

     整理(ボールに近づけない)に専念

     しましょう。

     選手がショットを終えたら、ローピングを

     元に戻しましょう。

     続いて他の選手がプレーする際は、

     それを待って復旧します。

     スコアラーやキャリングボード担当は

     スコアリングのため、なるべく選手から

     目を離さないことが求められますから

     マーシャルが率先してローピングの復旧を

     してほしいと思います。

     杭の先端は尖っています。杭を刺す際は

     ケガをしないよう注意してください。

 

 

 

    ②打球事故のフォロー。

     選手が打ったボールがギャラリーなどに

     当たる打球事故は希に発生します。

     打球事故が発生した場合にはすぐに

     速報本部に知らせ、スタッフの対応を

     求める必要があります。

     マーシャルのご自分がいる周辺で

     打球事故が発生した場合は、被災者の

     状況を確認しましょう。

     反応がなかったり、外傷がある場合は

     無理に動かさずに状況を確認して

     ください。

 

 

 

     無線機を持ったスコアラーがすぐに

     やって来ますから、速報本部への

     状況連絡などを任せましょう。

     ただし、ケガがなかったり軽微な場合

     などプレー続行できる状況では、

     スコアラーは業務を続けなければ

     いけません。

     その際は、マーシャルが被災者とともに

     その場に残って、スタッフがやって

     来るのを待ちましょう。

     無傷や敬称の場合は観戦を続けたい

     (この場を去りたい)というギャラリーも

     いますが、少なくともスタッフがやって

     来るまでは一緒にその場に残るように

     しましょう。

 

     ※スコアラーを担当する自分が毎年

      打球事故に遭遇することが続きました。

      スコアラーとして一番困るのは、

      被災者が現場から離れて観戦を

      続けたいというケースです。

      被災程度はさまざまな状況が

      ありますが、少なくともスタッフへの

      引継ぎをしなければいけません。

      場合によっては、選手がプレー終了後に

      改めてお詫びしたいというケースも

      あります。

      ロングホールのティショットで軽微な

      打球事故が発生した場合、他の選手が

      2ndショットを打ってしまうことも

      あります。打球事故対応をしている

      スコアラーが、他の選手のボールの

      ライを確認できない状況も起こりうる

      のです。

      こういった状況をなるべく回避する

      ためにマーシャルのバックアップ・

      フォローが重要だと考えます。

 

    ・個人的には上記①・②は、是非やりたい

     内容ですし、是非やってほしい内容です。

 

 

   A固定マーシャル

 

    ①ティ付近でマーシャルを担当する場合は、

     ティ周辺に落ちている「折れティ」を回収して

     目立たない場所にまとめておきましょう。

     ショートホールのティショットでは

     ティがよく折れます。

     何組かごとにティ周辺をきれいに

     できるといいですね。

     ただし、ティショットを打つティイング

     エリア内(ティマークから2クラブ

     レングス以内)には立ち入らないように

     しましょう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

   B移動マーシャル

 

    ①プレーフィールド以外での選手動線確保。

     クラブハウス・パッティンググリーンから

     スタートホールや最終ホールのグリーン

     からアテスト会場・クラブハウスといった

     区間での選手の動線確保については、

     実施すべき事項として既述して

     きましたが、実業務ではほとんど行う

     ことはないのではないでしょうか。

     必要な場合にはアルバイトスタッフが

     行いますし、選手専用通路が整備されて

     いる場合もあります。

     運営スタッフからの指示があれば担当

     しましょう。

     また、そういった場所に遭遇したら、

     さりげなく選手の動線確保をする

     くらいでよいでしょう。

     業務指示がないのに「がっつり動線確保

     業務を行う」はやめておきましょう。

 

 

 

  [E] しないほうがよい行動・するべきでは

     ない行動

 

   A固定・B移動マーシャル共通

 

    ①ギャラリーとのトラブルは絶対に

     避けましょう。

     程度問題ではありますが、関係者の

     後の業務負担になりますし、何より

     楽しみたいギャラリーの思いを台無しに

     してしまいますね。

 

 

 

    ②ギャラリーになってしまうこと。

     常に自分の近くで選手がプレーして

     います。

     プレーに見入ってしまい、マーシャル

     業務がおろそかにならないように

     しましょう。

 

    ③なるべくプレーフィールド外での業務を。

     ボランティアはローピング内に入ることが

     許されていますが、その必要があるか

     どうかを常にご自分でチェックして

     ください。

     ホールのレイウアト上、ローピング内で

     しか業務ができない場合もありますが、

     プレーフィールド内に入らずに業務を

     こなすことが目指すべき姿ではない

     でしょうか。

 

    ④「お静かに」をする際の「心と体の姿勢」に

     ついて。

     選手がプレーし易い環境をつくるために

     ギャラリーの行動を制限する業務です

     から、「止まってほしい」、「静かにして

     ほしい」という気持ちをソフトに伝えるのが

     「心の姿勢」だと思います。

     また「体の姿勢」は、「心の姿勢」が伝わる

     ような姿勢を目指したいですね。

     逆に横柄な態度での「お静かに」は、

     ボランティアに対する印象を悪くして

     しまいます。

     良い姿勢と悪い姿勢を演じてみました。

 

     <良い姿勢>

 

      ・ギャラリーの方を見て両手を

       上げます。

 

 

 

      ・プレーの終わりがわかりにくい

       パッティングの場合は、プレーを

       見ても良いでしょう。

 

 

 

      ・選手やギャラリーとの間合いが近い

       場合、特にグリーン周りでは、

       片膝立ちでギャラリーの視線を

       遮らないようにしましょう。

 

 

 

       広い面を持つ「お静かにボード」を

       置くことも有効です。

 

 

 

 

 

     <悪い姿勢>

 

      ・ポケットに手を入れての

       「お静かに」はあり得ません。

 

 

 

      ・形式的に「お静かにボード」を

       上げていますが、「ギャラリー化」

       したマーシャルです。

 

 

 

 

 

      ・「静かにしてほしい気持ち」が全く

       伝わってこない「ギャラリー化」した

       マーシャルです。

 

 

 

      ・腰掛けたままの「お静かに」も

       あり得ません。

 

 

 

 

 

 ・次回は「フォアキャディ業務の内容」ついて

  記載します。

 

 

●これまで経験してきたゴルフボランティア活動で見て

 聴いて体験したことをなるべく初心者目線で記載して

 います。

 また、「こんなボランティアになれたらいいな。」という

 個人的に考える「あるべき姿」も少し記載したいと

 思います。

 記載内容に誤りがあったり、経験者の方からの

 ご意見なども伺いたいと思いますので、このブログの

 コメント欄または以下のアドレスまで連絡を

 いただけると幸いです。

   golfvolusherpasince20230210@gmail.com