こんにちは。和久田ミカです。
私が外部での講演会やワークショップをしていると 感じることがあります。
それは「すぐに問題を解決できる方法を知りたい」という期待です。
すぐに、子どもがやる気になる方法
すぐに、子どもが反抗しなくなる方法
すぐに、子どもが理想通りになる方法
なれたら楽よね。私もそう思う。
でもね、それを教えるのはムリなんだなー。
ごめんなさいです(*´Д`)
逆に夫が
すぐに、妻が家事をやる気になる方法
すぐに、妻が何でも思い通りになる方法
すぐに、妻が理想通りになる方法
なんて学んで 実践してたらいやでしょ?
子どもに対しては、
「コントロールしたい」
「思い通りに動いてほしい」
と思う気持ちがあれども、自分が同じことをされるのは
けっ!!
って思います。
でも、私は
子育てに向き合っていくうちに
「自分自身も子どもも成長する方法」
であれば、お伝えすることができます。
たとえば、代表を務める 子どものこころのコーチング協会では、初級講座で 「子どもとのコミュニケーション」について扱っていきます。
どんなふうに話を聞いたらよいか
どんなふうにほめたらいいか、
どんなふうに叱ったらいいか
きっと 参加された方はわかると思うのだけど、これらは 正しい答えでもないし、魔法の杖でもありません。
学んではみたけれど、うまくいできない、ということが たくさん出てきます。
でもそれがね、「本当のテーマ」なの。
うまくいかないところにこそ、見たくないもの(=宝物)が埋まっているんです。
この辺の感覚は、講座に来てもらった方がわかるかも。
→講座案内はこちら(現在私は、募集をしていませんが、インストラクターが募集しています)
私は、
「うまくいかないときは、自分の話を聞くとき」
とお話しています。
たとえば、
「子どもを承認する(=認める)ことができない。」
そんなふうに思ったら、子どもと向き合うのではなく、自分の内面と向き合うときなのです。
スキルを使って力技で、どうにかしようと するのではなくて。
(Aさんの許可を得て、ご紹介します)
Aさんは、子どものころから とてもがんばりやさん。
歯を食いしばって 努力を重ねて生きてきました。
だから、子どもが ちょっと何かをがんばったぐらいでは、認めたくないのです。
たとえ 子どもがやる気を見せたとしても、
「もっと、がんばれるでしょ!まだまだ、やれるでしょう?そんなん、大したことない!」
もやもやして ほめることができません。
講座の中で、
「私はもっとがんばった。私は苦しくても やりとげた。」
という思いが、グルグルしていることに気づきました。
その奥に合った思いは、
「本当は、認めてほしかった。ほめてほしかった。」
という小さなかけらでした。
それに気づいたとき、子どもとのコミュニケーションが 本当の意味で変わっていったのです。
Aさんは、
「子どもをどうにかするよりも、まず、自分と対話することの方が先、という意味がわかりました。
いつも、子どもに対して 何ができるだろう、どうしたら もっとがんばってくれるだろう、
と 思っていたけど、このイライラの発信源は 自分自身でした」
そんなことを 話してくださいました。
自分との対話の中で、認めてほしかった思いを十分に聴き、そして、両親にも話したのだそうです。
「もっと、ほめてほしかった。いっぱい我慢してた。」
ご両親は、責められたと感じたのか、
「ほめたと思うけど…」
と いまいちな返事でしたが、話せたことで 少しスッキリしたそうです。
同時に、
「本当は両親に謝ってほしかったんだ」
という思いにも気づき、今は そこに向き合っています。
そして現在は、お子さんへ過度の期待を押し付けることもなくなったとのこと。
お子さんのがんばりを認めようとすると まだ胸がザワザワするけど、お子さんとの関係は 前より ずいぶんよくなりました、
とお話しくださいました。
Aさん、すてきなお話をありがとうございます。
話を戻します。
親が子どもにできることって 意外と少ないです。
あれもこれもそれも してあげられる、
子どもが 自分の理想通り育つことが 私の幸せ、
そう思っているうちは、子育ては変わりません。
…というのが、私の考えです。
残念だけど、どんなに「正しく」育てても 子どもは思い通りにならない。
怒ったり拗ねたり、親の悪口を言ったりする。
でも、それでいい。
逆に、なんでも親の言うとおりの「いい子」の方が心配。
教師時代に、そういう例をたくさん見てきました。
そして。
親としてできること、できないことを分けること。
子どもと向き合うことだけでなく、自分と向き合うこと。
自分と子どもが 一体化していると、いらない悩みまで 引き受けてしまうものです。
たとえばね、学校に行けない子がいる。
それを 学校に「行かせる」のはむずかしいねえ。
テレビを見ていると、お笑い芸人さんの中にも 不登校の時期があったとお話しされている方々がいます。
きっかけは様々ですが、長期間 学校に行けなったのだそう。
テレビでそのようなエピソードをお聞きすると、共通することがあります。
みな、あるとき「自分で」登校することを決めてるんだよね。
親になんとかされて 行くようになった例は あまり見聞きしたことがありません。
やる気スイッチを押せるのは、子どもだけなのです。
だからといって、親ができることが 何もないわけではありませんよ(*^_^*)
日ごろから、心を満たしてあげること、
ずっと味方でいてあげること。
生きていく力を 信じてあげること。
やる気スイッチを押すための エネルギーを たくわえるサポートをすること。
自分の体験を話すこと。伝えること。
提案すること。話し合うこと。
そんなことは できます。
じゃあ、具体的に何をしたらいいの?
そう感じるときは、こころのコーチング講座にぜひいらしてくださいね。
私たちが提供しているのは 魔法の杖ではありませんし、子どもを思いのままに動かす方法ではありません。
膿を出し切るまで 苦しいこともあるでしょう。
うまくいくときばかりではないでしょう。
今、夏に向かって、暑くなったり、肌寒くなったりを 繰り返す季節のように、行きつ戻りつ 変わっていくのが ふつうです。
そんな時期を乗り越えたとき、子どもの あの行動は 私たちを成長させるためのものだったのだ、と気づくのだと思います。
人生に起こることは すべて 意味がある。
そして 人は皆、今 最善を尽くしている。
たとえ うまくいっていないように見えても。
私は この考え方が好きです。
きっと、あなたが 私のブログをご覧くださっていることも、あなたの人生のプログラムのひとつに組み込まれていることなのでしょう。
長くなっちゃった。
ご覧くださって、ありがとうございます。
予告
【ママにコーチングセッションができるようになる講座】
今週中に募集をします。
4月6日・7日(東京)
4月下旬(神戸)