おとといのNHK「あさイチ」では、「夫の発達障害(ASD)」がテーマ。
8歳のころ注意欠陥障害(ADD)と診断された栗原類さんが出演されていました。
栗原さんは、
・大きな音が苦手
・物が定位置にないと気持ちが悪い
といった自分の特徴を、淡々と話されていました。
小学校のころは、音楽の授業の合唱が苦手で困ったそうです。
アメリカにいたときは、子どもたちはきれいな声で歌うように指導されていたので 特に気にならなかった合唱。
日本に帰ってきたら、大きな声で元気に歌う声に我慢ができず、耳をふさいだり、教室から逃げ出したり、といったことがあったとのこと。
先生に、
「アメリカにいたときは大丈夫だったのだけれど…」
と母親が相談しても、
「楽しく歌うことを批判するんですか!」
と逆切れされた、というエピソードも語っていました。
(う~ん…ありそう(/_;))
また、今は、大きな音や声がしたときには、周りの人に
「大きな音が苦手なので、小さくしてもらえますか?(小さい声で話してもらえますか?」
とお願いすることで、対処できるようになった、とう話もされていました。
栗原さんの話を通して感じたのは、小さいころからの関わり方の大切さです。
周りの理解
自分を客観的に見る目を養う
まわりの人と関わるときの具体的な対処法を知ること
特に、お母様のサポートが素晴らしかったのだな、と感じました。
そうそう。
栗原さんが自分を理解するとき、大好きだった魚のアニメがヒントになったそうです。
お母さんに
「このアニメ、おもしろいね」
と言ったら、
「類も同じ特徴があるんだよ」
と言われ、自分の特性が理解できたとのこと。
好きなアニメを通して 理解できるなんて、いいですよね!
ここで、お母さんが 栗原さんの特性を「悪いもの」として扱わなかったことも、栗原さんが自分を肯定できた要因なのかな、と感じました。
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発達障害(ASD)の子たちの特性は、ひとそれぞれ様々です。
ただ、それを「よい」「悪い」と位置づけずに、理解できたらな~、と 私は思います。
余談ですが、栗原さんが
「発達障害=偉い人、すごい人」
が引き合いに出されることへの違和感も語っておられました。
ここからは、私見ですが…
確かに、すごい才能を持っている子もたくさんいるのですが、すごい人と比較する必要もないと思うのです。
もしも
「ASDなのだから、すごい才能を引き出さなくては!」
ということが 教育方針の一番になってしまうと、優劣の世界に生きることになります。
子どもが他の子よりも すぐれていてほしい、
という思いは、
子どもが他の子よりも 劣っている
という思いが土台になっていないかどうか、そこを 確認する必要があると感じます。
話が横道にそれました…。
私が発達障害(ASD)について知ったのは、ちょうど20年ぐらい前でしたが、
まだ 教員がどう接したらよいのか、などのガイドラインはできていませんでした。
私が教育現場にいた、10年前でも、まだ無理解な先生が多いと感じたかなあ…。
今は、もっと具体的な対策が進んでいるのかな?

栗原さんは、ブログの中で こうおっしゃっています。
「小さい頃から経験してきた物はある程度の訓練を受けていけば少しは”柔軟性”を身につける事は可能です。
皆と合わせるのが当然かもしれないと言うのは学校や集団の中に属していたらそれは避けられない事かもしれません。
だけど、その中に理解してくれる人、調整役となってくれる人、そんな人がいたらそれだけで過ごしやすい環境が少しずつ出来ていくのではないのかと思います。」
「僕が発達障害者であっても、そうでなくても僕は僕だし
僕の個性が人を笑わせられるほど面白いのであれば
それはコメディ俳優を目指している僕にとっては本望です。」
自分を受け入れているからこそ、出てくる言葉ですね。
とてもすてきなだなと感じました。
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