
先日の講演で、こんな質問が出ました。
「子どもがスイミングを習っています。
進級試験で落ちてもヘラヘラ笑っているのですが、どうしたらがんばるようになりますか?」
ヘラヘラ笑っていると、なんとなくガッツがないような、向上心がないような気持ちになるそうです。
そうね、母親になると そういう気持ちも出てきますね。
せっかく習わせているのに・・・とか(*^^*)
こういうとき、たいてい 親と子で「習い事をする目的」がちがっています。
・ママは、向上心を持って取り組むことを学んでほしい。テストに落ちたら悔し泣きするぐらいぐらいに!
・子どもは「楽しい」から習ってる。ただそれだけ。
お子さんは幼稚園生なので、
「くやしがりなさい」「向上心を持って!」
といったところで、どうしたらよいのかわからないでしょう。
これはあくまで「ママの中にある期待」なんですね。
ママの思いをお話しすることはできても、お子さんの行動をコントロールするのはむずかしいように感じます・
イライラや怒りの根っこには、たいてい期待があります。
子どもが相手だと「自分の言うとおりにしてほしい」というコントロール欲求が出てきます。
それが、自分を苦しくさせる根っこです。
たとえば、ママ友の子が テストに落ちてヘラヘラしていても なんとも思わないはず。
ママ友が「スイミングは楽しく泳いでくれれば、テストはどうでもいい」と言っていても、「それはおかしい!」とは言わないはず。
なぜ自分の子どもに対しては、イライラするのでしょう?
そのちがいを 感じてみるのもいいかもしれません。
ちなみに私の娘は、スイミングの進級テストに1年間受からない時期がありました。
毎回、くやしがって 泣いて暴れて、もーー、大変でした。
私は「スイミングに行って、運動を楽しんでほしい」という思いしかないので、それを見ながら 毎回 ため息でした。
テストに落ちたぐらいで そんなに大騒ぎしなくても…って。
私と娘と目標がちがっているのですね。
娘は、テストによって コーチに認めてもらえることも スイミングを習う目的のようです。
できれば一発で合格して、自分をほめたいみたい。
少しずつだけど、いろろな泳ぎを覚え、タイムが上がっていくことも うれしいみたい。
私みたいに「そんなのどーでもいーじゃーん」と思うことはできないみたい。
価値観って みんなちがいます。
習い事は 誰のもの?おそらく子どもが主役。
少なくとも、子どもに 親の期待を押し付ける場ではないはず。
子どもなりの目標が持てることが一番かな、と 私は感じています。
それにね、ヘラヘラ笑っていても 子どもは子どもなりにがんばっていますから(*^^*)
できらば、そのがんばっているところを認めてあげてほしいな。
向上心もね、期待とはちょっとちがう形かもしれないけど、ちゃと持っていますよ。
よーく観察してみてね(*^^*)
どうしたらくやしがってもらえるかを考えるよりも、ずっと その子らしさが伸びると思います。