へび年の平成25年。

ブログでは毎年、干支に関連するアーティスト、曲を取り上げていますが、

昨年の辰ほどではないものの、
へびに関連したアーティスト、曲というのも意外と少ないんですよね。


まず、今回はへびに関連するグループから。
ちょうどへび年ということで、「へび」-メタルなバンドでもあります(笑)

もうこれしかないという感じで、今回紹介するのは、
日本では、まさに縁起のいい蛇として奉られている
蛇の名前のバンドです。


ホワイトスネイク「イズ・ディス・ラブ」


ホワイトスネイクとしてのブログ登場は初めてですが、
ボーカルでソングライターののデヴィッド・カヴァデール(通称デビカバ)は、
以前ディープ・パープルのボーカルとして、
紫の炎(Burn)」(2010.7.4)
で一度登場していますし、
この曲のあとにホワイトスネイクに参加した、ヴァンデンバーグのギタリスト、
ギタリストのエイドリアン・ヴァンデンバーグの話題の時にも登場しています。
バーニング・ハート(Burning Heart)
(2011.3.11。思えばすごい日に紹介してましたね)


そのデヴィッドが、ディープパープル脱退後、
1977年にソロ作品からの延長で結成した、
イギリスを代表するハードロック、ヘヴィメタルバンドが、
ホワイトスネイクです。

1987年、アメリカで最も大ヒットしたアルバム、
「サーペンス・アルバス(白蛇の紋章)(Whitesnake)」からの
セカンドシングルで、

デヴィッドの力強く切ないボーカルと、
ブルージーなギターが響く、
メロディアスなラブバラードです。


①演奏シーンをメインに、女性とのラブドラマを交えたPV。
 PVに登場している女性は、後にデヴィッドと結婚する、
 女優タウニー・キターンです。
 後に書きますが、このPVで演奏しているメンバーは、
 レコーディング時のメンバーとまったく異なります。




②2004年のイギリス・ハマースミスでのライブステージから。



☆Whitesnake "Is This Love" from the album "Whitesnake"
 1987年Billboard Hot100 最高位2位


I should have known better
Than to let you go alone
It's times like these
I can't make it on my own
Wasted days, and sleepless nights
An' I can't wait to see you again

>> もっといい方法があったんじゃないかな
>> お前を一人で立ち去らせるよりは
>> こんな風にずっと
>> 自分ひとりでは何もできないんだ
>> 無駄に過ぎ行く日々と眠れない夜
>> だから、お前にもう一度会いたくて仕方ないんだ

I find I spend my time
Waiting on your call
How can I tell you, babe
My back's against the wall
I need you by my side
To tell me it's alright
Cos I don't think I can take anymore

>> どうやってやり過ごそうか考えている
>> お前からの電話を待ちながら
>> どれだけお前と話したいんだろうな
>> 自分の背中を壁に押し付けて
>> お前はオレのそばにいてほしい
>> 大丈夫だよって言ってほしいから
>> もうこれ以上何も考えられないんだ

Is this love that I'm feeling
Is this the love that I've been searching for
Is this love or am I dreaming
This must be love
Cos it's really got a hold on me
A hold on me

>> これは愛なのかって感じている
>> これはオレが捜し求めていた愛なのか
>> これは愛なのか、それとも夢を見てるだけなのか
>> きっとこれは愛なんだ
>> だって本当にオレの心を捕らえて離さないんだ
>> オレを捕らえて離さない

I can't stop the feeling
I've been this way before
But, with you I've found the key
To open any door
I can feel my love for you
Growing stronger day by day
An' I can't wait to see you again
So I can hold you in my arms

>> この気持ちを抑えられないんだ
>> 前からずっとこんな風に
>> でもお前といると見つけた気がする
>> この気持ちの扉を開ける鍵を
>> お前への愛を感じることができる
>> 日に日にその気持ちが強くなっていく
>> だから、お前にもう一度会いたくて仕方ないんだ
>> そうさ、オレの腕の中でお前を抱きしめられるんだ

Is this love that I'm feeling
Is this the love that I've been searching for
Is this love or am I dreaming
This must be love
Cos it's really got a hold on me
A hold on me

>> これは愛なのかって感じている
>> これはオレが捜し求めていた愛なのか
>> これは愛なのか、それとも夢を見てるだけなのか
>> きっとこれは愛なんだ
>> だって本当にオレの心を捕らえて離さないんだ
>> オレを捕らえて離さない

Is this love that I'm feeling
Is this the love that I've been searching for
Is this love or am I dreaming
Is this the love that I've been searching for...
(repeat)

>> これは愛なのかって感じている
>> これはオレが捜し求めていた愛なのか
>> これは愛なのか、それとも夢を見てるだけなのか
>> これはオレが捜し求めていた愛なのか...


80年代後半は、ハードロック、ヘヴィメタルバンドの
バラードナンバーが数多くヒットしていますが、

その中でも、スケール感とか、ブルースフィーリングとか、
いろいろな面で、特に聴き応えのある、
個人的にも好きなラブバラードの1曲です。

歌詞も、こうやって書くとシンプルですが、
デヴィッドの深く響く声で、説得力のある、
切ない気持ちにさせられます。


デヴィッド・カヴァデールは、
1951年イギリス・ノースヨークシャー地方の、
レッドカーアンドクリーブランドというところで生まれました。

15歳のころ、ザ・ガヴァメントというロックバンドを結成し、
セミプロとして、ディープパープルなどの前座を務めるなどしていました。
後に、当時共演したディープパープルのボーカルオーディションに合格し、
1973年に3代目のボーカリストとしてディープパープルに参加しました。

このオーディション当時のこと、
ディープパープルの中心人物である、リッチー・ブラックモアは、
デヴィッドのボーカルを高く評価していたものの、
当時の彼が、太っていてルックスがあまりイケてなかったということで、
ボーカリスト採用に際して、ダイエットと美容整形を受けさせていたという
逸話が知られています。

この曲のビデオを見ると、そんな昔のことが信じられませんし、
メタル界でも特に男前のボーカリストとして知られてましたからね。

デヴィッドが最初に参加したディープパープルのアルバムが、
「紫の炎(Burn)」で、タイトル曲とともに彼を代表する一曲となっています。

ディープパープルとして、3枚のオリジナルアルバムを残し、
1976年には脱退。
最初はソロ活動として、レコーディングを行ったアルバムが、
「ホワイトスネイク(Whitesnake)」というアルバムで、

この時、レコーディングギタリストとして参加した、
ミッキー・ムーディが後にバンドの初期メンバーとして登場。
2枚のソロ名義のアルバムと、
「デヴィッド・カヴァデールズ・ホワイトスネイク」のEPの制作ののち、
このミッキーに、同じくギターのバーニー・マーズデン、
ベースのニール・マーレイ、ドラムスのデイブ・ドウル、
キーボードのブライアン・ジョンストンが参加し、
最初のホワイトスネイクが始動します。

正式なオリジナルフルアルバムは、
1978年の「トラブル(Trouble)」。
このころには、昨年亡くなった、
ディープパープルのキーボーディスト、ジョン・ロードや、
同じくドラマーのイアン・ペイスも参加しています。

80年代に入り、イギリスで、
「フール・フォー・ユア・ラヴィング(Fool For Your Loving)」などの
ヒット曲が出て、1981年には来日公演も成功し、
人気にも火が付いたかに見えましたが、

デヴィッド中心のバンド活動にメンバーが定着せず、
1982年のアルバム「セインツ・アンド・シナーズ(Saints And Sinners)」
の後には、メンバーを一度リセットし、
バンドメンバーが誰もいなくなるという事態が起こってしまいます。

1984年には、アメリカ進出を狙ったアルバム、
「スライド・イット・イン(Slide It In)」をリリース。
メンバーも新たに活動を再開します。

このアルバムが、アメリカでもヒットを記録し、
いよいよアメリカ進出を本格化させるため、
時間をとり作られたアルバムが、
1987年の「サーペンス・アルバス(白蛇の紋章)」です。

ソロ時代のアルバム「Whitesnake」と区別するための邦題ですが、
このアルバムからのシングルがポップラジオでもかかりまくりました。

ファーストシングルの「ヒア・アイ・ゴー・アゲイン(Here I Go Again)」は、
元々1982年のアルバム「セインツ・アンド・シナーズ」に収められていたものを、
新たなバンドメンバーによりレコーディング。
またラジオ向けシングルバージョンでは、
さらに別のミュージシャンによる演奏でリミックスされ、
見事初の全米No.1シングルとなりました。
(ブログでは、来年2014年の10月10日に紹介の予定)

そしてセカンドシングルとなったこの曲が、
デヴィッドのボーカルの深みと男っぽさをたたえたバラード曲として、
最高位第2位の大ヒットを記録しています。

このアルバムのレコーディングメンバーは、
ジョン・サイクス(ギター)、
ニール・マーレイ(ベース)、
エインズレイ・ダンバー(ドラムス)、
ドン・エアリー(キーボード)
ですが、

アルバムのプロモーション段階になって、
メンバーが一新され、
ギターに、ヴァンデンバーグのエイドリアン・ヴァンデンバーグや、
ディオのヴィヴィアン・キャンベル、
ベースにクワイエット・ライオットのルディ・サーゾ、
ドラムスにオジー・オズボーン・バンドのトミー・アルドリッジが参加し、
ツアーにも参加しています。

①のPVのメンバーというのは、
この一新後のメンバーなんですよね。
かなりルックスもきているバンドでしたね。

この後、1989年にアルバム「スリップ・オブ・ア・タング(Slip Of A Tongue)」
をリリースした後、1990年に解散。

デヴィッドはジミー・ペイジと「カヴァデール・ペイジ」というユニットで、
アルバム制作をし話題となります。

1994年にホワイトスネイクを新たなメンバーで再結成。
当初から、デヴィッドの個人プロジェクト的意味合いの強いバンドでしたが、
この時期は、特にデヴィッドのソロ作品的アルバムをリリースし、

2003年には、結成25周年を記念した新たなメンバーでのツアーも行われ、
2008年と2011年にはオリジナルアルバムもリリースされています。

現在のホワイトスネイクのメンバーは、デヴィッドのほか、
ダグ・アルドリッチ(ギター・元ライオン、ディオなど)
レブ・ビーチ(ギター・元ウィンガー、ドッケン)
マイケル・デヴィン(ベース・元リンチ・モブ)
ブライアン・ティッシー(ドラムス・スティーヴィー・サラス、松本孝弘などと活動)

2011年にはこれらのメンバーで、来日公演も果たしています。

バンドとしてのメンバーはなかなか固定しないものの、
結成して30年以上たち、今だこれだけのクオリティと人気の変わらない、
ハードロックバンドはなかなかいないと思います。

今年はジャーニーとUKツアーをするという予定があるようですが、
日本でもおめでたい白い蛇の年に合わせて、
また来日するという話はないでしょうかね。


次回は、曲名にへびのつくナンバーを紹介する予定です。
ブログではおなじみの、イギリスのイケメンバンドの大ヒット曲です。


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