●アンサンブル・ノアのコンサートを終えた気付き
こんにちは、大西望です。
奇しくもこの場所は、
私自身が生まれて、
1歳近くまで過ごした場所でしたので、
ご縁の深さを感じながら
心を込めて、
準備を進めて参りました。
演奏させていただくピアノが
普段使いこなしているものではなく、
慣れないキーボードのタッチに
戸惑ってしまい(涙)、
様々試行錯誤をしながらの演奏で、
ベストを尽くせた
わけではなかったのですが、
キーボードだったからこその
発見もありました。
通常はピアノを演奏しているときは、
観客の皆さまに対しては
横を向いた状態で
演奏させていただきますので、
弾きながら、
聴衆の方々の意識を観察する、
ということは難しいのですが、
昨日の場所はフラットな空間で、
お客様の顔や表情を見ながら
演奏させていただくことができ、
人々の感情をダイレクトに感じながら
演奏させていただく、という
初めての体験ができました。
地域性もあるのかも知れませんが、
聴衆の方々がとてもとても
集中して聴き入ってくださっている
様子が肌感覚で伝わって来て、
その想いに答えたい一心になり、
一音一音に集中して
少しでも癒しや感動を与えられたら、
という気持ちになりつつも、
あまりエゴが強くならないようにもしよう、
音楽に集中しよう、
という気持ちになりながらの
不思議な体験をしました。
もしかしたらこれが、
『聴衆の皆さまと一緒に、
音楽を作っていく。』
ということなのかな
という感覚にもなりました。
リハーサル時には、
ガランとした空間での音の伸びに対して、
もしかしたらこのキーボードでは
伸びやかな響きの微妙な変化を
聴かせる演奏は難しく、
もっとアップビートの
活発な作品を取り入れた方が
良かったのではいかと思いながらの
リハーサルだったのですが、
本番ではむしろ、
このようなゆったりとした美しい音色に
聴き入ってくださる方々の意識を感じ、
演奏後にも喜んでくださっている
反応を感じることが出来ましたので、
何とも幸せな気持ちになりました。
扱う楽器操作に慣れない中での
演奏に対しても、このような
反応をしてくださることに
有難い気持ちでいっぱいになると共に、
どのような環境であっても、
どのような状況であっても、
ベストなパフォーマンスが出来る人に
なりたいものだなぁ、とも
痛感したひとときでした。
本番の機会をいただいて、
人前で弾くという体験を、
これまでに何度も何度も
繰り返しているのですが、
一度も満足することはなく、
むしろ、反省と今後の成長への
気付きばかりの連続ではあるのですが、
だからこそ、
また一から頑張ろうと思える
ピアノという楽器に出会い、
長く続けられていることは
尊いことなのかな、とも
感じた本番だったのでした。
今年はもう一つ
大きな本番が控えていますので、
また気持ちを切り替えて、
準備に励みたいと思います☆(*^▽^*)
このような機会を与えてくださった、
全ての方々に感謝申し上げます。
本当にありがとうございました。