二人の王子 | 「彩どり師の仕業」今様の巫女的生き方の心得指南いたします

お読みくださりありがとうございます。

彩で心と体の衣替えをする彩どり師、自分をこよなく愛する日本ナルシス党の関みゆ紀です。







メールマガジン彩どり師の仕業便りのバックナンバーを、

リクエストを受けた方へ、毎日一話ずつ配信しております。

今日、配信したら、こんなご感想をいただいたので、

ブログにもアップすることにしました。


みゆ紀さん

おはようございます。

毎朝、バックナンバーの送信をありがとうございます!

今朝の回の、王子ホテルのお話は心が洗われ、

旦那さんとの件は面白くて、読み直してしまいました ^o^

これからも楽しみにしています。


佳い一日を🌈





元々、「通勤途中にフリーペーパーR25を読んで笑っている会社員の体」がコンセプトで、

メルマガを始めました。

クスっと笑って、一日始まっていただけると、幸いです。

今から、10年くらい前の話になります。





彩どり師の仕業便り vol.27 ~二人の王子~2015.3.21



お読みくださり、ありがとうございます。

彩で心と体の衣替えをする彩どり師、関みゆ紀です。



春です。

街中に「黒いスーツ」を着た新社会人たちが溢れ出す季節です。

黒にも表情があります。

赤墨には、湧き出る想いがあり、

青墨には、秘めたる想いがあり、

濡烏には、艶やかなる美しさがあります。

希望と不安の中で、

彼らが黒にどんな表情を付けていくのか、楽しみなところです。



誰にも等しく訪れる、夜の闇の中にも、様々な表情があります。



まだ会社員だった5年くらい前の話です。

その日の帰りも23時過ぎ。

星空の綺麗な晩でありながら、

毎夜続く激務で、私の心は、星が輝くどころか真っ暗闇。

いつまでこの暗黒の世界は続くのか・・・。

クタクタになりながら、

品川駅でJRから京浜急行に乗り換えようとしていると、

こんな光景を見かけました。



「王子?王子は、京浜東北線だから3,4番線!」



二十歳前後らしき女性と駅員さんが、大声を出しながら、

やり取りをしています。



そばに近づいてみると中国人の女性らしく、

彼女も必死に訪ね、駅員さんも必死に答えているのですが、

英語と中国語と日本語のカオス状態で、双方全く通じていません。



京浜東北のホームに連れていくだけか?と軽く思い、

「私が連れて行ってあげますよ。」と声を掛けてみました。



小柄で細身で小顔。

とても整った顔立ちをしているかわいい姑娘(クーニャン)。

安堵した表情で私を見つめる姑娘を引き連れ、

京浜東北線のホームの階段へ降りようとすると、

必死になって違うと訴えてきます。



あ、まずい・・・。

簡単な事じゃなかった・・・。

安請け合いするんじゃなかったなぁと後悔しはじめました。



姑娘が手にしている紙を見ると、「王子hotel」と書いてありました。

必死に説明した跡が見受けられ、文字が少し震えていました。



「ワンズ、ワンズ!」



とにかくこのフレーズを繰り返す姑娘。



あ!なるほど、「オウジ」は、中国語読みでは「ワンズ」

そういや王監督も、

長島監督から「ワンちゃん、ワンちゃん」って呼ばれてたなどと、

一人得心しました。



人間、後々何が役立つかはわからないものです。

私・・・高校生の時、「月間ジャイアンツ」買い続けててよかった・・・

初めてそう思いました。



・・・話が反れました。



どうやら王子に行きたいのではないらしく、

今日泊まるホテルに行きたいらしいというのがわかりました。



品川駅の外に出たいのだけど、

その肝心の王子HOTELの住所も電話番号もわからず途方に暮れていたらしく、

片言の英語と身振り手振りで理解した私は、

姑娘と一緒に改札の外に出てみました。

品川近辺の案内板を見て、必死に「王子」の文字を探す私と姑娘。

しかし、そこには見当たりません。



ふと、氣づくと地図の隣には、

写真付きのメインホテル案内がいくつか出ていました。

姑娘に声をかけ、目で追っていると、飛び込んできた文字が!!



「PRINCE HOTEL」



PRINCE=王子



・・・点と点が線でつながって、私は大爆笑しました。

中国人の彼女にとっては、王子hotelだったのです。



「プリンスホテルだね!」



指を差して、姑娘と共に見上げると、嬉しそうな顔をして頷きました。



品川駅前に高く聳え立ち、

夜空に燦然と輝くPRINCE HOTELの文字。

夜空の王子様は、闇の中を、青白い星の如く光り輝いています。



ホテルへ一人で行けるかどうか尋ねてみると、

不安そうな顔をして首を横に振ったので、

私は姑娘をホテルへ送り届けるため、歩き出しました。



何しろ、言葉が通じないもの同士、

一緒に歩いていると間がもちません。

何となくポケットに入っていたクロレッツを取り出して、

姑娘に渡してみました。



姑娘はニッコリ微笑んでくれました。

その笑顔だけで、今日の疲れも吹っ飛びます。



どうして日本にやってきたのだろう。

とても美しく、そして、目がキラキラしてる。

星みたいに。



二人でクロレッツを噛みながら、

品川駅前の横断歩道を黙々と歩いていきます。

フロントまで送り届けて、大丈夫か聞くと、

とても嬉しそうな顔をして頷いてくれました。

そして私は、何だか名残惜しいのと安堵の氣持ちで手を振って、

ホテルを背にして歩き始めました。

会うはずもない二人が、何故か出会った夜。

いつも同じ夜が続くわけじゃないんだよね。

あの時、彼女に声を掛けなければ、

こんな楽しい氣持ちになることもなかったでしょう。

思い切って声を掛けて良かった。

私の闇は、「王子」のお蔭で、星を取り戻したのでした。



さあ、うちに帰ろう。



京急川崎駅で普通電車に乗り換え、車内を見渡してみると、

同じく残業帰りの、夫がいました。



驚かしてやる・・・。



急激に込み上げるドス黒い氣持ち。

一氣に緊張感が走りました。

「ぬくい氣持ち」は横へ置き、臨戦態勢です。



今宵は、何と忙しい夜でしょう。

しかしながら、どんな時でも能面顔の、

夫の顔を崩してやる千載一遇のチャンスがやってきました。



夫はドアの前に立ち、本を読んでいます。



氣づかれないように、息を潜めていて、

そっと近くの座席に座り、氣配を伺います。

あ、こっちを向いた。ひょっとしたら氣づいたかも知れない。

何と声を掛けようか。



氣づけば、きっと向こうも何か仕掛けてくるに違いない。

僅か一駅、人知れず行われる3分の攻防戦・・・。

そして八丁畷駅に着くと、夫は猛スピードで改札を抜けて行きました。



氣づかれたのか?!



慌ててヒールの音を立てながら10mほど追いかけると、

無表情でクルっと夫が振り返りました。



「ねーねー、ひょっとして、電車の中で氣づいた?

それとも今、氣づいた?」




「いや、今、俺の視界に、

音を立てて『ガニ股』で歩く見覚えのある足が飛びこんできたので、

わかった。」




こっちの王子様は、いつも私に厳しいです。







さあ!今日も元氣にいってらっしゃい!!!



 

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