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女性セラピストが創るNPO「ハートを育てるプロジェクト」

悩む前に読む~リアルに綴る女性の人生~心と心を繋ぐメッセージ 

お腹の子の性別が「女の子」とわかって
飛び上がるような感情を抑えきれずにいる
「想定外」の夫の様子に
あっ気に取られる私。

その私の状態などどこ吹く風で
彼が口にした
もっともっと「想定外」な言葉とは?!


「俺、子どもの名前考えてたんだ」



・・・へ?


私の目は「点」になっていたと思います。



散々

「父親の責任が取れない」
「離婚して勝手に育てろ」
「俺は何もしない」
と言っていた人の口から出る言葉としてありえない!

私は退職後、
彼の会社の社会保険にすらいれてもらえず
自分で国民保険料を払っていたくらいです。


耳を疑う・・間もなく彼は続けます。


「俺はずっと女の子だと思っていたから
名前は「○○○」がいいと思う」


確かに素敵な名前でした。


彼はデザイナーなのですが

「仕事で某車メーカーの仕事をしていた時に
この車の名前からいいなって思ってさ

で、ひらがな3文字なんだよ。

漢字じゃなくって。

何でかって言うと
(誰も理由なんて聞いていません・・)

漢字だと意味合いが出てくるだろ?
だから
そうすると親の願いを感じちゃって
プレッシャーになるといけない。
親の思いから自由になってもらいたくって
ひらがななんだよ~

でさ、
(まだ続きます・・)

・他にない名前
(確かに聞いたことはありません)
・音が女の子らしい
(確かに女のらしいかわいい音です)
・未来を感じさせる
(確かに「みらい」の音のうち2文字入っています)

っていうのを合わせてもいるんだ。」


へーそうなんだ・・
それって
子どもが生まれてくるのを楽しみにしているって
言わないかな?

と内心思いましたが
恍惚と言い放つ彼にそんな現実的なことを言うと
彼の世界に立ち入るようなのでやめました。


彼を見ていてわかりました。

どうも、
ゲームのキャラクターに名前をつけるような感覚みたいです。
自分の子どもを待ち望んで付けたというよりも
自分のキャラクターに思いを込めて付けた名前。

彼は結局は
自分の(妄想の)世界に使える部分だけを
楽しんでいる。


ここに私の意見なんて差しはさんだら
世界が崩れるからまたパニックになるだけ。
黙って聞いていました。


でも

例え、
彼が父親としての感覚があってのことでなくっても
子どもにとっては
自分の父親が思いを込めて付けてくれた名前です。

よーーーく彼の言うことを聞こう!と思いました。
そして、
「パパからの最高の贈り物だね!」と
子どもに名前について話してあげようと思いました。


ウケたのは、
名前について饒舌に語った後、
ポツリと・・


「でも字画がいいかはわからないんだけど」


へ~、こういう常識はあるんだ。


彼にしたら上出来だな!と思いました(笑)。



その4か月後、無事に出産。


子どもが生まれてからの1年間は
彼は非常にがんばってくれました。
自分なりに父親像を作って
まるでゲームのロールプレイみたいに
「ムリしてるな」という感じでしたが
それでも彼なりに父親をがんばっていました。


ですが、
やっぱりムリはムリ。

伸びたゴムが一気にはじけ切れるように
平和な3人家族にまたもや晴天の霹靂が・・

父方の実家は私の生家。

懐かしい田園風景の中で
出産までの1カ月を
愛犬とともに過ごす。

彼に気を使う必要もないし
彼との切迫した状況を
これっぽっちも知らない父と後妻さん、
気楽でした。


私は父の体質を受け継いでか
肝機能の数値「γGTP」が
寝不足やかぜ、ストレスで
急激に数値が高くなるのですが

この1カ月の間の数値は
それまで数年でみることのなかった
普通の数値になっていました。

血液検査で自分の状態がわかる
ある意味、わかりやすい人間です(笑)


朝晩の犬の散歩中に同じように散歩する
私の同級生のお母さん、お父さんが
私のお腹にあたたかい言葉を掛けてくれる。

「大事にしなせね~」

新潟弁で「大事にしなさいね~」^^


最高の"胎教"でした。
あったかい田舎の言葉に癒されました。
セラピーこそ最高の胎教だなとこの時実感。


夫の「里帰りしろ」に
正直嫌だったのですが

思いがけずいいことばかりで
今までの苦労が報われるようでした。

「受け入れてみるもんだな」


私は世間体を気にする。
その世間体や常識に
自分を不自由にすることもありましたが
でも自分の軽はずみな行動にとって
よいブレーキにもなっていました。

彼は、先に自分の欲求が優先される。

私とは真逆でした。


「面白いな~」


だって、もしあの時
私が彼の言う通りに
子どももあきらめて離婚もしていたら・・

会社の人にどう思われ
親からもどう思われるか
私に一生恨まれるかもしれない。

世間の目からしたら
冷酷なひどい人という
レッテルを張られても仕方ない言動を
しているにもかかわらず


そんな世間体や常識より
「今自分がこうしたい!」
という欲求が先行する。


彼について面白い点はまだありました。


妊娠6カ月ほどの時に
お腹の子どもの性別が「女の子」だと分かった時


いつもは検診を終えて
帰宅した夫にわざわざそのことを
報告などしませんでしたが

さすがに性別がわかったとなると
その反応はいかに?
試してみようと思いました。


「今日性別わかったの」

と帰宅後すぐに自室にこもろうとする夫に
それだけ言うと私は寝室に戻りました。


しばらく何もありませんでしたが、

寝室の隣のリビングの扉が開く音がして
夫が入って来ました。

テレビの音をわざと大きくして
その音に反応してそちらに来てもらいたい様子です。
(面倒な男だな)


寝室から出てきた私は
リビングの椅子に腰掛けました。
夫も正面の椅子にやってきて

「どうだった?」

「なにが?」
と意地悪な答え方をしてもよかったのですが
ここでこじらせずに彼の反応を見るのが目的!

素直に

「女の子だったよ」

と私の答えを聞くと
彼の顔が紅潮したのがわかりました。


「当たり前だ(女の子のはずだ)」

という意味不明なことを言いました。


自分はずっと女の子だと思っていたんだ、
という自分の予言がまるで当たったような
勝ち誇った表情をされたのは
私の想定外でした(笑)


そしてもっと想定外の言葉が続くんです!

「あなたのために~」

を決まり文句のように心の中で言いながらの言動。

これが効果あってか
彼が落ち着き始めました。

最終的には
「子どもの顔を見てから離婚については決める」
ところまでいきつきました。


子どもを穏やかな状態で産めれば良かったので
離婚する・しないはもうどうでもよかった、

逆に、子どものことと彼のことも考えると
離婚したほうが良いと思っていました。


子どもにとって有利な離婚をするために
私は「あなた(彼)のために~」を言い続けました。


不思議だったのが、

この「あなたのために~」

を呪文のように心の中で唱えるようになってから
私の中に新しい意識が芽生えました。

それは

「あなたが私にこうさせている」

という意識。


人間関係で悩む人は多いです。


相手が悪いのははっきりしているけれど
それに対してスッキリした気持ちになれない。

相手が悪いと思ってしまえば
言動にきっぱりしたものが出てきて
自分はそれで気楽なはずが

どこかで

「私も悪いのかも・・」

という気おくれが出て
罪悪感にすらなっている。


夫のひどい借金やDVで離婚した女性の多くが
まだ根底に「自分が悪いかもしれない」という
罪悪感を持っています。

夫のいない新しいスタートを切っていながら
夫を思い出し怒ったり悲しんだりモンモンとする。

もう新しい生活なのに
わざわざ思い出して苦しい思いをしている。


そういう方たちを見ていると

離婚前に、自分を完全に正当化できず、
結局いまだに「罪悪感」から逃れられない。

夫を思いだすのは
この「罪悪感」があるのは夫のせいだと思うから。

夫がこの「罪悪感」を自分にもたらした元凶だと思う。

そうすると
「罪悪感」がある限り、夫を思い出し続ける。


私は、

私が彼に対する気持ちが完全に冷え切ったのも

―彼が私にそうさせた

私が彼に優しい言葉を掛けたとしても心にもないことで
あくまでも私と子どものその後の幸せのため

これも
―彼が私にそうさせた


自然とこう思えるようになりました。


「あなたのために~」から

「あなたが私をそうさせている」という
新しい意識が芽生え

私はやりたくもないけれど
彼がそれを望んでいるんだから仕方がない

という
彼へのある種の「愛」と
自分は「正しい」という
意識を持つことができました。