書名 私たちはなぜこんなに貧しくなったのか
著者 荻原博子
発行 文藝春秋
021年8月25日 第1刷
年収が下がっているのに社会保障費が上がり、可処分所得が下がっている理由を
巷の経済ジャーナリストがどのように分析しているのか知りたくて手に取りました。
政治と経済との関係を生活者目線で書かれているので、表現もわかりやすいです。
世襲的な政治(おぼっちゃまの利己主義)と官僚の劣化(受験戦争に勝っての利己主義)により国の将来を考えていないことが全ての原因のようです。
総選挙もありますので、今までの政治が産んだ「平成」「昭和」を見直したい方にお勧めの本です。
著者紹介 巻末より
1954年(昭和29年)、長野県生まれ。経済ジャーナリスト。大学卒業後、経済事務所勤務を経て独立。生活者の視点から経済の仕組みを解説する第一人者として活躍している。著書に、『「郵便局」が破綻する』、『最強の相続』、『10年後破綻する人、幸福な人』、『投資なんか、おやめなさい』などがある。
目次
はじめに
第1章 危うくなった年金
粉飾?「年金2倍以上あげます」4つのカラクリ
「公的年金」は、本当に払った額以上にもらえるのか?/
誰もがわかる、4つの数字かさ上げの カラクリ/
実際よりも数字重視で「架空の世帯」を作り上げた/
「厚生年金法」など無視で、
無理ふり構わぬ「年金」のかさ上げ/
「改革」のたびに悪化している現状には目をつぶる
「昭和」の”大盤振る舞い”のツケが、「平成」の”痛み”になる
「平成」を揺るがした「老後2000万円問題」/
日本の年金は、はじめは「衝立方式」だった/
「積立方式」はインフレに勝てない!?/
「積立方式」から「賦課方式」に変え、
「金のなる木」を手に入れる/
田中角栄が作り出した「財政投融資」を使った
「伏魔殿」/
「1万円年金」から「13万円年金」へ/
「グリーンピア」という、厚生官僚の天下り先/
一般職員の中にも、年金の”無駄遣い”が蔓延する/
発想の転換? 救済策に見えない「制度改革」/
会計は別々の「国民年金」と「厚生年金」/
年金制度は、なぜ複雑なのか/
非正規を動員して「厚生年金」を支える
年金「100年安心」、15年目の驚きの真実
突然のように対応を迫られた、
「少子高齢化」という年金の壁/
「100年安心年金」の4年前に、「50年安心年金」/
保険料は上がり続けるが、
物価が上がれば「年金」はカットされる/
厚労省役人のインチキ/
「財政検証」を、むずかしく高度化させて「煙に巻く」/
令和で、いきなり「ちゃぶ台返し」された
「100年安心」!
第2章 30年間、納税者を騙し続けた「消費税」
「消費税」導入で、財務省が用意した「アメ」と「鞭」
日本の消費税は「欠陥」を抱えてスタートした/
消費税導入に失敗し続けた、大蔵省20年の黒歴史/
2度目の挫折は、
「おタカさん」の「ダメなものは、ダメ!」/
ハードルを下げ、
「アメ玉」を用意して臨んだ3度目のチャレンジ/
「消費税」はお産と同じ、小さく生んで大きく育てる/
「免税」という、事業者がもらえる「消費税」/
「簡易課税」という消費税のオマケ/
事業者の懐に入った2兆円の「消費税」/
「インボイス方式」で、「アメ玉」を取り上げる/
「零細事業者に、「益税」を手に自滅するか、
手放して生き残るかを選ばせる/
「益税」でも儲かっていない可能性がある零細事業者/
インボイスという「伝家の宝刀」で、消費税を上げていく?
明暗分けた、輸出業者と医療従事者
「輸出戻し税」で、大企業が潤う?/
「輸出還付金」で赤字税務署が続出!/
各社で払った「消費税」を、
最終的に輸出する会社が全部もらう仕組み/
「下請け叩き」で、「消費税」が多くもらえる!?/
トランプが目の敵にした「消費税」の「輸出還付金」
病院の経営赤字に追い打ちをかける「消費税増税」
「平成」の格差を増長した「消費税」
「法人税」を減税しても、国際競争力は下がるばかり/
富める人は、より豊かになり、格差が広がった平成時代/
平成で起きたのは、「トリクルダウン」ではなく、
「富の吸い上げ」/
誰も聞いていなかった、日本の国際公約/IMFを
外圧に使い、消費税アップを狙ってきた財務省/
実は、「消費財」以外にも、
平成日本は増税のオンパレードだった/
政府の前に立ちはだかった「党税調」の厚い壁/
「消費税」導入のドン山中氏を始め、重鎮が次々に他界
第3章 なぜ、みんな「シティバンク」に騙されたのか?
「金融鎖国」を打ち破った平成の黒船「シティバンク」
本丸落城一歩手前で火がついた「
シティバンク」の快進撃/
魅力的だった「黄金の国ジャパン」/
4兆円の多くは利益率の高い「外貨預金」/
「シティバンク」のアジア統括は元JTBの社員だった/
みんなが行列を作った
「最大2%金利上乗せキャンペーン」/
断トツに低い(?)、「シティバンク」の金利の謎/
銀行は、「平成」のはじめまで
国の統制下にあった!?/
「同一金利」という国策を逆手に取った「シティバンク」/
銀行では、”MOF担”が出世した/
「捏造」としか思えない、「シティバンク」への称賛記事/
広告のカラクリを読み解ける人は、ほぼいない/
欲しい時に欲しいだけ、
預金が集められるのは「シティバンク」だけ/
日本の金持ちを「カモ」にし放題で、
最後は日本から撤退する/
呆れ返る、3度の業務停止命令/
「シティバンク」に代わり、
日本の銀行が「金融海賊」になる/
ソニー「盛田昭夫」が見た、モノづくりを忘れたアメリカ
世界を震撼させた「ブラックマンデー」「アジア通貨危機」
「ITバブル」「リーマンショック」
アメリカを悩ませた、「財政赤字」と「貿易赤字」/
失敗した「元祖アベノミクス」?とプラザ合意/
ソロスが負けてダリオが勝った/
「アベノミクス」では1000億円を
稼ぎ出したジョージソロス/
「冷戦」が終結し、マネーの大海を
「ヘッジファンド」が跋扈する/
「ヘッジファンド」の群れに狙い撃ちされた、
タイのバーツ/
IMFによる改革で、
韓国は「ミニ・アメリカ」になった?/
韓国では、急激なインフレなのに
「預金」が強かった!?/
巨大ヘッジファンドの破綻で、あわや世界恐慌/
「平成元年」は、世界的には「インターネット元年」/
アメリカ同時多発テロで、
株価も同時に崩れ落ちる/
金融機関にとって「金の卵」だった、
サブプライムローン/
金融工学が編み出した、「証券化」と
「レバレッジ」という魔法の杖/
実態がわからなくなってしまった
「サブプライムローン」という毒/
本家の「シティバンク」は、
日本の国家予算の2倍の損失に/
「金融海賊」の時代が終わり、GAFAMの時代がやってきた
第4章 日本が「劣化」した平成という時代
「平成」は、昭和天皇の崩御と
「第二の真珠湾攻撃」で始まった/
バブル期は大蔵省の絶頂期だった/銀行が、
個人の犯罪を組織ぐるみで隠蔽する/
「護送船団」維持のため、
犯罪に手を染めた「大蔵省」/
アメリカでの免許を剥奪され、追放された大和銀行/
「預金封鎖」という驚天動地の政策を捻り出した「
大蔵省」/「護送船団方式」で、間接金融を支える/
「プラザ合意」の円高に、「大蔵省」が防波堤/
円高不況を、急雨撃な金利引き下げで乗り越える/
ルイ・ヴィトンのバックは、OLのランドセル/
自由化に舵を切りきれなかった「大蔵省」/
他行への競争心から、無意味な「最速ATM」に
無駄金を使う/銀行が、「どんぶり勘定」だった!?/
情報公開の法定化は、なんと平成10年!/
「土地」という「物差し」から、
脱しきれなかった日本の銀行/
「時価会計」が、資産や土地下落に拍車をかける/
「株式持ち合い」の崩壊で、日本企業が買いまくられる/
「株式もちあい」の解消で、外資系企業は大喜び/
「ノーパンしゃぶしゃぶ」で息の根を
止められた「大蔵省」と「護送船団」
「不良債権処理」という罠
いきなり4割に目減りした「ノムラ1兆円ファンド」/
小泉旋風で、自民党の危機を救う/
「不良債権処理」で、「貸し渋り」
「貸し剥がし」が増える理由/
「金融検査マニュアル」を中小零細企業にも適用/
なぜ、黒字倒産が多発したのか/
中小企業を追い詰めた「貸し渋り」、「貸し剥がし」
内向きになってしまった「財務省」
政権に忖度し、「公文書偽造」で出世する/
職員が自責の念で自殺しても、大臣は居座り、
局長は昇進/
「アベノミクス」の成果には、多くのマスコミが
口をつぐんだ/
「アベノミクス」は、実は「アベのラック」だった?/
雇用は、なぜ改善したのか/
「令和」に大きな禍根を残す「移民問題」/
「異次元」から帰ってこられなくなった「金融政策」/
「黒田バズーカ」は「時限爆弾」となるのか?
第5章 日本の未来は、どうなるのか
「昭和」は輝いていたのか/「朝鮮戦争」で、
日本は高度成長のきっかけをつかんだ/
「昭和」の日本は、世界で最も成功した
社会主義国だった/
全員が、上を目指せた「昭和」の時代/
「昭和」の会社は、「カンパニー」ではなく
「コミュニティー」だった/
日本の「企業戦士」はなぜ24時間働けたのか/
方向転換できなかった日本社会/
「平成」で、「上りエスカレーター」が
「下り」に転じた/
「平成」に、一気に増えた国の借金/
「上り」と「下り」の世代間ギャップ/
50代は、7世帯に1世帯が貯蓄ゼロ/現実的で、
リスクを避ける今の20代/
「5G」と「IoT」で、生活は様変わりする/
いま必要なのは、「ガラパゴス政府」
「ガラパゴス企業」が淘汰されること
あとがき