毒親に悩んでいる方・実母のことを「嫌い、憎い」と思ってしまう方のためのカウンセラー 加藤菜々です^^
ランドセルだって、勉強机だって、文房具だって、服だって、
母に選ばれるのはいやだった。
自分が好きなものを、選びたかった。
でも、不思議なことに、母が選んだものは、飽きが来ず、長く使えるもので、
最終的には私は気に入ってしまうものだった。
「お母さんのこと、好きじゃない。
けんかばっかり。
でもやっぱり、お母さんの言うとおりにしていると、いい結果を生んでいるような気がする。
《習い事だっていっぱい行かされていたけど》 、それがあったからこそ、私はきっと、進学校に入れたんだ。」
そんなふうに、ずっとずっと、思ってた。
いい高校をでて、ぎりぎりで国立大学に現役で受かって、周りから「すごいね」といわれるのは、
母のおかげだって、思ってた。
私は「すごいね」っていってもらっても、そんなにうれしくなかった。
母が喜んでくれれば、それでいいって思ってた。
「今度の彼のこと、お母さん気に入ってくれるかな・・・
彼は男ばっかりの兄弟の一番上だ・・・
次男じゃない。
でも、わたしより、頭がいいから、きっと大丈夫だよね。
お母さんが気に入ってくれないと、意味がないから、まずそこをクリアにしないと。」
好きな人ができると、彼ができると、いつも真っ先に考えてしまっていた母のこと。
「私が好きになった人を、お母さんは気に入ってくれるだろうか」
母に気に入ってもらわければ、私は彼とのデートに気分よくでかけられない。
母に気に入られない相手との恋愛ほど、苦痛なものはない・・・
無理やり別れさせられた恋愛もあった。
あんな思いはもうこりごり、
母にも気に入ってもらえる、幸せな恋愛をしたい。
そう、母さえ気に入ってくれれば、その恋愛はうまくいくの。
だから、できるだけ、母が気に入ってくれる人を選ばないと・・・
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ずっと気づかなかった、母の呪縛。
母が喜ぶことが、
母が望むようにすることが、
最大の親孝行なんだって、思っていた。
ずっと、気づかなかった。
私は、母の思い通りになる、ただのお人形さんだったんだ って。