過去に囚われるなら、過去を書き換えてしまえばいいのではないかと思います。
前提となるのは、クリプキ の可能世界意味論(※1)と、それを批判的に発展させたT理論における可能世界の議論です。
未来も現状も過去も無数に可能世界があることが想定できて、また未来の可能世界は選択して移動することができます。それをゴール設定と呼び、また移動を可能にするのが「知識」です。
あるいは量子論のメンブレン理論の世界観であるマルチユニバース(映画だとマルチバース)もそれと重なります。(※2)
哲学的にも物理学的にも、世界は複数あり、自分も複数いることが解き明かされて映画などのコンテンツを通じて人口に膾炙しつつあります。
基本的に僕たちは未来に働きかけることをメインとし、ゴール設定においては過去は一切関係ないとされており、愚直にそれを実践しています。
その一方でどうしても過去に引っ張られて考えたり評価してしまう自分がいます。常識や洗脳、あるいはトラウマのような強い情動記憶に引っ張られて認知を歪めて現状や未来を評価してしまうケースが多々あります。
それによって自分を不当に低く見積もり、ゴールも小さく慎ましいものにしてしまい、結果何も変わらず変わらない日常が続いてしまいます。
僕たちはそこから逃れたいと思います。
ではどうすればいいか?
シンプルに、過去を書き換えればいいのです。もちろん本家の気功を通じて。
前回の記事で紹介したのが、心理学でいうタイムラインを引いて、0歳の生まれたての自分(の可能世界)にお気に入りの気功技術や理論の風景伝授を行って、過去を書き換えてしまいましょう。
・生まれながらに気功技術「熱」を使える状態
・生まれながらに「美肌クリーム」を使える状態
・生まれながらに鼻呼吸ができている状態
・生まれてからこれまでずっと冷水シャワーを浴びてきた状態
・生まれたときから「洗脳原論」をすでに十年以上読み込んでいる状態
などなど、自分がすでにホメオスタシスになっていて当たり前だと思っていることも、過去の自分からすればあり得ないことです。その気功技術なり情報なりを、例えば0歳の自分に伝授してみましょう。
かなり強烈に現状にフィードバックされます。クラクラきたり、洗脳から解き放たれたり、身体がゆるんだり、鼻呼吸が楽になったり、気が膨大に手のひらから出るようになります。
なぜ0歳かというと、そのときに伝授しておけばそのまま全可能世界に行き渡るからです。ナチュラルボーンでそれらが使えて理解している状態になれば、そのまま成長できます。
また先日セッションで風景伝授した受講生からは、「洗脳原論」が読みやすくなったとフィードバックをいただきました。その調子で読みふけると、自分に取って新しい理解に至れると思います。
ただ問題となるのはやはりリアリティです。気功技術の伝授も風景伝授も、自分にとって確かな手触りがないとうまくいきません。
端的に言えば、自分が好きで良く使っている気功技術なり繰り返し学んでいる理論の風景でないと、臨場感が出ないのでほとんど意味がありません。
もちろんそこに介入してお手伝いするのがヒーリングのパーソナル・セッションやセミナーだったりします(宣伝)。
それはさておき、過去の書き換えです。
書き換えるといっても過去の自分の失敗やトラウマそれ自体をなくすことはできません。
なぜなら「無」の臨場感は、よほどの高僧で瞑想に長けていなければわからないからです。おそらく脳の機能的に、なくそうとすればするほどより強まっていくかもしれません。
でもその過去に自分や、あるいはヒーラーが持っている技術なり理論の風景を伝授し、情報を付与することはできます。
僕も含めて誰もが何かしらを学んだときに、その嬉しさと同時に、「これをもっと前から知っていればなあ」と思うでしょう。それを気功を通じて実現して、過去を書き換えていきましょう。
そうすることで方法や理論を知らなくて煩悶している過去の可能世界の自分を救い、癒すことができます。そしてその癒しは現状の自分にも強烈にフィードバックされます。
そのようにして心身を楽に解放し、過去に囚われず、まっすぐゴールだけを見つめていきましょう。
それがTMヒーリングです。あ、今適当に名付けましたw
パーソナル・セッションではそのお手伝いをして参ります!
癒しといっても様々なものがあると思いますが、理論を理解し技術を実装することが最大の癒しだと僕は考えています。時空を超えて、過去の自分にそれらを授けていきましょう。
そしてその結果として、現状の自分を大きく変え、そして未来も変えていきましょう!!
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【脚注】
(※1)
クリプキの可能世界意味論については、本家の過去記事の記述が圧倒的な圧縮度でまとまっています。
可能世界論はかなりシンプルです(多分)。
・まず複数の世界を考えます。それを可能世界と呼びます。
イメージしづらい場合は複数の集合を考えます。
もしくは泡がたくさんあるのをイメージします(というか僕はそうしています)。
・それらのたくさんある可能世界の1つを「現実世界」と呼びます。
・それぞれの可能世界で論理式は真理値を持ちます(もちろんその真理値は同じでも異なっていても構いません)。
余談ながら僕は可能世界というと風船や泡がプクプク浮かんでいるイメージがあります。
シャボン玉でもいいかもしれません。
そして、このシャボン玉同士を結ぶ線が存在します。
それを到達可能性と言います。accessibilityです。アクセス可能性ですね。
以上が可能世界意味論の仕込みの部分です。前提です。
ざっくり言えば、いくつもの世界(泡)があり、それは可能世界と呼ばれ、そのうちの1つが現実世界と呼ばれる。
そして、泡同士は線で結ばれていて(関係があり)、それを到達可能性と言う。
泡と関係です。点と線のようなものです。
で、様相論理学を考えます。
それぞれの泡の中における□A、◇Aの真偽を、こう考えます。
□は必然性、◇ば可能性です。
余談ですが、論理記号の覚え方を考えましょう。
□と◇は似ているので、ルービック・キューブなどをイメージします。サイコロでもOKです。
サイコロが□だったり、◇であったりします。
そして□は安定しているので必然的な感じがするので「必然性」、それに対して◇はこけてしまいそうな可能性があるので「可能性」と覚えます。
可能世界の記号はWorldの頭文字を取ってwとします。
ちなみに命題の記号はPropositionsの頭文字でPと書き、自然数の記号はNatural Numberの頭文字を取ってNです。
で、結論です。
シンタックスで「可能世界wにおいて□Aが真」とは何かと言えば、クリプキに言わせればこのような意味を持ちます。
すなわち、「wから到達可能なすべての可能世界においてAが真」
逆に、シンタックスで「可能世界wにおいて◇Aが真」とはクリプキに言わせれば、「wから到達可能な可能世界のうちどれかにおいてAが真」です。
これはかなり画期的です。
必然的とか、可能と言われても意味がよく分かりません(だからシンタックスなのですが)。ちょっとぼんやりとします。
その点、クリプキのやり方はシンプルで素晴らしいものです。
「到達可能なすべての世界でその命題が真」なら、必然的であり、「到達可能なすべての世界のうちのいずれかでその命題が真」なら「可能」というのは分かりやすいと言えます。問題をスライドさせて、きちんと明確にした印象です。
そして、この意味論をつらつらと眺めると、ふと述語論理学を思い出します。
述語論理学で追加された記号はAllとExistでした。「すべての~は~だ」と「~がある(いる)」が追加されました。
ちなみに古典論理学の命題論理学では4つの結合子を観ました。and, or, not, if-thenしかありません。
述語論理学になって、2つ増えただけです。
様相論理学も同様です。可能世界wから到達可能な可能世界のうち、「すべて」か「どれかにおいて」Aが真です。述語論理学と似ています。
このシンプルな意味論によって、様相論理学は1つの意味論に収斂されました。
これがクリプキの偉業です。恐るべしです。
クリプキは論理学に意味を持ち込んだのか? 2013年05月22日(「まといのば」本家ブログより引用)
(※2)
苫米地 ただし、ここで勘違いしてほしくないのは、未来ってひとつじゃないからね。可能性があること全部を未来という。それがメンブレン理論、可能世界論ね。要するにメンブレン理論だったら、プランク時間h、10のマイナス44乗。また、プランク距離10のマイナス34乗mの1兆分の1×1兆分の1×10億分の1mの短い長さの膜が隔てて、それぞれ可能世界がいっぱいありますよってこと。だから、可能性のある世界は全部存在している。だけど、どれが選ばれるかはわかりませんけどっていうのがマルチユニバースの発想。だから、未来を引き寄せるとはたくさんある宇宙の中から自分がほしい宇宙が選ばれるように働きかけることになるわけだ。