個人的にショックなことが続きます。
ひとつは最近我々が依拠している理論の第二世代（一番新しいのは第三世代）に当たるものを解説した音声を聞き返していたのですが、その実装方法が第三世代のものとほとんど同じで（説明は第三世代の方がよりエレガントですが）、「あ、すでに語られていたんだ」と破顔一笑するとともに、それまで何回も聞いたはずなのに全く聞こえていなかったことにショックを受けました。
パラダイム・シフトというものを考えれば新しいパラダイムは過去のパラダイムを包摂してシフトしていくので当たり前といえば当たり前ですが、どうも口の中に苦味が広がります。
まあそれがわかる分だけ上がれたのかもしれません。師匠の「成長は螺旋状」という言葉を慰めにする他ありません。
※バチカンの螺旋階段（行ってみたい！）
c.f.ダンスを知らない人はダンスの規則を覚えて、それに合わせてからだを動かすのがむずかしいと思っている 2019年11月12日
（引用開始）
というか、どんな学問でも、どんな学びでも、やはり繰り返しは重要です。
だんだんと慣れていくことで、どんどん上達します。
同じことをしているようで、螺旋状に成長していくものです。
登山もそうですが、単調な右足左足を交互に出すうちに、気付いたら風景が大きく変わっていることに気付くのです。
（引用終了）
もうひとつショックだったのが、「まといのば」本家のブログの新しい方の記事で書かれていた「指差し確認」のワーク。一瞥したときは渦巻きだと思っていたのですが、本家主宰がお書きになられているように指でなぞっていくと、、、渦巻きではありませんでしたorz
人間は（あるいは僕は）本当に見ているフリをしているのだなと思わされました。
c.f.渦巻きの中心に向かって進みたければ、目で観たことを信じることを止めて、手触りだけが全てと心得る 2022年12月12日NEW !
（引用開始）
僕らは急いで考えてしまって、見た目に騙されます。
でも、ゆっくり考えているうちに寝てしまいます。
考えずに、手を動かすことです。
たとえば、、、、
（って、この例はこの先何百回と出すので、毎回同じようにやってくださいｗ）
この渦巻き状の図形が渦巻きかどうかを指差し確認します。
どこでも良いので、渦巻きの一端に手をおいて、なぞっていきます。何度も何度もなぞると実は渦巻き状ではなく、同心円であることが分かります。
僕らはこの道を歩けば、中心に到達できると思い込まされていて、いつまで歩いても中心からの距離は変わらないでいるのです。希望だけがあり、現実は絶望的です。
（だからワープするしかない）
これが指差し確認すれば、同心円だと分かります。でも目は騙され、直感は裏切るのです。
もしも色鉛筆を持って、指差し確認しながら色をつけていけばもっとくっきりするでしょう。
そのように色鉛筆を持って、文章も読解（Reading）したいのです。
そうすると指差し確認したかのように、綺麗に構造が見て取れるのです。
（引用終了）
聞いていなかったことも見えていなかったこともショックですが、そのショックが自分の思い込み（思い上がり）をぶっ壊してくれます。鎧や仮面が外れて本当の自分が現れます。その等身大のしょぼい自分を愛せるかどうかが、スタート地点に立てるか否かの分け目になります。
しょぼい自分でも愛して、偉大な先達たちをリスペクトし愛し、彼らを必死でコピーし理解することができれば、僕たちはひとつ上に上がっていくことができます。
また「まといのば」本家主宰はパウロや親鸞を例に徹底的にコピーすることで逆説的にオリジナルな自分が立ち現れるとおかきになられています。
c.f.イエスを徹底的にトレースしていたらパウロになり、法然をトレースしていたら親鸞になった 2014年12月29日
（引用開始）
パウロは徹底的にイエスをトレースすることで、イエスの完コピではなくパウロになりました。親鸞は師である法然に絶対的に帰依して、徹底的にトレースすることで法然のコピーではなく親鸞となりました。
恐れることなく大胆にコピーすると、パラドキシカルですが全く新しいオリジナルな（に見える）自分が立ち現れてきます。
我々は両親のDNAの減数分裂によるシャッフルによって生まれ、食事という高分子化合物をリミックスして身体を構成し、膨大なアイデアや情報をリミックスして思考を司っています。言語は２６文字からなるアルファベットの組み合わせ（リミックス）でしかありません。
リミックスという視点があれば、様々なことの見通しが明るくなります（多分）。
creativeというのはremixして面白いものを発見するということであり、creative（創造）ではないのです（創造は神様のお仕事ですｗ）。恐れずにコピーしましょう。コピーしているうちに「オリジナル」になります。
（引用終了）
なので僕たちは自らを愛し、自らを虚しくしてエゴが発火しないように躾、偉大な先達のコピー、トレースに勤しみましょう。そうすれば僕たちは自分の心身の状態もよくすることができますし、さらにその先の「オリジナル」という風景にアクセスするポテンシャルを得ることができます。
そのようにショックを受けてもっと真摯にコピー、トレース、パクリをやっていこうと思ったのと、これまた主宰のある伝統芸能の役者に対する評価を聞いていたら、不意に中華SF「三体」の一節のことを思い出しました。思い出したというよりも、僕にぶつかってきました。
それがこちら↓
「宇宙の忠実な地図を作ることを通じて自己を隠すことこそ、永遠へと到る唯一の道」（三体）
c.f.「宇宙の忠実な地図をつくることを通じて自己を隠すことこそ、永遠へと至る唯一の道」（三体） 2020年10月04日
偉大な先達の力を借り、彼らの業績をトレースすることで、「宇宙の忠実な地図を作ることを通じて自己を隠すこと」ができるでしょう。そしてそれは「永遠へと到る唯一の道」なのです。
そのためにはまず色々なショックを受けて、仮面や鎧を外し、等身大の自分になって、そんな自分を愛することからはじめていきましょう。
それを難しく思われるかもしれませんが、結構シンプルに為すことができます。今回も先ほど引用したような「まといのば」ブログで提供される様々なワークや課題を丁寧にやるだけでも、自分の思い込みや思い上がりは解除することができます。
僕たちの現状を変えるきっかけは、すでに目の前にたくさん転がっているのです。認識を改めて、それを一つずつ掴んでいき、自分の思い込みや思い上がり、あるいは洗脳を解除していきましょう。
大概の人が洗脳が完了したら変わらず終わっていく中で、そこを突き破って自分を変えていく道を選ぶのなら、工夫が必要です。その工夫が、提供されたワークを自分でもやってみることです。
そうすることで、僕たちはいまとは全く違う、でも本来の自分に根ざした偉大な存在になれるかもしれません。それを信じて、突き進んでいきましょう！
セミナーやセッションでそのお手伝いをしていきます！
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