文字が読めるという妄想を捨てることから文章読解は始まっていきます。自分が思っているよりも僕たちはバカで、それゆえに文字が読めていると悪い意味で勘違いしています。
その悪い勘違い、妄想を捨てることから、僕たちは文章読解を真に始めることができます。それができず自分が頭がいいと勘違いしているようなら、文字はいつまで経っても読めるようにならないでしょう。
というなかなか強烈なw出だしからチュータリング講座は始まりました。でもそれを謙虚に受け止めることができれば、僕たちは文字というテクノロジーを読み解き、そこに書かれたものを使って自分の心身を変えたり、ノウハウやスキルを手にしたり、確定した未来を覗くことができるようになります。
そのときに基礎となるのが、文章の構造を丁寧にとって読解する精読です。主語、述語、目的語と構造を分解して、丁寧に読み解くことです。学校教育でも英語の時間に精読をやったと思いますが、それと同じことを日本語でもやりましょう。
例えば昨日の講座ではこんな文章を紹介して、精読のワークをしました。
私たちは、私たちは学ばないということを私たちは学ばないということを自然とは学ばない
このなぞなぞのような文章を、丁寧に主語、述語、目的語と取っていくことで読解することができるようになります。
私たちは、(主語)(S)
私たちは学ばないということを私たちは学ばないということを(目的語)(O)
自然とは(副詞)(C)
学ばない(述語)(V)
英語にするなら、
We don't learn naturally that we don't learn that we don't learn.
でしょう。
これも同じように分解すると、
We (主語)(S)
don't learn(動詞)(V)
naturally(副詞)(C)
that we don't learn that we don't learn(目的語)(O)
ですね〜。日本語は「てにをは」がありますが、英語にはないですね。
こんな風に構造を分解して丁寧に読む作業を、精読といいます。これをある程度の期間訓練していけば、秒で文章の構造を取ることができるようになり、文字を読むスピードも上がっていきます。
いわゆる速読のテクニックは色々と使えます。しかし多くの人はまず文字がロクに読めてないので宝の持ち腐れになっているし、個人的に僕が大嫌いな「1日●冊読む」みたいな頭の悪さが丸出しの人たちのマウンティングに使われるので一度避けて通りたいと思います。
それよりも僕たちは丁寧に文字を読み精読して読解力をつけていきましょう。読解力がついてくると、いわゆる文章だけでなく、人の話も、映画も、ドラマも、漫画も、読み解くものだということがわかるようになります。
そうやって自力で読む能力がついたら、速読をやってもいいかなと思います。ただ基本は文字を丁寧に読むことであり、それを加速していくだけだということです。だから丁寧に読むという基本ができていなければ型なしになってしまいます。
場の様子を見ながら、様々なテクニックはまた紹介しようと思います。昨日は気功を文章読解に導入しようと思いましたが、少し早かったかもしれません。
とにかく最初は丁寧に一文を読みましょう。そのコツを昨日の講座では伝授できたかなと思います。
*講座の板書。字汚ねえなw
来年からはさらに文章読解に絞って講座や企画を展開していきたいと思います。文章読解に関するゴールは各々設定して欲しいですが、講座としてのゴールはこちらから設定したいと思います。
それは何かというと、天才たちのリレーをつないでいくということです。知の巨人たちの多くは孤高ではなく必ず共同体の流れにあり、学問の系譜を継ぎつつその学問を発展させてきました。
物理学ならアリストテレス、ニュートン、アインシュタイン、仏教なら社会、ツォンカパ、龍樹、キリスト教ならイエス、パウロ、アウグスティヌス、トマス・アクィナスなど、様々な天才たちが学問の共同体に入り、そこで頭角を現すに至りました。
そのリレーをつないでいく義務が、僕たち人類にはあるように思います。僕たちはパラダイムシフトを起こすような天才じゃないとは思いますが、それでも彼らを敬愛し、彼らの思想や思考に肉薄しわずかながら理解することができます。そして密教的にいえば、彼らの力を借りることもできます。
現世利益を得つつも、僕たちは次の世代にその天才たちの系譜をつなげていきましょう。次に現れるであろう天才が、その才を遺憾無く発揮できるようにその系譜を文章読解を通じて理解し脳内に保存し、紙でもwebでも残しておき、たまたまそれを読んだ誰かがまたつないでいくといった未来への縁起のネットワークを観るのです。
これまでも天才たちは人類を救ってきましたが、そこには彼らを育てるコミュニティ(想像の共同体含む)がありました。それを文章読解できる僕たちが維持し、次に天才が現れたときのための準備をしましょう。
また文章読解を鍛えていけば、同時代の天才たちの理解者にはなることができます。彼らは大概高すぎるIQゆえに孤独なので、常に理解者を求めています。彼らの理解者(友人)になりましょう。
クリストファー・ノーラン監督の『TENET』の見過ぎかもしれませんが、個人的に文章読解のテクノロジーを普及させることは、人類の未来を救うことにもなると思います。
*人類を救いましょう。必要なのはそのTENET(信念)だけです。
大げさかもしれませんが、もっと早く文章読解のテクノロジーを広めておけば、こんな世界的パニックにならなかったかもと思います。まあその多くの責任は実際には恐怖を煽りまくったマスメディアにあります。多くの人が騙されていたと気づき、多くのチャンスを失ってしまったと理解してしまったときに、マスメディアは火あぶりにされるのでしょう。
それはさておき、せっかく文章読解に取り組むなら、それくらいのスケールで取り組みましょう。すなわち、文字を読むことが自分を救い、誰かを救い、未来を救うのだという臨場感で、一文一文を丁寧に読むのです。その危機感が、文章読解をさらに加速させていきます。
文章読解でIQをあげて人生を楽なものに変えつつ、未来の人類を救うためにも読むという壮大な臨場感で目の前の文字を丁寧に読みましょう!
来月からルー・タイスの『アファメーション』を毎月読むクラスと、2月から様々な美味しい文章をつまみ食いするクラスの二つを開催していきたいと思います。それぞれゴリゴリと読み解いていきましょう!!
告知をお楽しみに!!