抑圧された本音や願望、コンプレックスをゴールや作品に昇華しよう！！

先日のゴール設定講座でも話題になったのが、ダークな欲望や隠したい恥ずかしい本音は、抑圧されているがゆえに早めに救い出してゴールや作品に昇華してあげなければならないということです。なぜなら「抑圧」されると人は鬱屈として来て自分の人生を呪い、次に他者をも呪うようになるからです。

もちろんそのような願望がないのならそれはそれでOKです。そういうのがないからといって引け目に感じないでください。

ただ仮にこのブログの文章を読んで自分のことを書かれているように感じたり、情動が発火したりした場合は、少し自分のことを見つめ直すいい機会かもしれません。おそらく最初は無意識の深いところ（このブログでいうシャドウ）にそれを押し込んでいるので見えにくいと思いますが、例えばこのブログで紹介しセミナーでレクチャーしている深い変性意識状態を生成したり、来月のゴール設定講座で開催する予定の明晰夢ができてくると、ふっと意識下にそれが上がってくることもあると思います。

あるいはヨガのレッスンを受けたり自分で取り組む中で最後に死体のポーズをしているときにそれがふと思いがけずに意識に上がることもあるでしょう。

＊できればかたわらにメモを置きましょう。

もし仮にそれらが見つかったとしたら、それを忘れないうちにメモに取るか、それが難しい状況なら脳に刻み込んで忘れないようにしましょう。その隠された本音が、新しいゴールを生み出すヒントとなります。

それが例えば男性の場合に限られるかもしれませんが、母親への無垢なまでの愛情でもいいのです。社会でそれはマザコンとそしられるかもしれませんが、上手くそのピュアさや無垢さを昇華することで、ゴールや作品に変えることができます。

先日のセミナーで紹介したのが、例えば北野武さんの映画作品がそれに当たると僕は考えます。彼はマザコンを自称しているので差し支えないと思いますし、動画として記録に残っている御母堂の北野さきさんが荼毘に付された際のインタビューで、人目をはばからず、それこそ子どものように泣いている様子は、彼の痛切なまでの母親への思慕の念と無垢な愛情を感じさせます。本当に迷子になった男の子のように、彼は泣くのです。

彼の作品は数多くあるので一概に言えないのですが、例えば『菊次郎の夏』なんかはその母親への純粋過ぎる思慕の念と、自分の気持ちに従って生きてしまう無垢さが作品として昇華されているように僕には思います。

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怖いくらいの無垢さが、北野映画には散りばめられていると思います。映画『ソナチネ』でも無垢に人を殺めますし、彼を世界のキタノへと変貌を遂げたさせた『HANA-BI』なんかは母親への無垢な愛情を病弱な妻への愛へとパラフレーズして作品へと昇華させているように僕には思います。

その無垢さは、気に入らねえ奴は殴るといったガキ大将的な暴力と、女性への世間からすると歪な形の愛情で見て取ることができます。それは普通では受け入れない欲望・本音です。

だからこそ世界はその建前を取っ払った本音を見事に作品に変えたがゆえに、彼を称賛し、巨匠として認めたのだと思います。

北野武さんは漫才（ツービート）→コント（ひょうきん族）→司会者→役者→映画監督→画家→小説と次々と巨匠に落ち着いてしまわないようにステージを変えますが、その根幹にあるものは圧倒的な、天才だけが維持することを許される無垢さだと思います。それを教えてくれるのが、彼の後輩芸人である爆笑問題・太田光さんの小説『アナログ』の書評です。興味のある方は短いですし、サッと読んで見てください。引用するには長いので引用は控えます。

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