霜月読了。 | ヘッドレス主義日記 ~あたま、かるく~

ヘッドレス主義日記 ~あたま、かるく~

当方四弦。フレットあり、ヘッド無し。
場合によって、フレット無し。

毎度です。



お馴染み読了記事。
今回はあまり遅れずに更新。


先月は計7冊。



「天を衝く 1-3」高橋克彦著
ここで描かれている九戸政実という武将が自分のルーツ(かもしれない)ということで読んでみたが…
1500Pというなかなかの大作。正直、ここまでのボリュームでなくてもいいのでは…という気持ち。
戦巧者という面を強調するあまり、戦の場面を細かいところまで描いた故にこのボリュームかと。
武士としての生き様にフォーカスすればもう少しコンパクトになって読み易くなったかなーとは思う。
けれども、まぁ確かに力作ではあるかな。
東北という地故にあまり取沙汰されることがなかった戦国武将を知るいい機会でした。
当時の東北地方の情勢とか、ね。


「夜明けのすべて」瀬尾まいこ著
パニック障害とPSMという自分には馴染みの無いテーマ故に、ちょっと重いのかなと思いきや、意外と軽妙でスッと読めた。
あまり深刻にならず、でもきっちりと描くことでより深く入り込めているんだろうな。
その辺りの匙加減は流石やな。
心因性の病気は(多分)持ってない自分でも自然と前向きになれる様な暖かなお話。
多少出来すぎな気もするけど、ね。


「廉太郎ノオト」谷津矢車著
滝廉太郎を主人公とした物語。
廉太郎といえば作曲家として有名だと思うけど、ここではピアニストとしての側面が強めで、それが良かった。気がする。
当時の西洋音楽に対する風潮を含め、色々と興味深い。
ライバルや友人達と切磋琢磨する様子は青春モノとしてもよく描かれているかと。
どれだけ史実に沿っているかは、また別の話ではあるけどね。


「ふくわらい」西加奈子著
たまに読む西加奈子さんの著書。
最近はほとんど王子から薦められて(というか貰って)読んでる。
ちょっとだけ不思議な物語…で、ちょっとだけグロテスクな部分も。
扱われているテーマは「言葉と身体」といったところ?
全体的にデフォルメされ過ぎてる故に感情の部分が欠けてる気もするが、最後は何故か暖かい気持ちになる辺り、やはり不思議な作家さんだなぁ、と。
というか、これが好みなんだ…と王子の奥深さを知る(笑)


「雨の中で踊れ」日本文藝家協会編
現代作家?による短編集。
現代だけあってコロナ禍を踏まえての作品もあり、SFやミステリーが多め…かな。
厳選されただけあって、ストーリーはどれも流石だが、全体的に好みではなかったかな。
なんかぎりぎりアウトな作品が多かった、自分にとって、ね。
扱うテーマやその方向性はどれも良かったとは思う。
ま、自分が保守的だということだろうな(苦笑)







先月の新入荷。