営業マンにとって「お客様は神様」なのか? | minolog

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様々な職種がある中で一番「コミュニケーション能力」が必要と思われるのが「営業職」であろう。

 

 

一方で「ノルマが厳しい」「モノ売り」「誰にでも愛想良い」などとあまり良くないイメージの職種でもある。

 

 

営業マンにも「売らんかな」の姿勢が強すぎる人もいるので否定できないところもあるが。

 

 

かく言う自分は、営業マン1年目の頃は「売る」ことができずに悩んでいた。

 

 

月毎に決められている目標(ノルマ)が達成できないと厳しく詰められる(指導される)。

 

 

必然的に「営業マンは売って(実績)なんぼ!」の意識が根付いていく。

 

 

成績の為なら「嫌な奴」にも笑顔で頭を下げる。

 

 

確かにそういうことをしたことがないとは言えない。

 

 

そういった状況を周囲から見ていると「よくあんなことができるものだ」と感心されると同時に呆れられたりもする。

 

 

それでも営業マンは「自分が会社の業績を支えている」という意識の元で頑張っているものだ。

 

 

だからこそ営業マンにとっての「お客様」は神様であると思われるかもしれないが、果たして本当だろうか?

 

 

営業マン1年目の後半、何度も足繁く通ったお客さんがいた。

 

 

行く度に買ってくれそうな話をしてくるので「もっと仲良くなれば買ってくれるだろう」と信じて様々な資料や情報を提供していた。

 

 

しかし、売れない。

 

 

ヨミ(商談リスト)には出てきても全く決まらない状況を見かねた課長が同行することになった。

 

 

自分がいつも通りにお客さんと話をしていると、課長が「あまり興味がなさそうですね、帰ります」と商品パンフレットを閉じて部屋を出て行こうとするのである。

 

 

慌ててお客さんに挨拶をしてその会社を出ると、課長は自分の顔を見てこう言った。

 

 

「あそこにはもう行かなくて良い、どんなに営業しても売れない」

 

 

そして、少し呆れながらこう言った。

 

 

「お前はプライドを持て、お客だからと言って下手に出るんじゃない!」

 

 

部下が「売れない客に媚を売っている」様が気に入らなかったのだろう。

 

 

「営業マンは下僕ではない、営業マンとお客さんは対等なんだ」

 

 

そう言い残してスタスタと歩き出した課長、その後ろをただ着いていくしかできない。

 

 

この言葉は、その後の自分の教訓となった。

 

 

前回も書いたが、商品が売れるのはその企画や商品の影響が7割で人間力の影響は3割もない。

 

 

お客さんが必要と思わない商品はどんなに優秀な営業マンでも売ることはできない(売ることはできるけど後でクレームになる!)

 

 

最近ではwebやSNSでの商品PRも影響力が大きい。

 

 

そうなると営業マンは「売る」ことから一歩先を見なければその存在価値がなくなっていく。

 

 

これからの営業マンのあり方というのはこうだ。

 

 

「お客さんと共に成長するためのパートナーになる」

 

 

これからは商品を売る買うという関係から、お客さん同士を結びつける(コーディネーター)であったり、お客さんと商品を開発する(共同開発)、または新たな市場への進出支援(市場開発)など深い関係性が求められる。

 

 

そのためには、お客さんと深い信頼関係を構築する必要がある。

 

 

そんな時に「お客様は神様」などと言っていては関係作りができない。

 

 

パートナー同士というのは、立場が対等でなければ信頼できない。

 

 

それらの役割を担う営業マンはかなり「できる」やつでなければならない。

 

 

これからの営業マンは知的でクールな存在になっていく。

 

 

いや、いっその事「営業マン」という名称を変えてしまうのも良いかもしれない。

 

 

お客さんも営業マンも「神様」ではない、パートナーとして一緒にビジネスを作っていく間柄になるのだ。

 

 

そういう時代がやってくる。