20日の日本への一時帰国を前に、やはりユウは不安定のようだ。

ユウの誕生日が近いので、パパが
「プレゼントなにがいい?」
とメールを送ったら

「お土産買ったよ」
と、一行の返事メールがきたらしい。

大丈夫か・・・
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いじめ>乗り越え15歳で「消防設備士」に合格

(毎日新聞 - 12月10日 03:10)

 中学時代にいじめられた経験を持つ東京都内の私立高1年、永野彰一さん(16)が今春、国家資格の「消防設備士」に15歳で合格した。中学生の合格は珍しく、いじめられた悔しさをバネに難関を突破した。永野さんは「夢中になれるものが見つかれば道は開ける。自分から状況を変えてみたら」といじめに悩む同世代にアドバイスする。

 永野さんは昨年4月、中学3年で東京都内の公立校に転校。「積極性が持ち味」で、自分から手を挙げて学級委員になると、間もなくいじめが始まった。「転校したてなのに『自分がやる』と主張したことが、生意気に思われたのかも」。クラスをまとめようとしても話を聞いてくれない。「死ね。消えろ」と言われ、無視された。「いつも独り。時間のたつのが遅くてたまらなかった」と振り返る。遅刻も増えた。母美恵さん(45)にベッドから連れ出され、1時間目の始業直前に登校する日々が続いた。
(中略)

 「無理して学校に行かなくていいけど、自分を変えていかないと、どこへ行っても同じことになる」。永野さんはそう話している。

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最後の一行、ユウに一番いいたいことだ。
ユウのことに関して、頻繁に後見人とやりとりしている。

やはり、ユウはカナダでも浮いているという。

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みんなに改めて「一番年下のユウちゃんが、みんなの仲間に入れる環境作りをして欲しい」と、生徒達に話しをしました。
生徒達の話では、決してユウちゃんを嫌っている様ではない様です。
しかし、「誘ってもドタキャンされるし」、「一人で喋って一人で完結するから、会話が成り立たない。」などの声が聞かれました。
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ドタキャンしたり会話がなりたたない人とは仲良くできるわけがない。

本人が気づくにはどうしたらいいのか・・・。
ユウは20日に日本に帰ってくる。
そのまえに後見人からちょっと心配なメールが届いた。

また頭痛がすると言って学校の休んだという。
頻繁に学校をやすむのはフィジカルな原因か、メンタルな原因か・・・。

ユウはカナダでも浮いているという。
以下、後見人の手紙抜粋。

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確かに、日本人の生徒の中では、ユウちゃんは少々浮いてはいます。

私から見て原因はいつくかあります。失礼であれば、先に謝罪申し上げます(ごめんなさい)。

ユウちゃんは中学生であること。ユウちゃんは人の話の聞き役にはまわらないこと。自分の自慢話しが多いこと。

遊びに誘われても積極的に参加しないこと。学校の欠席が多いこと。などが大きく上げられると思います。

しかし、これは決して悪いことではありません。しかし、友人との交友関係には障害になることもあるでしょう。
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謝罪どころか、その通り。

これはユウ本人が気づいて直さないといけないのだ。

どうしたものか・・・困った。
そうやって、3学期は終わっていった。

テストをうけることもなく。

成績表は私がもらいにいった。

その時、学校と話あいをする。

担任だけでなく、学年主任にも同席してもらった。

「ユウさんは進級できます。期末試験は受けていませんが、いろいろ考慮して成績表を作成します」

担任はそう言った。

私はユウの現状を報告した。

いいメンタルの先生に出会えたこと、薬をのんでいること。

それを聞いた学年主任が言った。

「え?そんないい先生がいるんですか?いや~実はウチのクラスにも不登校の生徒がおりまして・・・そんないい先生なら紹介してもらおうかな」

びっくりした。

何言ってるんだ?この人は・・・。学年主任でも、これか・・・。

本当に学校に幻滅したのは、この時だった。
ユウはメンタルの先生からはじめて薬をもらった。

緊張しない薬と眠れる薬。

なん日か続けて飲んで、大丈夫そうなら学校へ行ってみようか?ということになった。

ユウ本人もがんばってみると言っていた。
ユウが出逢ったメンタルの先生はとてもいい人だった。
メンタルのドクターというと、相性があって、マッチするまで何人も渡り歩くものだと聞いていたので、ひとり目で出逢えたのはラッキーだったと思う。

母子手帳をみながら、ユウの出産から始まり、幼少のころから、今までのことを順々にきかれた。

ユウは、ほとんどだまったままだった。

中学のことにさしかかる前に、先生は

「そう・・・それじゃ学校いけないね」

と言った。

学校のことをなにも話していないのに、だ。

ユウは驚いた顔をしていた。

そして、先生が「こうでしょ?」と言うことのひとつひとつにうなづき、どんどん表情を変えていった。
目の前のモノ
全て壊してしまったら

真っ直ぐ前を
向けただろうか?


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ユウ、ブログをはじめたらしい・・・
様子をみて、内容が大丈夫そうなら・・・
みなさまにも紹介します・・・

上に書いたのは、彼女がイラストに加えて書いた詩
あいかわらず・・・暗い
ユウは相談員の女性にひとりで会いに行った。

一回目は話を聞いてもらうだけ
二回目はIQテストをやってもらった

このブログにも結果を書いたが、ユウのIQはとても高い
ざっと平均で130超

でも短時間の記憶力だけが平均よりだいぶ劣っていた

だから英語のヒアリングができない

英語ができないのはそのためだろうという

なんでも人よりできるのに、ひとつだけまったくできないことがあるという自分にストレスを感じるのだろうと相談員さんも言っていた

そして、市で提携しているメンタルの先生を紹介されたのだ
3月初旬、私はひとりで市役所を訪れた。

担当は、癒し系というか、とてもいい雰囲気を持った若い女性だった。

ひとしきり、ユウのこれまでのいきさつを語った。

やはり「ユウを真ん中において、ほかの子たちがまわりを囲って・・・」のくだりには、いたく驚いたらしく、明らかに一緒に怒りの表情をあらわにしていた。

「そこに担任がいたんですか?」

彼女はきれいな顔を歪めて、そう私に聞いた。

「そうらしいですね」

と、私。

「市の管轄の中学校なら・・・その先生は呼び出しです!」

ユウの学校は私立なので、市役所に相談してもどうにもならないらしいが、そう言われて、あらためてユウがとてつもなくひどいことをされていたのだと思った。

「とにかく一度、娘さんにお会いしたいです」

そうして、ユウは相談科の担当女性にあうことになった。