ユウが出逢ったメンタルの先生はとてもいい人だった。
メンタルのドクターというと、相性があって、マッチするまで何人も渡り歩くものだと聞いていたので、ひとり目で出逢えたのはラッキーだったと思う。

母子手帳をみながら、ユウの出産から始まり、幼少のころから、今までのことを順々にきかれた。

ユウは、ほとんどだまったままだった。

中学のことにさしかかる前に、先生は

「そう・・・それじゃ学校いけないね」

と言った。

学校のことをなにも話していないのに、だ。

ユウは驚いた顔をしていた。

そして、先生が「こうでしょ?」と言うことのひとつひとつにうなづき、どんどん表情を変えていった。