今回のテーマは3.11です。
私が3.11を通して考えたことのひとつに、「自分の身に引きつけて考えること」があります。国際社会に貢献したい、などと漠然と考えていた私にとっては、以前から大きな問題として存在していたことでした。つまり、「たとえば、食べ物に困ったことがない自分が、貧困に苦しむ人々のために働くことができるのか、結局一方的な満足になってしまうのではないか」といった問題です。もちろん結局は他の人の立場・気持ちなどすべて想像するしかないのですが、どこまでできるのか、どこまでできたらよいのか、ということです。
今回のひとつめの契機は、震災当日のこと。私は祖母の家にいましたが、都内の高校の近くでの被害がテレビに繰り返し映されたり、外出していた母と夜まで連絡が取れなかったりと、首都圏にいながら、半日間かなりの不安を体験しました。
私でもこうなのだから、被災地の方たちはどれほどの不安・恐怖の中にいるだろうかと、今までの災害報道よりさらに強く心が痛みました。
もうひとつの契機は、震災から半年後、ボランティアで石巻を訪れた時のこと。私は民家のお掃除を手伝ったため、そのお家の方々と短いながらもお話しすることができました。そのお話を通じて感じたことはここでは触れませんが、帰ってきてから、震災報道が自分の中でいかに重く響くかが変わりました。ちょうど半年後の日には「○○さんたちは今日をどのような気持ちで向かえたのだろう」と思い、被害者数を聞いても○○さんの知人が何人含まれていることか、と考えるようになりました。
これらの体験で震災の当事者意識を持てた、などというおこがましいことを言うつもりはありませんが、それでも近づけた、とは思います。
いくら頑張っても程遠いけれども、するかしないかで大きな差異にはなる。
この思いのもと、様々な国・地域・グループの人たちと関わりたい、様々なことを体験したい、という意欲が強まりました。
東京カンファレンスでもハーバード生と深い関係を築き、様々な体験を共にしたいです!