『熊谷陣屋』は襲名披露の舞台によくかかりますね。
雀右衛門さんの襲名の時に博多座で仁左衛門さんの熊谷で、芝翫さんの襲名の時には歌舞伎座で拝見しました。
でも戦国の世の母は辛いなといつも思ってしまうのです。
息子の首実検に立ち合う熊谷の妻相模と藤の方、考えられないほど辛い話だと思うんですが、熊谷次郎直実の方からみると男が惚れる男となるのでしょうね。
でも今回、わたしなりにやっと狂言としてじっくりみることができ
幸四郎さんの熱演で熊谷の心の機微が見えました。
義経の菊五郎さんはじめ、豪華な配役陣で堪能することができました。
四天王が花形の御曹司さん方こちらもいつになく豪華です
☆壽三代歌舞伎賑 木挽町芝居前
二代目松本白鸚
十代目松本幸四郎
八代目市川染五郎 襲名披露口上
『芝居前』はほんと楽しかった
お席が8列目7番の花横のお席だったので、花道の男伊達のみなさんのツラネを目の前でみることができて幸せでした
海老蔵さんが真横にいらっしゃって、その前が松緑さん、その前が錦之助さん、もう皆さんかっこよかったです
その中でも一番印象的だったのが、新染五郎くんの
「美男子、美男子と有名になっておりますが、いずれは祖父白鸚、父幸四郎の背中を追ってひとかどの役者になりたいと思います」
と笑いをとりながら抱負を述べられて、13歳の美少年は将来素晴らしい役者さんになられるんだろうなと思いました
猿之助さんは番頭さんのお役で出ておられました
小さな箱を両手でもっておられたのでもうだいぶよくなられているようにお見受けしました
両花道に男伊達、女伊達、舞台の芝居小屋前には、藤十郎さん、菊五郎さん、吉右衛門さん、仁左衛門さん、玉三郎さん、もう書ききれないくらい華やかな舞台でいつまでも観ていたい気分でした
☆仮名手本忠臣蔵 祗園一力茶屋の場
新白鸚さんの大星由良之助に、仁左衛門さんの寺岡平右衛門に玉三郎さんのお軽
襲名披露のような特別の興業でないとみることのできない配役なのでしょう。ほんと素晴らしかった
平右衛門は奴ですから、「ねい、ねい」って奴言葉を使うのですが、仁左衛門さんの奴ってって感じがしましたが、かっこよかったな
玉三郎さんのお軽が 花道の扉のところで兄の平右衛門にだだこねてるところなんか、もうすごく可愛くて色っぽくて素敵だった
花道の扉のところと言えば、新染五郎さんの大星力弥が由良之助に親書を届けに来るところ
大星力弥、ほんとうに美しい美しい少年でした
染五郎くんにぴったりのお役でした
奇数日の平右衛門とお軽は海老蔵さんと菊之助さんでした。
こちらも観てみたかったです
でも今日は千穐楽
千穐楽、おめでとうございます
充分楽しませていただきました
また来月です