UR賃貸住宅の屋根防水修繕方法の変遷 | セミリタイアを目指すサラリーマン大家 マンション管理のお勉強

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※参考
UR都市機構 'ING REPORT 建

(1)陸屋根

1)断熱工法

・既に防水層が敷設された屋根の断熱性を向上するための改修
工法。
・1985年頃に採用されたが、2011年から屋根断熱の改修は外断熱露出防水工法に移行し、コンクリートブロック工法等は部分的な修繕工事のみに採用されている。

①コンクリートブロック工法
・断熱材上部にコンクリートブロック層(25mm厚)を構成する工法
・在来工法やMF工法の壁式構造及びPC工法の中層住宅に用いられてきた。

②アスファルト成形板工法
・断熱材上部にアスファルト成形板(6mm厚)を粘着または接着する工法。
・コンクリートブロック工法より軽量であることから、高層住宅等に用いられてきた。

2)外断熱露出防水工法

・1985年以降、断熱工法による改修を行ってきたが、経年劣化により修繕時期を迎えてきたことから、2011年より断熱工法を用いて改修された屋根の再修繕仕様として外断熱露出防水工法を追加した。

①外断熱露出アスファルト防水工法(2011年~)
・断熱工法の断熱材や押え材を撤去し、既存防水の上に新規の断熱材や防水層(改質アスファルトルーフィング)を重ね、トップコート(仕上塗材)や抑え金物で仕上げる工法。

②外断熱加硫ゴム系ルーフィングシート防水工法(2014年~)
・外断熱露出アスファルト防水工法同様に、断熱工法の断熱材や押え材を撤去し、既存防水の上に新規の断熱材や防水層(加硫ゴム系ルーフィングシート)を敷設する工法。

3)脱気絶縁複合防水工法

・防水層に保護コンクリートを施した屋根の表層に、塗膜防水又はシート防水を施す修繕工法。
・温度変化等が大きい屋根面において防水層の破断を防ぐため、防水層と下地を密着させず、下地に含まれる水分を外部に排出するための通気層や脱気装置を設ける工法。

〇開放使用している屋根
・屋根への人の出入り等による防水層の損耗を考慮して以下を採用している。

①歩行用のウレタンゴム系塗膜防水工法
②ポリマーセメント系塗膜防水工法等

〇非開放で使用を制限している屋根

①歩行用の改質アスファルトルーフィングシート防水工法
②加硫ゴム系ルーフィングシート防水工法

(2)勾配屋根

①既存シングル改修工法
・既存屋根の劣化が著しく、飛散のおそれがある場合に、既存シングル屋根に改質アスファルトシート防水をかぶせる工法。
・トーチ工法や自着工法がある。

②既存スレート(波形)改修工法
・既存屋根の劣化が著しく、飛散のおそれがある場合に、既存スレート(波形)に改修専用屋根材をかぶせる工法。
・改修屋根材はガルバリウム鋼板の両面に塗装(表面は仕上塗装)を施したものを使用する。