UR賃貸住宅の住宅改善 | セミリタイアを目指すサラリーマン大家 マンション管理のお勉強

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ワンルームマンション7部屋所有するサラリーマン大家。セミリタイアを見ざし、管理組合理事としてのマンション管理の勉強、賃貸の自主管理に向けての勉強を行っています。

※参考
UR都市機構 'ING REPORT 建

(1)窓サッシ

1)鋼製窓建具のアルミ化

・概ね30年以上経過した外回り鋼製窓建具で劣化の著しいものをアルミ製建具に取替。
・足場を設置せずに住戸内部から施工。
・当初、既存の建具枠を撤去する「引抜工法」と、建具枠の上から改修用サッシをかぶせる撤去する「かぶせ方式」を採用していたが、工事による騒音や粉塵等を抑制するため、1995年から原則かぶせ方式としている。
・かぶせ方式には「カバー工法」「持ち出し工法」の2種類があり、いずれも1日の作業
で完了できる。

①カバー工法
・既存建具の障子等を撤去し、枠だけ残してビス又は溶接で、新規建具を固定する工法。
・導入当初は、既存建具枠に新規建具を設置すると開口寸法は小さくなるという制約があったが、有効開口が大きく、掃き出し窓では改修前の床段差とほぼ変わらない新工法が開発され、2006年から幅広く採用している。

②ノンシール工法
・カバー工法の一種で、浴室、トイレ、洗面所等の比較的小型の窓に採用。
・新規建具と既存躯体の間を予め新規建具に取り付けられているタイト材(成形ゴムガスケット)でふさぐことで、カバー工法の外部側のシーリング材の充填を省略できたため、無足場で改修することができるメリットがある。

③持ち出し工法
・基本的にカバー工法と同様であるが、新規建具を外部に持ち出して取り付ける工法。
・カバー工法より開口寸法が大きくできるため、導入当初に多く採用された。

(2)壁修繕

1)室内壁塗装

・玄関、台所、洗面所で、概ね15年以上経過した住宅を対象に行われる塗替え修繕。
・室内の廻り縁等木部、ボード面及びモルタル面については、有光沢フレックスエマルションペイント(FEP-Ⅱ)にて修繕する。

2)壁紙張り工事

・室内壁には、合板、石こうボード、コンクリート、プラスター等の仕上げがあり既存の仕上げの種類により下地処理方法が異なる。

(3)天井修繕

1)膜天井工法

・既存のひる石天井をビニルシートで覆う工法として、1992年から採用したもの。
・作業中の養生がほとんど不要で、かつ作業も短時間で終えることができる。
・材料は無方向伸縮性のある軟質ポリ塩化ビニル樹脂製(つや消しタイプ)で、防炎性能やガス有害性試験をクリアしたものを採用している。
・工法は既存の天井回り縁に専用回り縁を取付け、これにシートを引っ掛け、膜天井を形成する。
・2011年には、内装制限を受ける部分は固定金物を用いて既存天井面にグラスウールを設置する難燃仕様を追加した。

2)ボード天井

・高さ31mを超え、内装制限を受ける住宅を対象に、膜天井に代わる工法として1993年から採用したもの。
・材料は片面化粧表面材付き硬質イソシアヌレートフォーム製の難燃天井ボード。
・工法は1室(6帖程度)を3枚の大型のボードで張り上げるもので、膜天井と同様、作業性の良い工法といえる。
・2011年に製造所からの資材供給停止により廃止された。

(4)床修繕

1)和室の洋室化

・「遮音置敷き床工法」と「乾式遮音二重床下地張り工法」があり、既存下地の劣化状況等にあわせて選択できるようにしている。

①遮音置敷き床工法
・畳下地が木材を組み上げた根太組みである場合、畳下地の荒床までを残したまま洋室化を図る工法として、2005年より採用している。
・合板とポリスチレンボードで構成される床下地材と緩衝材付きの化粧木質系床材を敷き込むことで、畳とフローリングの厚みの差を調整しつつ、遮音性能を確保している。
・2020年より、畳下地が発泡プラスチック系パネルの場合や畳がスラブに直置きされている場合の洋室化にも適用範囲を拡大した。

②乾式遮音二重床下地張り工法
・遮音性能(軽量床衝撃音)や施工性に優れ、床下配管の施工が容易なため、新築住宅で広く使われている。
・既存住宅の改修において、畳と同等以上の遮音性能を担保できることを確認し、2011年より畳下地も撤去して洋室化する改修工法として追加した。

2)フローリングの増張り

・板張り(フローリングボード、フローリングブロック、モザイクパーケットなど)のDK等の床は、古い板張りの上に、新しい特殊加工化粧床材(木質系、ビニル系)を張り付ける修繕を行っている。
・床材の増張りにより、敷居との小段差(5mm程度)を解消し、空間的な一体感を確保して、住戸内のバリアフリー性能の向上を図っている。

(5)水まわりの修繕

1)浴室壁のタイル張り

・メインストックの浴室壁は、塗装仕上げが一般的であったが、見映え向上を図るグレードアップのため、塗膜を除去しタイルを張る。

2)浴室床のタイル張り

・浴槽のまたぎ高さを緩和するために、モルタルを増打ちし、その上にタイルを張る。

3)浴室天井のパネル化

・コンクリート素地やモルタルに塗装仕上げを施した浴室天井の経年劣化対策として、アルミ樹脂複合パネルによる二重天井に改修する場合がある。

4)洗濯機排水

・洗面所に洗濯機置き場と洗濯機用分岐水栓を設置。
・洗濯排水を浴室へ流せるように壁又は浴室ドアを改造し開口部を設け、間接排水が行えるようにしたり、直接排水が可能な住戸についてはミニ防水パンの設置を行っている。