みなさん こんにちは
乱太郎パパさんが免疫チェックポイント阻害剤の講演を聴き、その様子を送ってくれましたよ。どんな話が出たのか、やはり気になりますよね。どうぞ～。
「期待される新薬免疫チェックポイント阻害剤とは」
慶應義塾大学医学部附属先端医科学研究所細胞情報研究部門 教授 河上 裕
クリニカルトライアル主催
＜先生の紹介＞
慶應卒業、血液内科を含め６年内科医として勤務
「治せない病気がたくさんあるんですよね。患者さんに何もできないこともありました。１０年１５年頑張れば、名医になれたかもしれません。研究志望じゃなかったけど、米国で１２年研究米国ではローゼンバーブ博士の下にいた。この時の写真を紹介。こいつも、あいつも、私の同僚。この人は世界ではじめてオプジーボの臨床試験をした、このひとはCAR-Tなんとかを始めた人。 慶應にもどって、また研究。」
★その中で、自分目線で気になったトリビア的な情報。（順不同）
- EBMってのは中途半端。EBMしか言わない医者はダメ！
- 自分の頭で考えないと。 （元慶応の近藤先生の話、ネットに宣伝されているほぼウソの情報に関連して）
- これからのキーワードは個別化と複合化（個別化は分子・遺伝子レベルで個人に合わせた医療-EBMは中途半端。 複合化は免疫CP阻害剤と標準化学療法の組み合わせとか）
- 免疫CP阻害剤の副作用はこれまでのとは別次元。PD-1とCTLA-4の混合はメラノーマで劇的に効いた。でも副作用も強い。
- CTLA-4の方が副作用は強いようだ
- 免疫CP阻害剤のバイオマーカは開発にしのぎを削っている。まだまだ。 PD-1の発現はマーカーとして言える。DNAの突然変異の数が多いと免疫CP剤が効く傾向。煙草を吸っていると遺伝子情報が壊れまくるが、そういう人のほうが効きやすいっていうこともある。この手の検査はほとんどの病院でできない。
- キラーT細胞が少ない人は効かない。（キラーT細胞が少ない臓器は免疫CP剤が効きにくい、効かない）
- 今後はガン患者のネットワークの構築が重要。（臨床検体の集積、臨床試験の実施。。。）
- 脳転移に効く可能性あり。カーター元大統領は脳転移もあったがキートルーダで脳転移も含め腫瘍が消えた。
- 誰に効くか － 個人差があって、解明できてない。癌腫にもよる （肺がんは効くグループ。）
- 副作用は薬を止めればもとに戻るか？ 内分泌系の副作用（甲状腺、副腎、下垂体）の副作用は戻らないことがある。大腸炎や皮疹などは薬をやめてステロイドを投与すると回復することが多い。
- ステロイドを投与してもガンに対する効果は継続するか。 Yes and No。一度免疫CPが作用すると効果が継続するようだ。副作用の対処からステロイドの投与をすべきで、それでもガンに対する効果は継続するようだ。
- PD-1阻害剤が効かない場合、他のPD-1阻害剤、PD-L1阻害剤が効く可能性は。 可能性は低くなると思うが、わからないんですよ。必ずしもPD-1<->PD-L1の１対１の関係ではない。
＜感想＞
聴取者の層を特定していないためか、先生もいろいろな話題を提供。 飽きることなく十分に勉強になりました。 患者目線での話題もあったけど、なにせ話題が豊富で。。。 先生も言っておられたが、患者も「自分の頭で考えて」治療を選択する方向にあると思う。 そのためにもある程度の勉強は必要ですね。国家財政がつぶれる、みたいな話がまた出てきました。これはそういう質問があったから。PD-1を京都大学の本庶先生が発見したのに、オプジーボの臨床試験は米国に越されてしまい、その後も日本はアメリカをまだ追いかけている状況を悔しんでる。 河上先生をはじめ、頑張ってほしいし政府の政策支援も必要と思いました。
乱太郎パパさん、ありがとうございました！オプジーボの情報、そしてそのほかの免疫チェックポイント阻害剤の情報、いろいろとわからないことが多く、ワンステップ！でも追っかけていきます。
＜お知らせ１＞
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＜お知らせです２＞
ワンステップ！のおしゃべり会が決定いたしました。なんだかんだ延期となっていましたが、やっとできることになりました。患者や家族として、不安や苦しみ、同じ体験をした人の集まりです。普段は話せないことでも自然と話すことができる。そんな場だと思っています。ぜひ参加してください。お会いしましょう。ご参加希望の方は、メールを一本くださいませ
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